秋の終わりのアブラムシ

 先週8日は皆既月食が見られた日でした。FAOPMAのイベント参加で忙しかった弊社スタッフの間でも果敢に撮影を試みたメンバーがおり、微妙に赤いとか点のように小さいとか、既に元の色に戻ってしまってるとか、怪奇的なお月様が撮影されました。

出張から戻ってきた頃には元通りになってしまっていたお月様

 さて、この時季になると多くなる小さな羽虫について今日はお話しましょう。園芸植物や農作物の大害虫であるアブラムシに翅(羽)のついた個体を最近よく見かけます。下の写真はいつものスーパーマーケットで外壁に取り付いていたもの。一円玉との比較より、実際のサイズは4ミリ程度でしょうか。

 次に私の眼鏡についていた個体。自転車で通勤中に偶然付着したようです。私の視界が、部分的に月食(適当)。そして眼鏡のレンズが汚い。

 最後はお昼に弁当を買いに行った時、買い物袋に付着していた例。うっかり袋に付いたアブラムシに気づかないでいると、弁当を食べている最中に「ソレが偶然空調か何かの風に乗って袋から弁当の中へ落っこちてくる」なんてことが起きるかもしれません。私のような人間であれば「油揚げだ」と笑ってつまんで捨てると思いますが、普通の感覚の方であればそうもいかないでしょう。食欲が減退することかもしれません。

 このように翅のあるアブラムシをはじめ羽虫が「袋や鞄、衣服などに付着して屋内へ持ち込まれる事例」には注意が必要でしょう。それに加えて、羽虫がフラフラッと外から屋内へ迷い込み、そして工場の生産ラインや飲食店の客席など重要なエリアへ到達してしまうことも悩ましいものです。ではその対策は何か?一つには建物の入り口の前などに置ける、または前室など屋内に設置できる殺虫器を設置することでしょう。いずれも建物への侵入を阻止する、あるいは建物の奥へと侵入される前に、なるべく出入り口に近いところで駆除する効果が期待できます。

建物の前室などに設置して威力を発揮する自動殺虫器「ストロンテック」(赤丸部)

 この他にも扉や窓の隙間を防虫ブラシで塞いで侵入経路を無くす、あるいは窓ガラスに窓ガラス用殺虫剤を噴霧しておいて窓際からの侵入を阻止する、羽虫がよく飛来する外壁に色々な害虫に効果のある殺虫剤を噴霧するなどするとよいでしょう。基礎的な内容に終始しましたが、ご参考まで。

窓ガラスへのサイベーレエアゾール噴霧

 ■担当者の雑記

 いよいよ手袋が手放せない、寒い季節となりました。そんな中、南極観測船「しらせ」が先日もっと寒い、寒すぎるであろう南極を目指して日本を出発したとのことでした。そういえばこういった船内の防虫対策、特に食料保管設備周りの害虫管理はどうなっているのか、興味は尽きません。それと同時に目的地へ無事辿り着き、そして日本にまた帰ってきてくれることを祈るのみです。そして果たして今度はどんな発見を持ち帰って来てくれるのでしょうか。楽しみです。

撮影:2016年8月6日 横須賀にて(前田浩志)

郵便物?

朝晩が冷え込む季節になってきました。空模様が流氷を海の底から眺めたみたいになってて良い感じ、撮影しておくか。

ところで最近出張プラスアルファで自宅はしばらくほったらかし。郵便物が溜まっていないか気になる。

・・・またとんでもない物が届いたもんだ。

品物はクビキリギス。翅や胴体に送り主の記載は無し。 たまたま僕のところに迷い込んで来たか・・・それにしても、またえらい隙間に挟まってたもんだ。

このアパートの玄関にある郵便受けは全部で63。偶然にしても結構な確率。「この人のトコなら大丈夫だろう」と察知していたのであれば、勘の良さは大したもの。

成虫で冬を越すことと時季を考慮すれば餌や水をあげたりというケアは要らないはず。郵便受けの中でほったらかしておく。ここなら凍死もせんでしょうし。気が向いたら越冬に適した枯草の中に投げ込んでやるか。

