多摩川に浮かぶ鼠島(撮影失敗編)

気分の浮き沈みが激しい男のブログ

 某日、週末に東京へ出張する機会をいただいた。夜遅くまでかかる行事であったため終了後は予定通りホテルで一泊した。さて、その翌日である。土曜日である。旅好きな関西人が関東で迎える休日の朝である。当然下心が湧く。大阪に直帰では勿体無いので、社内にお許しをいただいた上で少し寄り道をさせていただいた。本日はそんな放浪の様子を記したい。しばしお付き合いいただければ幸いである。

 かくして旅は始まった。さて、今回の目的は何か?それは羽田空港の近く、多摩川河口に浮かぶ鼠島の撮影である。華やかな観光地の景色やランチの写真を期待された方にはいささか申し訳ない気持ちになるが、強引に話を続ける。過去にも書いている通り、社内でネズミのことを担当する筆者にとって鼠の名を冠する土地の巡礼は密かな楽しみである。加えて、出張の延長線上にある旅だと考えれば、少しでも普段の業務に関連するものにしたいとも思う。そこは少しだけ真面目である。

 話を本線に戻す。続いて今回の主役、多摩川の鼠島について簡単に触れたい。最寄り駅は京浜急行電鉄空港線の穴守稲荷駅であり、そこから歩いて20分ほどの場所にある。元は陸地(果樹園?)であったそうだが大正時代に行われた河川改修工事の際に色々とあり、ここだけを残して周りは川の一部となったらしい。つまり人工島である。また、満潮時には水没して見えなくなる点に注意が必要である。以上、下調べをした上で干潮の時刻に合わせて意気揚々と出発した。しかし現場についてみるとどうだ?あるべき場所に島がない。これはどうしたことか?

 よくよく考えると重大な見落としがあった。それは潮位である。干潮時刻に加え、この数値も見ておかなければならかった。大失敗である。なお後日、このことを社内日報に記したところ、同じ開発部の伊藤君より助言があった。曰く、3月頃までは潮位が最も下がる時間帯は夜にあたり、そこから逆転し始めて4月頃から昼間に最も潮位が下がるようになるらしい。春の行事が潮干狩りであるのもココに由来するそうである。こんなことを社内日報に書く人間も大概であるが、そこへ大真面目にコメントを返す人間も同様である。こんな風に仕事から外れる話題にも誰かが乗っかってくれて話に花が咲くところは弊社の面白いところである。

 さて、目的を果たせず帰る羽目になった。手持ち無沙汰なので駅の近くにある穴守稲荷さんへ参拝することにした。そうして境内を少し散策したのち、時間となったため電車に乗って帰途に就いたのであった。

 ところでお稲荷さんといえば稲荷寿司であるが、その由来は何だろうか?これは偶然ネズミの論文を読み進めている際に知ったのであるがネズミだそうである。曰く、五穀豊穣の神のお使いとして稲荷神社に鎮座するキツネへのお供え物としてネズミの油揚げが献上されていたようである。これが時代が進むとともに豆腐の油揚げへと変わったとのことであった。穴守稲荷のすぐそばにある多摩川で浮かぶ鼠島、不思議な縁を感じながら終えた旅であった。さて、季節は早くも4月となった。昼間の干潮時刻に潮位が最も下がる春である。多摩川の鼠島撮影に再挑戦したいと思ったところで本日は筆を置かせていただきたい。

ネズミのおみくじ

 前回の投稿からずいぶん時間が経ってしまったが久しぶりに筆を執りたい。さて、早速本題に入る。皆様は「ネズミのおみくじ」というものをご存じだろうか?昨年、そんな情報を耳にして調べたところ、とあるお寺で売られているとのことだった。もちろんその画像もチェックした。実にかわいらしい。これは欲しい。という訳で今回はそのおみくじを探し歩いた道中について記したい。しばしお付き合いいただければ幸いである。

1. いざ出発

 かくしてネズミのおみくじ、略してねずみくじを求めて出発である。ところで目指す先はどこか?それは奈良県桜井市にある長谷寺である。弊社の本社がおかれている大阪府高槻市からは電車で2時間ほどのところにある。これなら日帰りでも十分である。都合のよい休日に参拝させていただくことにした。なお、最寄り駅は長谷寺駅である。筆者にとっては久しぶりの近鉄電車であった。

 さて、近鉄長谷寺駅に到着した。あいにくの天気で空は灰色の雲がかかっていた。しかし、今回はねずみくじを求めての旅である。ネズミ色の空だと思えばむしろ良い滑り出しだろう。物事は何でも捉え方次第である。

 なお、駅から長谷寺までは徒歩20分ほどであったろうか。最初と最後にそれぞれ下り坂と登坂があったものの、それ以外は比較的平坦な道のりであった。時々道の両脇に現れるお土産屋さんやお食事処から立ち上る白い湯気や美味しそうな香りを楽しみつつ、しばし歩いた。

2. 長谷寺に到着 

 そうこうしている内に長谷寺へ到着である。厳かな空気に思わず身が引き締まる。目的こそねずみくじであるが、まずはきちんと参拝である。失礼の無いよう気を付けつつ入山の受付を済ませ、そして仁王門をくぐった。

 そして仁王門をくぐるとすぐに見えるのがこの階段である。登廊と呼ぶそうだが、これまた絶景である。映えスポットなどと浮かれてはならないが、いくつか写真におさめさせていただいた。なお、後で知ったのだがこの登廊の階段数は軽く300段を超えるらしい。後日、太腿の裏が引きつっていたのはそのせいだったのかもしれない。

 その階段を登りきると右手に見えてくるのが集印所、そして左手に見えるのが本堂である。お目当てのねずみくじとはその集印所で販売されているようだが、はやる気持ちを抑えてまずは本堂である。何事にも順序というものがある。本堂に入らせていただき、御本尊様に向かって手を合わせ、しばし祈りを捧げた。

 さて、お参りが終わったところでいよいよお目当てのねずみくじである。集印所にて写真のようにおみくじを抱えたネズミがたくさん並んでいた。悶絶である。私の口元からはネズミの前歯のような白い歯がこぼれていたに違いない。その中から選り好みをせず、一番目の前にいたものを手に取って購入した。ところで、ねずみくじだけに全てチュー吉なのだろうか?中吉が出ることを期待しながら開いてみると大吉であった。もちろんこっちの方が嬉しいに決まっている。大変幸せな気持ちで帰途についた。今回の旅は以上である。

