海外出張記 〜南からの便り〜

今回は、海外出張だったので写真が多め。最後までお付き合いいただけたら、嬉しいです。

 既に姉妹ブログで書かれている通り、5月の初めから川竹君と2人でシンガポールへ出張に行ってきました。その目的は2つあって、まず1つは川竹君が弊社の最新兵器ペストビジョン(概要はこちら)を海外で運用テストすること。そしてもう1つは、僕が海外の害虫管理について学んだり、あるいは現地の駆除業者さんに何かアドバイスをしたりとか…うん、そんなところかな。

 さて、生まれて初めて足を踏み入れたシンガポール。蒸し返すような暑さ、時折降る強い雨、色々な国の言葉に独自の文化。東南アジアへ何度も行ってる川竹君とは違って、竦むこともあれば新鮮に感じることもあって、毎日がとても長い、そんな2週間でした。

 ところで、海外に出て感じる日本との色々な違い。例えば食事で「チキンライス」と聞けば、オムライスの中のオレンジ色をしたご飯を連想するかもしれない。でも、ここでは鶏肉がご飯の上に乗ったタイプを指すし、使われているお米の種類だって異なる。でも、美味しいということは一緒。嬉しいね!

 それと、これはテイクアウトのカフェオレ。お店によってカップに入っていたり、写真のような袋入りだったり、色々。何だか夏祭りの水風船みたい…うん、ここはシンガポール、常夏の国だったね。

 これは宿泊したホテルの写真。川竹君の部屋にはあったけれど、僕のところには無かったドアガード。部屋の個性で片付けていい話なんかじゃない。もちろん、鍵は付いていたけれど不安は尽きないし、何か手を考えようか。

 そこで、試しにキャリーバックを広げてみた…どう、かな?図らずともサイズはぴったり、これで物理的には開かない。うん、これでいいや。

 こう書くと緊迫した過酷な出張に見えるかもしれないけれど、時には息抜きの時間も。ある日はお客さんに海へ連れて行ってもらって、少し早い海開き。空港に近いから、ゆっくり大きくなってく飛行機を眺めながら潮風に当たる。少し、幸せな時間。

 童心が蘇って、これには現地のお客さんも思わず苦笑い。アサリみたいな貝殻に細長いカラス貝みたいな貝殻を繋げて、あとは海藻を適当にちぎって飾り付け。浜に現れた衛生害虫、南国の海なのに…ロマンも何もあったもんじゃないや。

 他にもお客さんとの会食とか、川竹君との夕飯とか、文字通り美味しい思い出もたくさん。現場でたくさん歩いて、夜たくさん食べて、そしてゆっくり痩せていく体。なんて良い国なのかな…。

 ところで南国で害虫駆除の仕事…と聞くと、さぞ得体の知れない何かと戦ってきたように思われることかもしれません。でも、現実には屋外で虫を見つけることすら難しく、また何か見つけたとて、大したことの無さそうなハチとかチョウチョばかり。写真のような生き物に出会えるのは、なかなか稀でした。

 そして現場も同様で、相手はドブネズミやチャバネゴキブリ、チョウバエといった見慣れた種類が中心。お客さんに「こんな種類のネズミ、シンガポールにいるらしいですよ」と写真を見せながら聞いたとて、返ってくるのは「イヤ、今マデ見タコトナイネ」の返事だけ。

 そんな調子だから、ある意味で僕らも戦いやすい。例えばこれはチョウバエの現場。国が違っても彼らの発生源は変わらないから、何となく何が原因で発生しているか想像がつくし、隠れている場所だって見当がつく…見つけたよ。

 だから、時にはお客さんに発生源を見つけて示したり対策をお伝えしたり、僕らにも出来たことはたくさん。そしてもちろん、それ以上にお客さんから学んだこともたくさん。

 さて、そんな中で今回最も印象に残ったこと。それは感染症を媒介する蚊のお話。シンガポールでは「新型コロナよりも問題」と現地の方から聞いたように、デング熱に罹患する方が後を絶ちません。そしてその被害を根本的に無くすためには、媒介者になる蚊の駆除がどれほど重要なお話であるのか、実際に現地に赴くことで改めて知ることとなりました。