どうせなら、送り先を間違えた宝くじの当たり券とかギフトカードが届いて欲しいもんだ・・・まぁ、先週の休日は存分に楽しめたから、いいさ。この話はまた後日いつか。

このように冬眠する虫が我々の身近な場所へやって来るのが今の季節。その最たる例はカメムシの仲間でしょう。他にもバカでかい蛾が建物の壁にへばりついていることもありますが、スプレー式の殺虫剤を使えば事足ります。噴霧した後に油じみが残らないものが使いやすいです。なお、面倒であれば素手で掴んでその辺の草むらに投げ捨てる、箒で叩き落すなどしてしまってもよいのです。

茶色い羽アリが飛び始めました

 最近、アリのご相談がちょこちょこと届きます。

 歩き回る働きアリではなくて、羽アリの方です。少し時季が早い気もしつつ、サクラアリなどではないかと思います。

 そういえば、秋の中頃から終わりにかけて毎年よく姿を見たな。

 そう、お昼ご飯を買いに行った後の、買い物袋の上とか。

 ところで、実際に皆さんが彼らを目にするのは建物の周りが多いでしょう。もう少し踏み込んで言えば夕暮れから夜間にかけての時間帯で、窓の周りや常夜灯、照明看板、自販機の周辺など。まとめると、夜に明るく目立つ場所といったところでしょうか。

 さて、種類によって初夏とか秋の初めとか、大雑把な発生時季が決まっているクロアリの羽アリたち。しかし正確な出現の日時まで予測することは困難で、かつ大量発生する割に1週間から10日ほどで自然と姿を消してしまいます。従って「羽アリが出た」というご相談をいただいたのに、あれこれ対策をお伝えして殺虫剤などをご購入いただいて後日「いざ駆除!」という頃には発生が勝手におさまっていることもあり得ます。私にとっても「あと2~3日やり過ごして下さい」と言うべきか「この殺虫剤を購入して使って下さい」とお伝えすべきか、判断や回答が難しい場面もあります。

 それでも一つ言えることとして「毎年ある時季になると羽アリが飛んでくる」、そして「そのせいで困っている」という場合は事前に殺虫剤を用意して散布し、迎え撃つ体勢を敷く、これが大事でしょう。具体的には外壁にサイベーレ0.5SC、窓ガラスとサッシにはサイベーレエアゾールを散布しておくなどの対策が効果的です。散布する場所のキーワードは、常夜灯の光に照らされる、室内の光が漏れてくる、外灯や照明看板の光が当たる、といった「夜に明るく目立つ場所」です。

寒くなって来たので・・・

先週の前半、通勤途中にある橋の上より。ひつじ雲では無いことは確かですが、いわし雲か、さば雲か区別がつきません。鳥の羽毛みたいだと思い写真を撮っておきました。見れば見るほど、羽ばたく鳥・・・そうでもないか。

 なお、このような雲が見られた後は雨が降るとのこと。はたして3連休の大半は雨になり、冷え込みが厳しい朝になりました。朝の通勤がどんどん億劫になります。

 さて寒くなり始めたので、そろそろ冬眠に入るカメムシの対策をと言いたいのですが、それは後進に譲るとして感染症のお話を。11月頃からノロウイルスの発生件数が増加し始めるとのこと(※1)、万が一に備えて消毒や後片付けの用意などされてもよいと思います。消毒に関する資材だけでなく、後片付けに便利な装備品もこの際点検・補充などしていただけたらと思います。

 ところで、今週はきれいな夕焼けを拝める日が続くと良いですね。

だんご

花より団子か・・・いや、両方とも寄越していただこうか。

 先週の土曜日は中秋の名月でしたが、みなさん綺麗なお月様はご覧になられたでしょうか。あいにく手元には焦げたたこ焼きのような写真しかございません。甚だ遺憾です。

 食べた団子の写真を撮ることも失念しておりました。左からみたらし、いちごあん、胡麻餡と思っていただくと幸いです。なお串に刺さった団子は3個、そしてダンゴムシの体は頭部と胸部、腹部の3つ。団子の串は1本、ダンゴムシの足は7対14本、ただし卵から孵ったばかりでは6対12本です。覚えたとて何の役にも立ちませんが、雑学まで。

 人に対する害はありませんが不快感が問題になります。建物の周りを徘徊しているものの駆除にはシャットアウトSEなどの粉剤が効果的です。

再来・植木も無いのに出現する毛虫

休日の朝も、容赦無しか・・・まあ、いいさ。

 実家で迎えた某日の朝、目を覚ますと部屋の壁に黒い影。眠い頭を働かせ、枕を抱えたまま標的を凝視、検索を開始。裸眼だからぼんやりとしか見えない標的。でも移動の速さ、動きのパターン、標的の輪郭・・・ハエトリグモではない、か。