 ところで今回、石のネズミの姿をよく見かける場所があった。どこかと言えば七福神の一柱である大黒天をお祀りしている大黒堂である。これはネズミが大黒天の使いであることに由来する。他にも狛ネズミといった姿で大黒天であったり古事記に登場する大国主命を祀る神社仏閣に現れることもある。この大黒天、大国主命の使いとして何故ネズミが選ばれたのか?日本の神話が大きく関わっているのであるが、ここはいつか簡潔にまとめてご紹介したいと思ったところで本日は筆を置かせていただきたい。

日間賀のどこか・タコの島の沖に浮かぶ鼠島

タコ焼きのようにコロコロとひっくり返される男が綴るブログ

 昨日は半夏生であった。これは関西または西日本で見られる風習とのことで、もしかすると馴染みのない方もおられるかもしれない。が、強引に話を続ける。昨晩はタコ料理が食卓に並ぶご家庭が多かっただろうと想像する。そこでタコにまつわる旅のお話をしたい。しばしお付き合いいただければ幸いである。

1.タコの島

 さて本題に移る。皆様はタコの島というものをご存じだろうか?何も島全体が足を広げたタコのような形をしている訳ではない。ならばタコノキのいう木が自生している小笠原諸島かという声が聞こえてきた。それは深読みし過ぎである。とどのつまり、タコが名物として知られている島である。島の名前は日間賀島といい、読み方は「ひまか」である。いささか難読地名であるが覚えておきたい。

 では次に所在地である。愛知県知多郡に属するが、地図を眺めながら解説した方が早いかもしれない。まず愛知県の南部にはクワガタムシの角のように伸びた2つの半島がある。その右側=東が渥美(あつみ)半島で、左側=西が知多(ちた)半島である。そしてその知多半島のすぐ先に浮かんでいるのが日間賀島である。なお、その周りには篠島や佐久島といった島々があることも申し添えたい。

2. 実際に立ち寄ってみた

 そして随分前の某日、所用があってこの日間賀島を訪ねることができたので簡単に記したい。アクセスは 河和(こうわ)港または師崎(もろざき)港から出ている高速船が手軽である。 いずれも10~20分で島に到着できるが、便数が限られている点には注意が必要である。

 なお、スケジュールの都合で写真はさほど残していないが良い島であった。あちこちに点在するオブジェの意味を探る、1泊宿泊してタコ料理を堪能するなど、いつかまた訪ねてみたい。名古屋からのアクセスも1時間程度と手軽である。皆様も一度、行ってみりゃー。

3.沖にひっそり浮かぶ鼠島

 ところで、である。この日間賀島のすぐ沖には筆者がどうしても写真に収めたかったものがあった。それは愛知県版の鼠島である。前回の記事にも書いた通り、筆者が密かに楽しんでいることの一つは日本各地に散らばるネズミの名を冠した土地巡礼であり、そのミニマムのトライアルが日本全国の鼠島を写真に収めるというものである。どこからともなく「耳にタコができるほど聞いた話だ」という声が漏れてきたが、それはご容赦願いたい。

 なお、日間賀島の鼠島は高速船の中から撮る、日間賀島西港の堤防まで行って撮影するなどいくつか選択肢がある。スケジュールの都合で今回は船内からの撮影となったが、そのアングルから見事なネズミの形を写すことができた。筆者のネズミフィルターを通して見た姿を図示するが、目や耳のようにも見える岩肌剥き出しの部分があり、そして木々の影も見ようによっては前足や後足にも見える。これは良い1枚となった。晴天に巡り合えた縁にも感謝である。

 以上、半夏生のお話からタコの話題を広げたつもりが、いつの間にか最後はネズミの話題にすり替わってしまっていた。これは当ブログの宿命である。どんなにネズミの話題から離れようとしても、タコの吸盤のようにぴったりとくっつかれてしまい振りほどけないようなものである。しかし、かくして全国12島ある鼠島のうち3島の撮影を達成したと申し上げたところで本日は筆を置かせていただきたい。

鼠島を撮る ~九十九島編~

聞き齧った情報を元に、旅を続けるねずみ男が書くブログ

 唐突な書き出しであるが、日本には「ねずみ」と名前のついた地名が点在する。例えば長野県にあるこの交差点である。名前がおもむろに「ねずみ」である。これは先日、某営業部先輩が撮影して下さったもので素晴らしい一枚である。おまけにカーナビも「この先、ねずみを右折・・・」などと案内してくれるそうである。なんとシュールなひとときであろうか。ねずみ研究者の端くれとして、いつかレンタカーを借りて同じ体験をしたいものである。

 さて本題に移る。全国津々浦々を巡り、ねずみの名を冠する土地全てを踏破する。曲りなりにもねずみを研究する者として密かに叶えたい夢である。しかし現実はどうか?そこにつぎ込む時間や旅費を考えると難しい。妥協が必要である。そこで小さな目標へと置き換えることにした。まずは日本各地に散らばる「鼠島」に絞り込み、島の上陸ないし撮影を完遂する。そんな酔狂な試みの1つを本日は記したい。最後までお付き合いいただければ幸いである。

1. 日本全国に12島ある鼠島

 かくして方針は決まった。次は全国に浮かぶ「鼠島」のリサーチである。その数、12島。最多は長崎県の5島で対馬市に2島、佐世保市に2島、長崎市に1島である。ついで愛媛県の2島で八幡浜市と今治市に1島ずつ。そして香川県、山口県、岡山県、和歌山県、愛知県に1島ずつとなる。以上であるが、もし見落としがあれば今後訂正・追加をしていきたい。

 ところで過去の記事をご覧くださった方は周知の通り、このうち1島は既にクリアした。長崎県佐世保市に属する宇久島の近くに浮かぶ鼠島である。旅程の都合より撮影だけで済ませたが、周辺海域の干潮時刻と渡し船さんの時間が合えば近くの島づたいに上陸可能な日がある。なお、他の鼠島も同様に「潮が引けば陸地と繋がり歩いて上陸できる」や「今では周囲を埋め立てられて陸続き」というものがある。一方で「どう足掻いても上陸は無理」や「近くの海岸まで車で行って撮るしかない」というものもある。同じ鼠島とて、それぞれ個性的である。

2. 佐世保に浮かぶ、もう一つの鼠島

 では、そんな鼠島の中から今回のチョイスはどこか?同じく佐世保市にあり、そしてとある展望台から見える鼠島としたい。この展望台から望遠レンズを使って撮影を済ませる。これで佐世保市の2島はコンプリートできる。将来的には長崎市の1島、対馬市の2島と広げて長崎県にある5つの鼠島を制覇する。うむ、当面はその考えで良いだろう。

 では早速出発!・・・という前に、今回目指す鼠島のプロフィールを少し記したい。この島は長崎県の景勝地として有名な九十九島に属する無人島である。なお九十九とは言うが、実際の九十九島の島数は208島である。よって下調べもなく挑むことは無謀である。どれが目当ての鼠島なのか分からないまま終わる未来は容易に想像できる。また、名前の由来は「ねずみがたくさんいるから」ではなくて「海に浮かぶ姿がねずみに見えるから」のようである。以上、関西人による事前調査はこれが限界であった。あとは直接現地へ赴き確認したい。

3. いざ出発!