 だから今日お伝えしたいこと。必要以上に煽るつもりはありませんが、「咬まれたとて痒い程度の虫」から「今でも国や地域によっては深刻な危害を加える存在」だと、少し認識を変えて注意をしていただけたらと思います。また、駆除のことでもし不明なことがあれば、お気軽にご相談いただけたら、嬉しいなと思います。

 最後に、お世話になったお客さんや町の皆さん、暖かく迎えてくれたシンガポールという国にお礼をお伝えして、筆を置こうと思います。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。また、来週もここでお目にかかれたらと思います。

ゴキブリについての空想と対策

 プロ野球のテレビ中継にて塁審の方々に小型のカメラを装着していただき、その映像を見ることができるというものが近年あります。とりわけ内野ゴロの時は打者が予想以上に速く一塁へ迫ってくることや、内野手が捕球から送球までをいかに素早くこなしているかが分かり、自宅で臨場感を味わえるのが嬉しいです。気になって調べれば、打席の左右で差はあるけれどゴロを打ってから4秒付近がアウト・セーフの境目なのでしょうか。

2019年某日、オープン戦観戦の一コマ

 なお最近会社で購入していただいた書籍によれば、ワモンゴキブリの最高速度は1秒に体長の50倍ほどとのこと。仮に体長を4センチとした場合の1秒あたりに進む距離は計算上200センチ(2メートル)となり、プロ野球の本塁・一塁間(27.431メートル)を左バッターボックスから真っすぐに走らせれば13秒後半の見込みです。計算違いがあればご指摘下さい。

書籍:ゴキブリ 生態・行動・進化

 このタイムを一般家庭でよく見られるクロゴキブリにそのまま適用するのは不適当かもしれません。しかし何にせよ、せわしく走り回って家の中へ入り込む恐れがあるとすれば、それなりの対策・守備シフトが必要でしょう。そこで今日の選手起用はこちら、水で薄めて広範囲に散布が可能、加えて薬剤散布面にゴキブリが触れてから中毒に至るまでが早いベルミトール水性乳剤アクア。用法と用量をご確認いただきつつ、広い守備範囲と即効性のあるパンチ力にご期待下さい。毎年ゴキブリに困っている方に、特にこれからの季節はオススメです。

ベルミトール水性乳剤アクアと噴霧器#530の組みあわせ

手短ですが、それではまた来週。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

■ 筆者の呟き

 チームに属してプレーする以上は自分自身を一つの駒、一つの部品と定義する無機質な見方も勿論あるかもしれません。しかし、それぞれの選手がジグソーパズルのピースとなって一つの絵を完成させて勝つ、実に鮮やかで感銘を受ける勝利の言葉ではないでしょうか。影としての黒色、社内の切り札とならなければならないネズミの色、これから彩っていけたらと思います。 - スポーツは、活力をもたらす -

連休前にマークしておくべき虫

ゴールデンウィーク前に確認しておきたい虫の種類と対策

 週末こそ冷え込んだものの暖かくなり、ガーデニングで庭にいることが増えた人、またゴールデンウイークにキャンプやバーベキューを予定している方がいるかもしれません。そういったシーンで目にしやすい虫、直面する問題について書いていきましょう。

■ 蚊の問題

筆者を吸血中のヒトスジシマカ

 大阪府では、日曜日にヒトスジシマカが見られました。そろそろ対策が必要でしょう。蚊取り線香が手堅いですが、加えて発生源の対策も必要です。広く知られている通り、ヒトスジシマカは家の周りにある小さな水たまりから発生します。植木鉢の皿にたまった水は捨てる、排管が詰まって排水の悪くなった庭の手洗い場は掃除しておくなどしましょう。

植木鉢の皿にたまった水。意外にもボウフラ(蚊の幼虫)の生息が見られることも

 しかし、雨水桝のような完全に水を抜くことが困難な場所は、清掃に加えて殺虫剤を処理しておくことが好ましいでしょう。使用できる殺虫剤にはいくつかの選択肢がありますが、幼虫の発生を阻害して殺虫するものが扱いやすいでしょう。ただし、用法用量の確認をお願いいたします。