 眼鏡をかけて、距離を詰めてもう一度。あらわになる正体、毛虫のような姿で体色は灰色。背中にはほくろのような黒い点、そこに体長と時季を考慮すれば・・・ヤネホソバか。弊社の所在地大阪では6~7月の梅雨の頃、そして9~10月の年2回発生。毒があるので不用意に触ると刺される。面倒なことになったな。

 さて、ヤネホソバか。それなら発生源は苔むしてしまった外壁が疑わしい。もちろん庭のウッドデッキやラティス(木製のフェンス)に生えたコケからの発生事例もある。しかし、まずは部屋から一番近いところにあるベランダから調査。・・・僕がいない間に、ずいぶんと荒れてしまったな。

 そしてベランダに一歩足を踏み入れた途端に・・・見つけたよ。あちこちに細長い毛虫の姿。

 床面だけでなく、外壁の目地の隙間・・・逃さん。

 パッキンの隙間も・・・捉えたぞと。

 そして侵入経路になり得る掃き出し窓のサッシ下。ここを見逃すわけにはいかない。

 ・・・案の定、か。ここにも複数のヤネホソバ。

 最後に念のため。サッシのところ・・・どうかな。

 指の先、矢印の先に隠れてるつもりだろうけど・・・残念だったね。

 割りばしで突っつかれて、あえなく退散。

 ところで、このヤネホソバたちをどうしょうか。一ヶ所に集めて駆除してしまってもいいけれど、殺虫効力の試験に使えないかな。ということで、割りばしで採集を開始。ベランダに張られたまま放棄されていたクモの巣も活用。

 割りばしに、クモの糸。大学時代に教授から習った方法。柔らかいヤネホソバを傷つけず、糸にくっつけて確実に回収。

 そして採集されたヤネホソバたち、合計30匹ほど。普段は対策として清掃によるコケの除去、それと殺虫剤の噴霧ということをお伝えしています。けれど、実際にどの殺虫剤がどのくらいの時間で殺虫効果を発揮するのか・・・これから実験を行って、データを出してみたいと思います。

 もし実験が間に合えば、今週の弊社セミナーでその効力試験の結果もお見せできたらと思います。僕がセミナー中に何も言わなかったら・・・色々と察していただけたらと思います。なお、セミナーではヤネホソバをはじめ、9月初旬から10月頃まで一般家庭などで問題になる害虫について紹介する予定です。オンライン形式ですので、お気軽にご参加下さい。

肥料から発生したタバコシバンムシ

植物系の乾燥食品から発生するタバコシバンムシの、ちょっと変わった発生事例。

写真1. 園芸肥料とタバコシバンムシの死骸

 某日、園芸用の肥料からタバコシバンムシが発生した事例に遭遇しました。写真の指先に写っているゴマ粒状のものがタバコシバンムシの死骸です。そして、その上にある円筒形のものが肥料です。

写真2. 今後の参考のためサンプルとしていただいた肥料

 幸いにして現場は経験豊かな弊社ベテラン社員の自宅であり、相談を受けた時には既に欲しい情報が全て揃っていた状態でした。そのため発生源の絞り込みから発見までが非常にスムーズに進みました。以下に問題発生から原因の推定、そして解決までを簡単に振り返ってみます。

写真3. 顕微鏡で観察し、タバコシバンムシと判定された検体

 まず発端は、ある時から玄関および隣接するトイレで毎日シバンムシらしき虫を数匹以上見かけるところから。次に「これはシバンムシで合っているか?」とのことから社内に検体として死骸を持ってきていただき、その結果タバコシバンムシと判断されました。そしてその後も出没は止まらず、また偶然にしては見かける数が多すぎることから、屋内のどこかに発生源があると推察され、具体的に調査していただくに至りました。

写真4. タバコシバンムシ用フェロモントラップ「ドームトラップ」の設置イメージ

 さて、セオリー通りにいけば発生源となり得る乾燥食品、これが多く保管されている台所周りが疑わしいという流れになります。しかし台所では姿を見ないこと、さらに客観的な判断材料として後日タバコシバンムシを対象としたフェロモントラップを設置されていたこと、そしてフェロモントラップでの捕獲が無かったこと、これらの点で台所付近での発生では無いと考えられました。よって調査の範囲を拡大していただくことにしました。