 ではいよいよ聖地巡り(?)の始まりである。まずはJR佐世保駅へ行く。そこから次に弓張展望所という場所を目指す。アクセスの方法は駅の近くにあるレンタカーで車をお借りする、徒歩で1時間かけて登る、または展望所近くにあるホテルで宿泊する際に乗せていただける無料シャトルバスなど様々である。なお、筆者はその全てを試したことがある。そのどれもが思い出の尽きないものであった。ばってん、その経験より徒歩はあんまいお勧めできんとさ。

「なして?」という方のために徒歩で行った時の一コマを。これは展望所まで残り10分くらいの地点である。ここまでの道中、そしてこの先もかなりの割合で歩道は無い。そこを時折車が通るため危ない。何より運転手さんたちに申し訳なかった。おまけに展望所の標高は364mである。死語に近い方言と言われたが「きゃーないたぁ(マジで疲れたわ)」どころの騒ぎではない。以上、余談である。

4. 鼠島、見ゆ

 話を元に戻す。手段は問わないが、そうして無事に弓張展望所へ辿り着いたとする。次にすることは第二展望台へ行くことである。第一展望台ではない。こちらも眺め、特に夜景が素晴らしいのであるが目当ての鼠島はそこから見えない。これは後でゆっくり堪能させていただくことにする。繰り返すが、まずは第二展望台である。そしてその道中、様々な野鳥や蝶、野の花が出迎えて目を楽しませてくれた。なにか肩の力がすっと抜けたような気分であった。

 第二展望台からの眺め。眼前に広がるのが九十九島である。後ほど述べるがここから眺める夕日は別格である。この街をまた訪れたくなる理由の一つかもしれない。話を再び元に戻す。ここから今回の目標となる鼠島が見えるのである。観光案内所でいただいたパンフレットやスマホの地図を活用し、探し出してみることにした。

 そしてこれが九十九島の一員の鼠島である。確かにねずみの姿に見えなくもない。なお、上陸ができるのかどうかは分からない。近くからカヤックなどでアクセスできないか気になるところであるが、これはまたいつか調べてみることにしたい。以上、これで2島目の鼠島撮影を完了した。本題は終わりである。

5. 旅の思い出いろんころん

 あとは旅の風景を少々。これは先に触れた第二展望台からの夕暮れである。あいにく撮影の技術が未熟で写りが悪い。実際はもっと綺麗である。ぜひ一度現地でご覧いただきたい。

 こちらは佐世保市内と海上自衛隊および米海軍基地の夜景。第一展望台からこれと似たようなアングルの一枚が撮影可能である。これも実際はもっと綺麗であるがご参考まで。そういえば春にここから眺めた花火、綺麗だったな。

 その第一展望台から少し歩いた山の中にある弓張公園。ここでひっそりと眠り続ける戦跡。こんな歴史があったこと、忘れないよと。

 同じく弓張公園で春の頃に出会えるリンドウと思われる可憐な山野草。こっちの言葉で「のんのかよ」と言ってあげたらいいのかな。関西人には語尾の変化させ方もイントネーションも分からない。

 それとこの弓張公園で今年の春、お花見を楽しませていただいた。周りにはほぼ誰も来なかった。来たとしても、すれ違うだけ。花盛り、桃色に染まる世界を独り占め。近くのベンチに腰掛けて何を考えるでもなく小一時間ほど過ごさせていただいた。

 なお、実は所用で去年もここを訪れていた。この時は時季が遅く、ほぼ桜は散っていた。が、1本だけ目覚めが遅かったのか、ちょうど満開で残ってくれていたものがいた。ありがたくその木陰に入り、ささやかなお花見を楽しんだ。なので今年も「あの時の桜は?」と探してみた。苦労せず見つかったそれは相変わらず元気そうであった。安心した。ただ周りの桜と違って花はまだ蕾であった。「今年もお寝坊さんかい?」と幹に手をついて笑った。

 さて、そんな桜に関する話題である。近年、関西や関東を中心に桜の木をはじめ梅や桃の木を枯らすという大問題を起こしている害虫がいる。特定外来生物のクビアカツヤカミキリである。名前の通り首に見える部分が赤く、そして全身が黒っぽくて艶のある特徴的な見た目をしている。

 この成虫は6月から8月に出現するため、場所によってはそろそろ姿を見るかもしれない。発見したらすぐに駆除をお願いしたい。かわいそうだが靴で踏み潰す、スコップなどで叩き潰すでも構わない。それと可能であれば市役所や町村役場に目撃情報をご提供いただければ幸いである。

 ・・・穏やかな旅のお話をしていたはずが、いつの間にか害虫駆除の話題に辿り着いてしまった。これは当ブログの宿命である。大海原を漂う椰子の実も、いつかはどこか遠い孤島の砂浜へ漂着することと同じぐらいの必然性である。さて、私も次はどの鼠島へと流れ着くことになるのか。計画通りに長崎市か対馬市か、それとも。地図を広げたところで本日は筆を置かせていただきたい。

国境に浮く風待ち浦・宇久島を巡る

マニアック過ぎる聖地巡りを楽しむ男の物語

 私事で恐縮であるが、今回は宇久島を舞台にした個人的な旅のお話をしたい。 しばしお付き合いいただければ幸いである。また読み終えた後に、長らく眠っていた旅心へ再び明かりを灯された方がおられたら嬉しい限りである。

1.宇久島ってどこ?