庭にある雨水桝など。意外な盲点となる。

■ シロアリの問題

筆者に捕獲されたヤマトシロアリの羽アリ

 ヤマトシロアリの羽アリがゴールデンウイークの頃から飛び始めます。弊社のお客様からは、既に姿を見たという情報も少数寄せられています。家から羽アリがたくさん出てきて初めて今まで被害を受けていたと発覚することが多いと思います。またガーデニングをしている時に、庭木の朽ちた部分からシロアリが発生しているのを見て「家は大丈夫だろうか?」と不安に駆られることもあるでしょう。「駆除」にせよ「点検」にせよ、相談したいけれどどこに相談すればいいか分からない場合、弊社で駆除業者様のご紹介もしておりますので、御覧下さい。

庭木の腐っていた部分で見つかったシロアリ

■ ハチの問題

筆者実家のベランダで巣材を集めているセグロアシナガバチ

 アシナガバチもまた5月の連休頃から姿を見るようになるでしょう。時々庭に飛んでくる程度であればよいのでしょうが、頻繁に姿を見かける場合は家のどこかに巣を作り始めている、または作ろうとしているのかもしれません。対策は、ハチそのものに直接殺虫剤を噴霧する方法が挙げられ、その中でも噴射ガスが比較的よく広がり当てやすいものがオススメです。また、巣を作らせにくくする効果も併せ持つため、毎年巣を作る場所へ散布しておいてもよいでしょう。

ウッドデッキの見えにくいところに作られたばかりのアシナガバチの巣

他にも何か虫にお困りのことがあれば、お気軽にお電話をいただければと思います。

シフト守備を敷く

遅咲きでも、咲かないよりは、うんと良いんじゃないかな。

 庭にも公園にも、お花が咲き乱れる季節になりました。そしてプロ野球の世界に目を向けると、初めて拝見するお顔がグラウンドに、また選手名がスコアボードの端に見られるようになりました。即戦力として期待されているとか、数々の苦労を乗り越えて才能を開花させたとか、その道のりは決して一様でないはず。そんな背景も含めて、色々な選手の一つ一つのプレーに声援を送りたいなと思います。

 ところで、最近の日本球界でも時々敷かれるシフト守備。素人には統計データなんて分からないから「本当に意味があるのか分からない」というのが率直なところ。でも「捕手がシフトの意図に沿って組み立てた配球」や「投手にサイン通り投げきれる正確さ」が前提にあって初めて成り立つものと説明されると、納得してしまうものがあります。それに万一シフトを破られた場合の「ベースカバーやカットマンの配置」を想定した練習まで目を向けるとどうだろう?決して安直な考えで敷かれたのではないなと感じます。

 さて、僕らの害虫駆除でシフト守備を考えると、それは何だろう?ぱっと思いつくのは「ネズミ捕り」の置き方かな。もちろん、これだってセオリーはあって、「床一面に敷き詰める」とか「姿をよく見る場所に絞りこんで敷く」といった作戦が基本。でも、時には「ネズミ捕りを回避する」というベテランのネズミもいて、その対策に手を焼かされることだってある。こんな時は、どうしよう?

 そんな時、プロであれば暗視カメラなどを用いて「ネズミの動きをよく観察する」とか「思い切って殺鼠剤を使った駆除へ舵を切る」とか、状況に応じた作戦を取ります。また、同じネズミ捕りでも「色の違う物を混ぜて配置する」や「縁が取れて粘着糊がむき出しになるものを敷く」ことで、結果が変わってくることもあります。何故そうなるのか、「ネズミを幻惑させた」とか「意表を突いた」とか、その詳しい理由までは正直分かりません。でも、大事なことはネズミ捕りでだんだん捕れなくなった時、「同じ置き方を繰り返さない」とか「時には違う種類のネズミ捕りを置いてみる」とか何かアクセントを加えること・・・うん、それじゃないのかなと思います。

 でも「具体的にどんなネズミ捕りがあるのか」とか「置き方のコツ」とか、いざ考えてみれば分からないことだってあると思います。そんな時は是非弊社スタッフまでお問い合わせしていただいたりとか、少し写真が生々しいけれど弊社の害虫についてのQ&Aページをご覧いただいたりしていただけれたら嬉しいです。

 では、今週はこのあたりで。また来週、ここでお会いできたら嬉しいです。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

■担当者の独り言

 スター選手の活躍も、もちろん嬉しい。けれど、ずっと苦労人として頑張って来た選手の活躍もまた心を動かされるものがあります。誰もがみんな報われる訳じゃないから、だからこそ「いつか、こんな時が来ると信じて」という言葉に、重さと輝きとを感じるのかもしれません。 - スポーツは、心を動かす -