写真5. 袋の中をよく見るとタバコシバンムシが歩き回っている

 そこでシバンムシの姿をよく見る玄関周りに発生源がある、あるいは玄関から出てすぐのところに何か発生源があり、それが扉の隙間などから屋内に侵入しているものと推測して調査をしていただきました。そしてその結果、玄関に保管してあった肥料の袋の中に同じような虫の死骸が見られ、そして詳しく調べた結果、この肥料からの発生と結論付けられました。

写真6. 弊社の顕微鏡机の様子

 今回の一連の調査・解決を陰で支えたのは「対象種の種類の特定」と「フェロモントラップによる客観的な分布調査」でしょう。前者は「何から発生するか」と「どのトラップ、または薬剤が効果的か」という判断材料として重要であり、後者は「的確に発生源の場所を絞り込む、ここは可能性として無い」という確かな情報を得るために欠かせません。

 毎回毎回、このようにレーダーやソナーで探知するように害虫を追跡・発見し、そしてスマートに駆除・解決と進めたら良いのですが、時には難儀な現場もあり、またそういった体験談と解決の決め手もいつかお話しできたらと思います。

ネズミ捕りに参戦・五銭もらって天丼

今日は少し、ネズミと歴史のお話。

 新型コロナウイルスの感染者が急増している中、感染予防対策をしっかり行いつつ某日は出張へ。道中、潮風に当たりたいと休憩に立ち寄った某海辺の町にてドブネズミともクマネズミとも言えないネズミと遭遇。写真の中央やや右にネズミが写っていますが遠いこと、一瞬のことで種類の判別が難しい。

 そんな出張が終わり、会社への帰途に寄り道。某ビールのCMのBGMが流れる駅のホームを降り、グーグルマップを頼りに歩くことしばし。流れ落ちる汗、滝のごとし。突き刺さる日差しと、すれ違う女子高生たちの視線がただただ痛い。

 さて、汗を垂れ流しつつ目的地の祥雲寺さんへ到着、そしてその境内にある「鼠塚」を参拝。かつて1899年から1926年にかけて日本でペスト(黒死病)が流行した時のこと。ペスト蔓延防止のために媒介動物であるネズミを徹底駆除する試みがなされ、その防疫処置により命を落としたネズミたちを供養するもの、それがこの鼠塚です。

 そのような取り組みの中で興味を惹かれたのは、1905年(1900年とも?)の伝染病予防法の一部改訂により行われたネズミの買い上げ運動。ネズミを捕獲し、それを交番へ持っていくことで現金引換切符がもらえ、そしてそれを区役所で換金するというもの。そしてその際に貰える金額が5銭であったと言われています(当時の東京市)。

 もらえる金額に加え、その5銭で何が購入できたのかは資料により若干の差異があるものの天丼が5銭(7銭とも)であったとのこと。つまりネズミ1匹か2匹で天丼一杯分です。時代が時代なら、いつもの現場で捕獲したネズミを粘着板から剥がし、そして交番へ持ち込み、引き換え切符をいただくことで1日に天丼を数杯食べられる計算になった訳です。これは実に羨ましい。

 しかし、天丼天丼と言う前にお腹周りが気になること、それに加えて新型コロナウイルスだけでも大混乱に陥っている昨今のこと。ペストのような危険極まりない伝染病が1927年を最後に日本で確認されていない現実に感謝すべきでしょう。また、世界の一部ではペストが今も存在し続けていること、そして日本へ新たに持ち込まれることが無いよう今日も検疫所で目を光らせている方々にも改めて感謝しなければならないと思います。

三脚・真夜中・セルフタイマー撮影

カメラに三脚つなげ、夜の港町を駆け抜ける。カラカラと足音残して。

 某日、とある観光地を尋ねたものの人が多過ぎた上、撮影場所を占領され続けてタイムアップ。残念に思いながらホテルまで帰ってきました。それでも、部屋の窓から見える景色がきれいだったから予定変更、夜の港町撮影会なんてどうだろう?誰の邪魔も入らないだろうから・・・よし、やってみようか。

 そう思って、うんと昔に撮影した景色を今宵もう一度。今回使ったのは新しい一眼レフカメラと三脚。調整したのはシャッタースピードとセルフタイマー。初めてやった割には・・・どう、かな。