 はじめに宇久島の場所を簡単に説明する。五島列島の最北端に位置し、長崎県に属する。長崎市を起点にすると、その北西にニュッと伸びた西彼杵半島(途中から西海市となる)があり、そこから大きく西へと視線を移すと南北に広く伸びた島々が見えてこないだろうか。これが五島列島であり、その一番北にあるのが宇久島である。以上であるが、説明にいささか乱雑な点があることはお許しいただきたい。

2. 旅の目的は?

 次に今回の旅の目的である。どこかの島でのんびり有休を過ごしたい。以上である。付け加えるならば、宇久島の南東に浮かぶ寺島の、さらにその南西に浮かぶ鼠島への上陸ないし撮影が狙いである。社内のネズミ担当者として、日本各地に散らばるネズミの名を関した土地は訪問・撮影しておきたいという聖地巡りである。一般人には理解し難い衝動ということは承知である。

 なお、この鼠島は満潮時に島、そして干潮時にはすぐ隣の寺島と陸続きになって歩いて渡れるようだ。地形学ではタイダルアイランドと呼ばれるらしいが、専門外の分野への言及は止める。話を元に戻す。とどのつまり、宇久島から渡し舟に乗せていただいて寺島へ移動しさえすれば、あとは干潮を待つだけで上陸できるのである。ちなみに宇久島観光案内所の前にある島内図にも鼠島の姿は確認でき、ちょっぴり細い道もつけられている。

3.いざ出発

 さて、宇久島へのアクセスである。博多からの夜行フェリーや佐世保からの高速船などが挙げられる。筆者は佐世保からの航路を選択した。深夜に路線で佐世保市内に入り、翌朝一番の便で鯨瀬ターミナルを出港するのである。

 余談だが出港まで多少の時間があった。近くにある、朝早くから営業されている定食屋さんで朝食をいただいた。素朴でどこか懐かしい、忘れられない味であった。いつかまた出張や旅行で近くに来れたなら、お邪魔させていただきたい。

 そして船の中からの写真である。佐世保港内には常に海上自衛隊の護衛艦や米海軍の艦艇が停泊しており今日もそれらを目にすることができた。米海軍のミゲルキースであろうか、独特な姿をしたものも見られた。

 窓から見える豪快なしぶきに思わず心が躍る。些細な一瞬も、振り返るとよき旅の思い出である。

4.宇久島に到着

 高速船に揺られること2時間、宇久島に到着。港の名前は宇久平。読みは「うくたいら」である。「たいら」という響きにピンときた方はその通り、島には平清盛の弟(異母兄弟)、平家盛が辿り着いた島であるとの伝承が残る。歴史にいささか疎く、観光パンフレットの記載に頼った説明となってしまったことはお詫び申し上げたい。

 島内でアゲハチョウの紋=平家の紋所が見つかるのも、その伝承に基づくものであろうか。なお隙あらば虫の話題を広げることは当ブログの宿命である。

 歴史についてもう一つ。宇久島ではかつて捕鯨が盛んにおこなわれていたとのことである。写真は当時利用されていた捕鯨砲である。各地にそういった痕跡、文化、従事された人々の息づかいを感じることもできよう。

 そして鯨カレーが島内にあるお店で食べられる。もちろんお昼ご飯にいただいた。程よい辛さと鯨のカツがマッチして大変おいしかった。ご馳走様でした。

5.鼠島を撮る

 さて、お目当ての鼠島である。理想は上陸であるが、それをすると丸1日かかることが予定を立てた時点で明らかになった。それは勿体無い。他にも島内に見るべき場所は山ほどある。妥協して島内一の標高を誇る城ヶ岳展望台から島を撮影するプランにした。なお、展望台の標高は259メートル。ちょっと高いけれど観光案内所で予約していた電動自転車をお借りして、いざ出発。

 観光案内所を出発し、先ほどの鯨カレーをご馳走になり、そして展望台へ。スマホの地図は見ずにパンフレットに描かれたマップと頭の中に入れておいた情報だけで目的地を目指す。アナログな旅だって、時には楽しい。

 城ヶ岳展望台への途中。行きは電動自転車でなければ心が折れるような急勾配の上り坂であった。そして帰りも帰りで、急ブレーキを掛けようものなら勢い余って頭からひっくり返るのではという傾斜であった。しかし、ニヤニヤと笑って楽しんでいる自分がいたこともまた事実である。

 さて、展望台に到着。自転車を停めたところで汗ばんでいることにようやく気づいた。ぬっかね!(あっついわ!)と叫べば地元の方っぽく見えるだろうか。きゃーないたぁ(ホンマに疲れたわ!)と呟けば、小さい頃におじいさんから聞いた言葉かい?と問われるだろうか。誰もいない広場で一人、首を傾げた。

 展望台からの眺め。眼下に見下ろす緑と目の前に広がる濃い青、そして見上げると澄み切った空色。加えて数条の白い雲。来てよかったと思った瞬間。坂を駆けて息があがったからか、それとも楽しいからか。口は終始、真横に開きっぱなし。

 そしてお待ちかねの鼠島である。形がネズミを思わせるから鼠島なのだろうか。であれば、モグラの仲間に近いとされるトガリネズミに似ていると感じた。なお、古くは地元の漁と関係があった島との記述をどこかで見たように思うが記憶が定かでない。もし当時を知る方がいらっしゃるのであれば、いつかお話を伺いたいものである。思い出話があるのなら、もちろんそれも含めて。さて、メインイベントはこれで終了である。

6.島内風景いろんころん

 あとは旅の写真を少々。島内最北端にある対馬瀬鼻灯台。夜の海に瞬き、船の安全を守る大事な存在である。そしてそれを管理されている方々にも感謝である。なお、扉の辺りにあるQRコードを読み取ると、灯台カードというものが入手可能である。興味がある方はチャレンジされたい。

 時々足を運ぶ戦跡。なぜ、どうして。その話はまたいつか、どこかで。

 トラックに轢かれそうになり、道路の真ん中で固まったままになっていたカマキリ。近くの茂みの中へ逃してやった。

 筆者の身近なところでは見られない、トノサマバッタともクルマバッタとも分からないバッタ。こんな写真が撮れるとは子供の頃は想像もしなかったな。

 ここで見られる希少な昆虫。別に普通種ならばぞんざいに扱ってよいと言う訳でもないが、こういった生物が住む環境は大事にしたい。

 ところで島の一部で見たのが浜に打ち上げられた夥しい漂着ゴミであった。遺憾ながら見て立ち尽くすのみで何もできなかった。きっと誰かのうっかりだとか、自分一人くらい良いだろうとかが積もるに積もった結果ではなかろうか。小さな積み重ねは、時に何かを成し遂げるものにもなれば、何かをひどく傷つけるものにもなる。海風に頬を叩かれながら、ふと感じた次第であった。