第二のリード

ブログデザイン、またまた試行錯誤中・・・ワードプレス、難しいな。

数年前、右も左も分からないまま、内野自由席のチケット片手に・・・

 プロ野球は、無事今年も開幕となりました。皆様が贔屓にされているチーム、今年はどうでしょうか?笑いが止まらないとか、どうしてこうなったとか、色々あるのかなと思います。中には関西在住なのに関東のチームを応援していて肩身が狭いとか、覚られないよう上手く話を合わせているとか、そんな方だっているかもしれません・・・うん、三浦番長、今週からの甲子園は大丈夫かな。

内野からの送球、握り方はこれであってるのかな・・・

 さて、気晴らしに現地観戦と言いたいけれど、新型コロナの感染者数を見れば、そうもいきません。でも、テレビはテレビで解説の方の説明が分かりやすいから、それはそれで楽しい。素人から見れば平凡なゴロなのに、何故1塁走者は2塁封殺を免れたのか?「状況は満塁」、「アウトカウントは2死」、「相手1塁手がベースから離れている」、「だから投手の動作を見てからの第二リードが大きく取れる」、「そして最後に意識づけ」。それら全部が重なって、良いスタートを切ることに繋がり、やっと一瞬の差として現れて、最後にオールセーフで1得点という大きな結果になる。プロの世界、厳しいなと感じるとともに、工夫を凝らして難局を突破する、その姿が痛快でもあります。

会社の事務所にて、網戸にカメムシ

 ところで、僕らの害虫駆除という仕事にとって、第二のリードとは何だろう?ふと窓の外を見れば、暖かくなってきたから虫が増えて、これからが本格的なシーズン。そう考えると、機材や備品の点検とか、何かの免許が必要な現場があるのなら、その免許の有効期限の確認とか、人によって様々かなと思います。加えて、「そろそろこの害虫が出てくるのでは?」というのを繰り返し繰り返しチーム内で発信したり共有したりして、「その対策」まで考えることも大事かなと思います・・・うん、これはむしろ第二リードというよりはキャッチャーのサインかな。

窓の防虫対策は筆者の守備範囲

 それは脇に置いて、具体的に言えば弊社の所在地大阪では、最近カメムシが窓辺や建物周りでよく見られます。もしかしたら関西とか、もう少し西側の地域でも同じかもしれません。他にもユスリカやクロバネキノコバエ、あと意外にも少し大きな蛾も姿を見せ始めました。どれも直接的な危害は加えないけれど、「見た目が気持ち悪い」などでお問い合わせがあります。この時に「虫が出た」、「殺虫剤は既にある」、「現場へ直行できる」であれば最高のスタートが切れるはずなので、是非ご準備いただけたらと思います。

実家に毎年現れるアシナガバチの女王

 一例を挙げれば、既に出現しているカメムシに対しては、よく歩きまわっているところへ散布しておく殺虫剤窓ガラスなら窓専用の殺虫剤を選択)、屋内に侵入したものには殺虫成分を使わないもの、あるいは速乾性があって安全性も高い殺虫剤などがお勧めです。話が弾んでしまうけれど・・・もう少ししたら、アシナガバチの活動も見られるはずです。放っておいても悪さはしないと思いますが、もし怖いという場合は捕獲して駆除するものとか、素早く駆除して巣作りの防止効果もあるものなどが心強いでしょう。

 それと最後に・・・講師からは緊張を煽るなと怒られるかもしれませんが、一般家庭の虫とか、5月頃から相談の殺到するシロアリについてのセミナーを4月に開催します。お申込はこちらから受け付けています。もし「これまでの復習に」とか、「新人の方の研修に」とか、そういった目的で役立てていただき、また参考になったという声を聞くことができたら嬉しいなと思います。

 では、今週はここで失礼しようと思います。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

■ いつか、また旅へ

お客様から届いた、宝地図

 一向に減らない新型コロナの感染者数、スタートを切ることすらできない休日の息抜き旅行。気が滅入りそうにもなったところで、お客様から嬉しい物を届けていただきました。もう一度訪れたい町の雑誌とか、その風景をまとめた動画とか、他にもたくさん。たとえ卓上旅行でも、気が晴れて元気になって、少し軽くなったかなと感じます。