 そんな旅も終盤に差し掛かり電動自転車を漕ぎ続けること数時間、走行距離は30キロ以上。最後の目的地に到着し、浜辺を散策。見たこと感じたこと、なかなか整理はつかない。一つ言えることは、今回もなかなか忘れられない、良い旅であったことである。

 浜辺に少し名残惜しさを込めて、足跡をつけて帰る。そうしていると、ふと横に何かの足跡があることに気づいた。鳥ではなさそう。イタチでもなさそう。まさか、ネズミではあるまいな。最後に一つ、こんな演出を残してエンディングを迎える。鼠島を発端に始まり、ネズミの足跡なのかよく分からないものを見て終える。なかなか筋書きが良くできた旅であった。

 さて、旅館に帰り暖かい夕飯をいただき、ぐっすり寝て、そして翌朝に佐世保への帰途に就いた。ところで道中目にした宇久島のコンセプト、「風待ち浦」とは何か?明確な答えに行き着かない。風待ち港から類推するに航海に適する風が吹くまで待つ場所、あるいは嵐から退避するための安全な場所を指すと解釈することにした。その上で、少し日常に疲れてしまった時。新しい旅立ちのために力を蓄えたい時。訪れたい場所の一つがここ宇久島ではないだろうか。そう思ったところで本日は筆を置かせていただきたい。皆様も一度、来てみらんね。

跳んで佐世保 本土最西端から感謝を叫ぶ

健康診断が終わり、全ての制限を解除された男が綴るブログ

 昨日の弊社姉妹ブログでは毎年恒例の年末NAHAマラソンの様子が紹介されていました。同じ話題ではひねりがありません。1週ずらそうと思います。代わりに今日は私的な旅のお話を。長くなってしまいますが最後までお付き合いいただけると嬉しかです。

 さて某日の夕方、定時に帰宅。私服に手早く着替え、既に荷物を入れ終えていたリュックを背負い、終電間際の電車に乗って週末放浪の旅へ出掛けました。その行き先は佐世保。去年の夏に続いて今回も色々な景色や感動を求めてほっつき歩こうか。こちらの言葉だと「すねふりさるく」と言えば良いのでしょうか。

 ところで目的地はどこか?「どうせ軍港周りに出没するつもりだろう」が社内では定説。残念、今回は2日間の日程でいつもと違う場所を目指しました。

 まず初日。意外でしょうか。そうです、九十九島パールシーリゾートです。「一人でそんなとこ行って何すんの?」と言う声もあるでしょうか。その動機は実に単純明快。実は九十九島にはネズミ島という島があるそうです。じゃあ遊覧船に乗って、そい撮ってみようじゃないか!

 という訳で佐世保駅からバスでパールシーリゾートへ。遊覧船のチケットは駅でバスの1日乗車券とセットになっている物を購入したので乗船はスムーズ。どらどら、ネズミ島というのはどこか?撮影しやすい場所に張り付いてしばし。やがて定刻となりクルーの皆様からご挨拶の放送が流れ、そして遊覧船は静かに水面を滑り出しました。

 そして出発から5分ほど。…甘く見ていたことを痛感。九十九島は208の島々からなるとのこと。まぁそんなことは分かっていましたが、予想以上に見分けがつかぬ島々。さっぱり分かりません。こい、どがんする?

 …結局、ネズミ島が分からず。そもそもここから見えるのか?無念。こんな時、「ぐらいする」と言えばいいのでしょうか。しかしクルーの方々から九十九島やこの近辺にまつわる色々な歴史や産業を紹介していただき、またこの街のことに興味が持てました。乗船して楽しかったなというクルーズでした。

 余談。遊覧船を降りて良さげなお店で昼食をとり、そしてあたりを散策。で、そろそろホテルまで帰ろうかなと思っていたところで帰りのバスの便数が…。こい、どがんする?詳細は端折りますが、この後夕方に佐世保駅まで無事戻り、ホテルにも帰ることができました。

 さて日が変わって2日目。ここからが本題。この日はちょっとした節目になる自分の誕生日。いつも通りの電車・バス移動ではなくてレンタカーを利用。後でそうと知った社内メンバーの間では「超レアケース」、「豪雨が降る」、「あいつどげんした?」とかの言葉が飛び交ったでしょう。やぐらし!

 そんなこんなで最初にレンタカーを使った理由を。そうです、その目的は日本本土最西端の地へ行く、そしてその到達証明書をもらう…それだけです。ちっぽけかもしれないし、あるいは粋な試みかもしれない、それは人の感じ方次第でしょう。ばってん、その証明書には到達日時がスタンプされること、そして折角だから今日この誕生日を証明書にスタンプしてもらうこと、自分にとってはそれで十分だったのです。なお、写真でネズミの竹細工が置いてある場所、ここにその到達日時がスタンプされています。

 道中の細かなお話は端折ります、結論としてまず目的地へは無事到着。そして午前中はずっと曇り空だったのが撮影の時、一時的に雲が切れたこと、日が射したこと。ちょっと不思議な体験をし、また誰の計らいかは分からないのですが、柄にもなく感謝した次第でした。

 そして次に証明書をもらうには?方法はいくつかあります。佐世保駅近辺から車で行った場合は途中通過する道の駅「させぼっくす99」で入手するのが簡単だと、昨晩ご飯を食べに行った中華料理屋さんの方から教えていただいていました。その通りにして上の証明書をいただき、めでたく誕生日のスタンプもしてもらえました。中華料理店の方に感謝!最初はこの公園に事務所があって、そこでもらうと勘違いしてたので。

 さて、目的は達成。証明書は自分への誕生日プレゼント。そして帰りの時間が迫ってきたのでレンタカー屋さんへの移動を開始。運転することしばし、もうすぐ到着かなと思ったところでふと景色を見れば、7年前の旅行で近くを歩いたアルパカーキ橋が。7年前は車で遠くまで行くなんて考えもせず、去年の夏のドライブも、今日のこの旅も、きっかけは佐世保の観光地図をたくさん譲って下さったお客様のおかげ。きっとあれがなければ、こんな体験をすることもなく終わっていたでしょう。きっかけを下さったお客様にも本当に感謝しないといけないな。そしてその縁を繋いで下さった社内の諸先輩方にも…。

 さて、レンタカーを返却し、電車を待つまでの間。商店街にあるお店で昼食を。折角なのでケーキセットも注文。何気なく今日は誕生日なので、と言ったところお祝いしていただき恐縮するとともにただただ嬉しい気持ちでいっぱいでした。この恩、忘れじ。いつかまた、出来れば他にも誰か引き連れて、恩返しにご飯食べに行きたいなと思います。そして旅の最後、ふと誕生日に親の顔が浮かんだところで「まぁ、そうですよね」と思い、お土産屋さんへと歩を進めたのでした。

 他にも「あの立て看板に描かれている漫画のキャラクターは知ってる。えーらしかーっ。」とばかりに激写したり、ほどほどに羽目を外しながら楽しんでましたが、そんなお話はまたいつか、どこかで。

佐世保、個人的に過ごしやすい街です、またくっけん。皆さんも是非一度きてみんね。

 さて、来週は弊社年末の試練、NAHAマラソンのお話を。姉妹ブログの内容と併せてお楽しみいただけるよう頑張ろうと思います。立ちはだがる42.195キロの壁、なーーに、なんくるないさーーーーーーー(白目)。

三脚・真夜中・セルフタイマー撮影

カメラに三脚つなげ、夜の港町を駆け抜ける。カラカラと足音残して。

 某日、とある観光地を尋ねたものの人が多過ぎた上、撮影場所を占領され続けてタイムアップ。残念に思いながらホテルまで帰ってきました。それでも、部屋の窓から見える景色がきれいだったから予定変更、夜の港町撮影会なんてどうだろう?誰の邪魔も入らないだろうから・・・よし、やってみようか。

 そう思って、うんと昔に撮影した景色を今宵もう一度。今回使ったのは新しい一眼レフカメラと三脚。調整したのはシャッタースピードとセルフタイマー。初めてやった割には・・・どう、かな。

 お昼は思うような写真が撮れず残念に思ったけれど、こっちの楽しさを知れたから、まあいいさ。これから出張の夜は、夜景の撮影会かな。

 夜の水面をゆっくり滑るタグボード、セルフタイマー10秒のタイムラグを考慮して、船首が少し入ったあたりからスタート、シャッタースピード15秒で捉え続ける。船尾の灯が一条の光となって、よい感じ。

 熟達すれば、もっと良い画が撮れるはず。会社から帰ってきた後、家の周りでも練習が出来るから、特に雨の日の楽しみになって良いかなと思います。

 今回試したシャッタースピードに加えて、今後は絞り値やISO感度の調整まで身につけなくてはなりませんが、まずは通過点として。

■ 今週のピックアップアイテム!

 今回は夜の撮影会というお題をご紹介させていただきました。さて、そんな夜中ですが色々な虫とばったり出会うことも多いはず。「終電迫る駅のホームで電車を待っていたら、アブラゼミに体当たりされた」という事故はよいとして、どうしても出会いたくない虫というものもあるでしょう。

 具体的に言えば、まずムカデ。そろそろお盆休みという文字がちらついてきますが、そんなお盆休みのこと。子供時代におじいちゃん・おばあちゃんの家に泊まり、そして夜にトイレへ行こうとしたその時。薄暗い土間を滑らかに進むその姿を見て戦慄が走ったという方も多いのではないでしょうか。もちろん、弊社技術のチーフに「腹が立つほど痛い」と言わしめた咬みつきには注意が必要です。

 それともう一つ挙げるならば、「化け物のように大きなクモ」ことアシダカグモ。今でこそ同じ部屋の中にいても鼻歌交じりで過ごせますが、子供の頃は恐怖の存在。学生時代に「この人は陸上自衛隊の軍曹か何かか?」と思うような立派な体格の先輩がおられましたが、その方をして「コイツが垂直に飛び上がって来た時は思わずのけぞった」と言うほど、やはりその迫力は十分です。

 さて、そんな百足ことムカデや8本足のクモ、その他6本脚の様々な害虫に対してオールラウンダーな活躍を見せるのが「サイベーレ0.5SC」という殺虫剤です。水で薄めて散布するといった手間はかかりますが、多くの方から良い評価をいただいております。もしこれらの害虫で困っている方がおられましたら、二の足を踏まずに是非一度お試しいただければと思います。

友ヶ島をゆく

 先月の佐世保旅行以来、戦跡巡りに没頭している訳ではないですが、某日友ヶ島を訪れました。今日はそんなお話と適度にお付き合いいただけたら幸いです。

 さて、今回の旅は再び路線がメイン・・・と、そこに航路を少々。アクセスは南海線かJR線のどちらでまず和歌山市駅まで。そこから加太駅へは南海線一択、特別な車両が運行しています。写真の黒いものの他にピンク色、青色といったバリエーションもあり、何に乗車できるか・・・それは、現地に着いてからのお楽しみ。

 そして加太駅から歩いて十数分、友ヶ島へ渡るためお世話になる友ヶ島汽船さんに到着。本数は限られているので時刻表はきちんとチェック、乗り遅れないように注意。それと当日船が運行しているかどうか、家を出る前にホームページ等を見ておいてもよいかなと思います。

 やがて迎えた出港の時間。船着き場のところで180°回頭して、左手側遠くに淡嶋神社を眺めながら出発。デッキに取り付きながら気の向くままに撮影を開始。青い空と海、そして白く泡立つ海面。こんなのを撮ってみたかった。

 途中で船が速度を上げたから、試しにガーミンウォッチで大まかに速度を計測(弊社では年末にフルマラソンを走るのが恒例行事、従って基本的に希望者全員へガーミンウォッチを支給してもらえます)。ただいま時速30キロ、大雑把に計算すれば・・・半分に割ってから1割足す。16.5ノットくらいかな。

※正しく求める場合、1ノット=時速1.852キロで計算しましょう。

 フェリーに揺られること20分ほど、あっという間の到着・上陸。ところで、今更ながら友ヶ島とは地ノ島、虎島、上島、そして沖ノ島の4島からなる島々の総称となります。では今日足を踏み入れたのはどこか。それは沖ノ島です。沖ノ鳥島ではありません、それだと小笠原諸島まで行ってしまいます。

 余談が過ぎてしまいましたが、さて散策を開始。この日は通行止めのエリアが多く、目的の半分くらいしか達成できませんでしたが、天気に恵まれてよい景色が楽しめました。写真は標高119.7メートル、タカノス展望台から見た淡路島。眺めるだけならば、地図で感じるほどの距離がない印象です。