懐かしい五番街、そしていつか弓張岳へ

 「去年、何のために体を絞ったのか?」とか「きちんと運転できるようになりたいんじゃなかったのかい?」とか、「九州の齋藤所長に教えていただいた交通情報はいつ活用するの?」とか、頭の中に蘇ることもたくさん。お客様からいただいた宝地図をまた広げて、今日からまた走って歩いて体を絞って、それと去年みたいに目を傷めつけて運転に支障が出たりしないよう私生活にも気を付けて、旅に出られる好機への第二リードをしっかり取りたいなと思います。

お庭にシロアリ

カキノタネ(お菓子の名前)とカネタタキ(虫の名前)を見間違えた人が、僕の他にもいますように・・・

2018年3月17日、浜離宮にて(撮影:前田浩志)
各地で桜の開花前線がと言われている中、強引に梅のお話。
先日、庭の梅の木を剪定していたら、朽ちた枝の中で動く
何かを発見。会社へ持ち帰って、確認してみようか。
青い丸の中にシロアリ
案の定、朽ち木にシロアリの姿。梅の朽ち木を食べたせいか、
体が少し赤っぽい気がする・・・うん、気のせいだろうね。

ところで、梅うどんは赤っぽくて梅の風味がするらしい。
じゃあ、梅の朽ち木を食べて赤っぽくなった気がする
梅シロアリも、食べたら梅の風味がするのかな・・・。

ここは、弊社昆虫食部による検証が待たれるでございます。
ところで、庭や家の周りにシロアリが発生したら、どうしよう。
もし巣の場所が分かっていて、自分で駆除してみるという時は
巣ごと駆除するシロアリ用殺虫剤をお試し下さい。

業者の方にお願いしたいけれど、連絡先が分からないとか、
どんな業者さんがいるのか知りたいとか、そんな方は
弊社の全国のシロアリ駆除業者さんを掲載したサイトを
ご覧いただければ幸いです。

意外に難しい害虫の発生予想 ~だから、そろそろ準備を~

新入生とタイピングしたら、予測変換は侵入生物か・・・まあ、いいさ。

梅です、桜じゃありません
もうすぐ4月を迎えます。地元の天神さんも梅の花が咲いて散って、
次は桜の開花前線だと聞けば、新入生とか新入社員とか、そんな
明るい言葉が頭の中に浮かびます。
引っ越しとか、一人暮らしとか、新しい生活が始まる人もいるの
かなと思います。高速道路ですれ違う運送会社さんのトラックも、
忙しくなるね。
サークルチェンジの握り方(とリリース)、これで合ってるかなぁ・・・
さて、そんなトラックたちとインターチェンジでお別れ。
場所は、いつもの国道、視線の先には信号がたくさん。
当たり前の話、歩行者信号が赤になってから一呼吸おいて
車道の信号が黄色になる。その時間差を元に交差点の前で
止まるか、そのまま通過した方がいいかを判断する。

けれど、この国道には歩行者信号が赤になったというのに
車道の信号がなかなか青から黄色にならないのが時々いて、
タイミングが完全に狂ってしまうのが困りもの。
野球で打者がチェンジアップのタイミングに合わず、空振り
してしまうのと似たような感覚かな。
自然が豊かな環境では、その分だけ様々な生き物が生息している
ところで、野球の投球を構成する要素は内角か外角か、高いか
低いか、ストライクかボールか、直球か変化球か、そして速いか
遅いかという奥行きなどであると思います。
同様に、害虫の発生も「種類ごとの出現時季」を基本にしつつ、
そこに北方か南方か、山地か平地か、都心部か郊外かといった
地域・周辺環境のような色々な要素が絡んできます。なので
「そろそろこの虫が出る」というのは分かるけれど「出現日を
ピタリと当てる」のは、至難の業です。
様々な害虫に効いて頼りになるサイベーレシリーズ(ご使用の前に対象害虫をご確認下さい)
だからこそ、今日お伝えしたいことは「そろそろ害虫の発生に
備えて準備をしておきたい」ということです。例えば毎年ハチが
この時季に軒先とか駐車場に巣作りに来るならハチの対策商品を、
春先には必ずカメムシがたくさん出て来て困るということであれば
カメムシ用の殺虫剤など、即応できるようにしていただければと
思います。
でも、今まで見たことのない虫が現れて、対策の立て方に見当が
つかない。そんな時は是非弊社までご相談いただければ幸いです。
皆様の、ちょっとお役に立てたら嬉しいなと思います。