 そして、ここからはお待ちかね(・・・かな?)の写真。友ヶ島と聞いて、この景色を期待された方もいらっしゃるかもしれません。かつて大阪湾を防衛する目的で明治時代に築かれた計5つの砲台跡。時間の関係で全ては回れませんでしたが(第2砲台跡へは2022年夏の時点では途中通行止めで接近不可)、僕だったら何をどこに配置するか、そんなことも考えながら散策しました。

 こちらは有名な第3砲台跡。実際に激しい砲撃戦があったとか、血なまぐさい地上戦が行われたとか、そんな歴史はありません。日常と違う景色を存分に楽しんで下さい。そしてその風景の中に、海を守り明日へと繋ぐ、そんな先人たちの息づかいを少し感じていただけたら、かつてここで勤務されていた方々も陰で喜んでくれるんじゃないかなと思います。

 ところで、遊んでばかりだと怒られるから、少しだけ虫のお話。綺麗なレンガ造りのトンネルを、より幻想的な雰囲気に変える照明が灯っています。

 クモの巣がしっかりと張られています。

 たぶんヒメグモとか、そんな種類ではないかと思います。朽ちゆくかつての要塞と、そこへ住み着いた生き物たちという構図でよい感じだと思います。ですが、雰囲気や景色を楽しみたいレストラン、カフェでクモの巣が張られて困っているという方は、クモを殺虫+巣を張らせにくくする殺虫剤をご利用いただければと思います。雨にも強いという有り難い特長付きです。

 そして最後に、本日の「ザ・ハイキングお役立ち防虫アイテム」のご紹介。山道を歩いていると、時々出てくる「まむし注意!」の看板。でも「実際に出会った時はどうすればいいの?」という声もあるでしょう。「近寄らない・逃げる」が鉄則ですが、どうしてもという場合はこちら、「スーパー毒ヘビジェット」の出番です。毒ヘビをやっつけるためのもので約3メートルの射程距離がある、ある意味大砲のような強力噴射スプレーです。用法用量をご確認の上、いざという時のために携行していただければと思います。

 ・・・僕がもう「山歩き、ハチ注意の看板、咄嗟のハチ対策商品」なんてことを言う時代は終わりました。そんなことは若くて新しいメンバーたちがきっと発信してくれるに違いありません。これからは隅っこの隅っこ、隙間産業的なポジションを目指していこうと思います。

 以上、和歌山県の旅行日誌と、ハイキングに役立つ防虫アイテムのプチ紹介でした。

■ 余談:本日は海の日です

2016年、長崎港にて

 ハッピーマンデー制度により7月の第3月曜日になった海の日。元々は海の記念日であり、明治天皇が東北・北海道へと巡幸された際、灯台巡視船「明治丸」に乗船されて帰京されたというエピソードに由来するものです。あまり詳しく書くゆとりがありません、なぜ7月20日だったのか等含め興味のある方は調べてみて下さい。「海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願う」という本来の意味もまた、少し振り返りたいなと思います。

青とオレンジの衝撃

最後の方に出てくる虫と似たようなのを見かけたら、ご注意ください。

 某日、出張の帰りに鎌倉近辺を回って行きました。駅のポスターなどを見るとスタンプラリーもやっているようです、興味のある方はチャレンジしてみるとよいでしょう。さて、今回は7年前ぶりに長谷寺を訪問。いつもは赤い山門の提灯が金色に変わっており、少し神々しい雰囲気を出していました。

 前回はアジサイの時季が終わっており、仕方なく茶色いキノコを撮影するしかありませんでしたが、今日は入口に入った途端に色とりどりのアジサイがお出迎え。よい滑り出しです。

 観音堂へ向かうまでの道をカメラで少しローアングルから。石畳の灰色と苔の緑色の景色が、賑やかになり過ぎないようにと緩急を利かせているみたいにも感じます。

 なお、お目当ての「あじさい路」は既に110分待ち。そこまで長居はできないから、境内のアジサイだけで満足しましょう。今日は、これで十分。

 ところで、アジサイ=青のイメージを持ちますが、このように白色や桃色、紫色といったように様々な種類があります。花の形にしてみても変化に富んでいて、飽きない魅力があります。

 そして境内にある池。落ち着いた景色ではあるけれど、オレンジ色をした鯉が地味になり過ぎないようアクセントを利かせています。

 もう少し天気が良ければ嬉しかったのですが、それはそれで際立つ色と脇を固める景色のメリハリが利いていて、良いかなと思います。

 弁天窟の鳥居の赤とアジサイの淡い紫とを対比させながら1枚。まだ今週いっぱいはその景色を楽しめると思います、近くまでお越しの際は是非お立ち寄りく下さい。

 ところで、最近毒虫の出現・相談が相次いでいます。典型的なものにムカデ、またマニアックですが苔を食べる蛾「ヤネホソバ」の幼虫など様々です。加えて、写真のアオカミキリモドキは体液中に毒を持つ虫であり、素手で潰したり素足で踏み潰さないように注意が必要です。不運にも体液が皮膚に付着すると、後日火傷のような灼熱感と水泡を生じるなどの症状に見舞われます。青い背中とオレンジ色の頭・お腹をした虫を見たらご注意下さい。

 同様に、このアオバアリガタハネカクシも体液中に毒を持ちます。こちらも青い背中とオレンジ色をしたお腹、黒い頭とお尻の先が特徴的です。また、アオカミキリモドキにも言えることですが、危機を感じた時に体の節々から体液を分泌することがあり、その場合は虫体に触れただけでも被害に遭うことになります。裏を返せば直接触れなければよいのであり、屋内に入ってきても(必要に応じて使い捨ての手袋、長袖の服を着用して)外へつまみ出してしまえばよいのです。屋内で使いやすい殺虫剤ですぐに駆除してもよいでしょう。

 加えて、根本的な対策として窓を開放している時はきちんと網戸をするなどしましょう。特に暑いこの時季は気を付けたいことです。それでも、という場合は窓ガラスやサッシ周りに使用できる殺虫剤を1か月おき(心配なら2週間か3週間おきでも可)に噴霧しておけば、侵入防止の対策になりますので、必要に応じて利用すると良いでしょう。

海風の国・佐世保を巡る

今日は、仕事とは関係の無い私的な旅のお話。時間の許す範囲でお付き合いいただけたら、幸いです。

 長かったシンガポール出張が終わって、某日は長めのお休みをいただきました・・・2泊3日の旅に出る余裕があるから、今度こそ佐世保へ行こうか。そう思ってお昼過ぎに家を出て、新幹線と特急に揺られながら数時間、夕暮れの五番街に到着。6年前と変わらない町並みが待ってくれていました。

 さて、今回はどこへ行こう?いつも通り港に停泊する護衛艦を眺めたり、町を歩いて歴史散策をしてもいいでしょう。でも、この前お客様からいただいたたくさんの地図や資料も是非活用したい。例えば九十九島の絶景とか、山の中にあるお店のご飯とか、海沿いのドライブとか、もっともっとこの町の魅力を知る、そんな今までと違った旅もまた魅力的。よし、やってみようか。

 地図を広げて、食事が美味しそうなお店とか、気になる展望台とか、今もひっそりと残る戦跡とか・・・行ってみたい場所を結ぶ。必然的に長くなる距離、容赦のない高低差、レンタカーを使うことは想定内。でも、知らない町で乗り慣れない車種を一人で運転するには少しだけ準備が必要。

 まず九州営業所の齋藤所長に交通情報を聞いて、車の少ない時間帯を把握する。次に航空地図を眺めて、注意を要するヘアピンカーブはストリートビューで運転席からの見え方を確認。あとは車を予約して出発するだけ。怖さを忘れてはいけないけれど、一人のドライブも楽しい。枷は外せたのか、景色を楽しむ余裕を持ちながら最初の目的地、弓張岳に到着です。

 駐車場に車を停めて、最小限の荷物だけを持って、お目当ての展望台へ。こうやって身軽になれるのも、車を使った旅の魅力。そして誰もいない展望台に躍り出ると、目の前に広がる景色。今日泊まるホテルも、6年前に歩いた思い出いっぱいの町並みも、たくさんの護衛艦が停泊する岸壁も、全て1つのコマの中。どう表現すればいいのか、言葉にするのが難しいです。

 これは翌日、海から展望台の方を向いて撮った1枚。目の前に見えるのは、日本遺産にも認定された「ジャイアント・カンチレバー・クレーン」。今はもう日本に3台、世界にも10台しか残っていない貴重なもの。その遥か頭上にある展望台に今立っている訳です。6年前はそんなこと、考えもしなかったな・・・。

 ひとしきり撮影を終えて景色を楽しんで、最後に今回のきっかけをくれた地図を展望台に飾って記念撮影。文句なく晴れた空、独り占めにできた絶景、叶った願い。忘れられない思い出。

 さて、そんな弓張岳を後にして次の目的地へ。思ったより経った時間、最初予定していたお店を回るとスケジュールが少し厳しくなる。急遽、第二候補のお店へ行き先を変更、車を走らせる。思っていたのと違う細い道、レンタカーで乗り込んでいいのか躊躇する砂利だらけの駐車場。ゆっくりと車を降りると、目の前には九十九島の絶景、それと道端に咲き誇るアジサイ。何度もヘアピンカーブをくぐり抜けた後だったので、安堵感と感動もひとしお。

 そして、待ちに待ったお昼の時間。誰もいないから、遠慮なく眺めのいいテラス席に座らせてもらって、お目当ての佐世保バーガーを堪能。今まで悩んでいた些細なこととか、気だるげな気持ちとか、全部ここに置いてこれた気がします。「ずっとここにいたい」という気持ちが沸き上がるけれど、時間は少しずつ迫って来ます。そろそろ次の目的地へと行こうか。

 会計をしながらお店の方にお礼を伝え、再び運転席の中へ。海の見える道路を突っ切るのは想像以上の爽快感、そして辿り着いたのはここ、展海峰です。佐世保の町並みを一望できた弓張岳とは違って、ここでは自然豊かな九十九島を一望できます。旅の計画を練る時に、行くのが少し億劫だと思ってしまったけれど、それでもこの景色には勝てません。

 高いところから、さっき通った道を眺める。その遥か向こうには佐世保港。何故か湧き上がる、逃避行にも似た理由のない開放感。やがて観光バスの方々が来られたので場所を譲って、そしてこの日最後の目的地へとまた車を走らせました。

 目的地の近くで車を停めて山道を歩くことしばし。戦跡「丸出山堡塁観測所跡」に到着。かつて、佐世保軍港を守るために築かれた「佐世保要塞」、そこに属する砲台の一部(28cm榴弾砲)の砲戦指揮のために建設されたと言われます。軍港の整備とともに村から一気に市へ発展したとされる佐世保。賑わいを見せる町、自然豊かな山、心躍る美しい海、ずっとここにいたいと思う海風の国。でも、その陰で厳しい時代があったこと、生き抜くための工夫を凝らした日々があったこと、それを語り継ぐ証人がここにいました。

 結局、幸いにして一発も射撃する機会のないまま、今に至るとのこと。そんな施設の周りをぐるりと観察していると、ふと目についた蛾の仲間。巧妙に擬態しているつもりかもしれないけれど・・・見つけたよ。当時の観測兵だった方がいたら「貴様、なかなか目がいいな」と褒めてもらえたかもしれません。

 かつて弊社の姉妹ブログを担当していた時、ここ佐世保を旅した日のことを書きました。その最後には「その町並みを歩けば、時に栄光の跡、時に傷跡と、姿や形を変えた歴史が埋もれています」と書き綴ったように思います。今回、一つのきっかけから始まって色んなところを巡り、その埋もれていた歴史にまた少し触れることが出来たかなと思います。

 そして無情にも訪れたタイムリミット。そろそろ来た道を引き返し、レンタカー屋さんへ車を返さなければなりません。明日もまだお昼過ぎまでいられるよと、そう分かっているのに湧き上がる「帰りたくない」という想い。でも、思い出はたくさん出来たし、今度は夕日の落ちる九十九島を眺めたいとか次の目標も見つかったし、それを励みに日々頑張って、またいつか来させていただけたら嬉しいなと思います。 

 他にも、直線のアーケードとしては日本一の長さと言われている「さるくシティ403アーケード」を歩いて距離を測ってみたお話とか、夜中に決行した「サヨナラランニング」のこととか、またいつか機会があればお話しさせていただけたらと思います。では、さよなら、佐世保の町。ありがとうございました、佐世保の皆様。またいつか町の中を「さるく」させてもらえたら嬉しいです。