さて、来週からはもう少し具体的に各害虫の対策のこととか、
日常の些細なこととか、交えながら書いていけたらと思います。
今週も、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

掃除で済ます範囲と殺虫剤の出番

先週は高槻でも雪の舞うような天気がありました。外に出る元気が
無いから、部屋の掃除について考えようかと思います。
年末の大掃除にて、小さなオーブントースターの例。パンや揚げ物の
破片が積もっているから、これが色々な害虫の餌になりかねない。
削り落とすとか、掃除機で吸い出すとかして、除去しようか。
オーブントースターを載せていた台にも注目。隙間にも細かな
パン屑とか、フライの衣の剥がれたものとかが入り込んでいる。
これは、もう掃除機で吸い出すしかないか。
でも、そんな食品の屑が隙間の奥とか、複雑に入り組んだ場所へ
落ちてしまえば、完全に除去することが難しい。
そしてそれが積もるに積もれば、シバンムシとかメイガとか、
貯蔵食品から湧くような虫の発生源にもなってしまう。
そこで、そんな時は掃除機で吸い出しを終えた仕上げとして、
「発生源が残っていても、害虫が発生出来なくなってしまう
殺虫剤」を使用しておくとよいでしょう。

新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
寅年なのでtiger beetle=ハンミョウの写真を添えました。
・・・どう、かな?
本年も、気持ち悪すぎない程度に、かつ分かりやすい虫の
写真とかトピックとか掲載していけたらと思いますので、
どうぞよろしくお願いいたします。 

生き物の観察と開発部のお仕事

今年もあと3日で看板か。嬉しくもあって、寂しくもあるかな。

とうとう年末になりました。先週で年内の現場も行き納め、か。
コロナ禍の煽りで増えた現場への運転。無事故で終えることが
できてよかったし、来年もより長い距離とか、多い現場数とか、
こなしていけたら嬉しいなと思います。
ところで、車の運転が増えて気が付いたこと。通勤の時とか
買い物の時とか、ふと目にする道路標識や道路案内標識が
気になって、「いつもの現場はどっち?」とか「あの町まで
何キロ?」とか、ついそんなことを考えてしまう。
これまでと行動が少しだけ変わったから、目に映る景色とか
考え方とか、それらも少しずつ変化したのかな。
菅野チーフの机の上から拝借、「生物から見た世界」(岩波文庫)
そして、これが人から他の生き物に変われば、その世界はもっと
違ったものに見えているのかもしれない。だから例えばネズミの
駆除に迷った時、「ネズミの気持ちになって考える」ことも大事
だけれど、それ以上に「彼らが感知できる五感の範囲や限界」を
科学的に知っておくことが重要だと、特に最近強く思います。
一方で、少し手を加えた棒切れに糸をつけて、適当に動かす。
すると雄のバッタが雌のバッタと勘違いして乗っかりにくる
「バッタ釣り」みたいに、人にとって「なんで間違えるの?」
っていう手に引っ掛かるお話もあるから・・・相手の生き物が
何に反応するのか、何をどう認識するのか、解き明かしながら
対策を立てる。僕たち開発部のお仕事の面白さでもあります。
赤丸のところにハエがとまっている
さて、これはうんと昔、渡り廊下の階段の縁にとまっていた
大きなハエ。これだって何気ない光景に見えて、行動観察と
文献調査を突き詰めれば、飛び回る虫なりの「そこへとまる
理由」があるらしい。じゃあ、そんな習性を利用した捕獲器
なんてどうだろう?
そんな研究開発の末、弊社の石川さんを中心にして開発した
捕獲器「フライヘル」。虫の習性はもちろん、「殺虫成分の
選定」とか「処理の方法」とか、現場で想定される様々な
ことにも配慮した設計になっています。

これひとつ振り返ってみても、商品化まで長い道のりだったと
思い出されて、来年もまた新たな開発案件に苦労するのかと
思います。でもその最後、ゴールの瞬間をイメージしながら、
時々他力本願で、来年も頑張っていけたらと思います。