 お昼は思うような写真が撮れず残念に思ったけれど、こっちの楽しさを知れたから、まあいいさ。これから出張の夜は、夜景の撮影会かな。

 夜の水面をゆっくり滑るタグボード、セルフタイマー10秒のタイムラグを考慮して、船首が少し入ったあたりからスタート、シャッタースピード15秒で捉え続ける。船尾の灯が一条の光となって、よい感じ。

 熟達すれば、もっと良い画が撮れるはず。会社から帰ってきた後、家の周りでも練習が出来るから、特に雨の日の楽しみになって良いかなと思います。

 今回試したシャッタースピードに加えて、今後は絞り値やISO感度の調整まで身につけなくてはなりませんが、まずは通過点として。

■ 今週のピックアップアイテム!

 今回は夜の撮影会というお題をご紹介させていただきました。さて、そんな夜中ですが色々な虫とばったり出会うことも多いはず。「終電迫る駅のホームで電車を待っていたら、アブラゼミに体当たりされた」という事故はよいとして、どうしても出会いたくない虫というものもあるでしょう。

 具体的に言えば、まずムカデ。そろそろお盆休みという文字がちらついてきますが、そんなお盆休みのこと。子供時代におじいちゃん・おばあちゃんの家に泊まり、そして夜にトイレへ行こうとしたその時。薄暗い土間を滑らかに進むその姿を見て戦慄が走ったという方も多いのではないでしょうか。もちろん、弊社技術のチーフに「腹が立つほど痛い」と言わしめた咬みつきには注意が必要です。

 それともう一つ挙げるならば、「化け物のように大きなクモ」ことアシダカグモ。今でこそ同じ部屋の中にいても鼻歌交じりで過ごせますが、子供の頃は恐怖の存在。学生時代に「この人は陸上自衛隊の軍曹か何かか?」と思うような立派な体格の先輩がおられましたが、その方をして「コイツが垂直に飛び上がって来た時は思わずのけぞった」と言うほど、やはりその迫力は十分です。

 さて、そんな百足ことムカデや8本足のクモ、その他6本脚の様々な害虫に対してオールラウンダーな活躍を見せるのが「サイベーレ0.5SC」という殺虫剤です。水で薄めて散布するといった手間はかかりますが、多くの方から良い評価をいただいております。もしこれらの害虫で困っている方がおられましたら、二の足を踏まずに是非一度お試しいただければと思います。

友ヶ島をゆく

 先月の佐世保旅行以来、戦跡巡りに没頭している訳ではないですが、某日友ヶ島を訪れました。今日はそんなお話と適度にお付き合いいただけたら幸いです。

 さて、今回の旅は再び路線がメイン・・・と、そこに航路を少々。アクセスは南海線かJR線のどちらでまず和歌山市駅まで。そこから加太駅へは南海線一択、特別な車両が運行しています。写真の黒いものの他にピンク色、青色といったバリエーションもあり、何に乗車できるか・・・それは、現地に着いてからのお楽しみ。

 そして加太駅から歩いて十数分、友ヶ島へ渡るためお世話になる友ヶ島汽船さんに到着。本数は限られているので時刻表はきちんとチェック、乗り遅れないように注意。それと当日船が運行しているかどうか、家を出る前にホームページ等を見ておいてもよいかなと思います。

 やがて迎えた出港の時間。船着き場のところで180°回頭して、左手側遠くに淡嶋神社を眺めながら出発。デッキに取り付きながら気の向くままに撮影を開始。青い空と海、そして白く泡立つ海面。こんなのを撮ってみたかった。

 途中で船が速度を上げたから、試しにガーミンウォッチで大まかに速度を計測(弊社では年末にフルマラソンを走るのが恒例行事、従って基本的に希望者全員へガーミンウォッチを支給してもらえます)。ただいま時速30キロ、大雑把に計算すれば・・・半分に割ってから1割足す。16.5ノットくらいかな。

※正しく求める場合、1ノット=時速1.852キロで計算しましょう。

 フェリーに揺られること20分ほど、あっという間の到着・上陸。ところで、今更ながら友ヶ島とは地ノ島、虎島、上島、そして沖ノ島の4島からなる島々の総称となります。では今日足を踏み入れたのはどこか。それは沖ノ島です。沖ノ鳥島ではありません、それだと小笠原諸島まで行ってしまいます。

 余談が過ぎてしまいましたが、さて散策を開始。この日は通行止めのエリアが多く、目的の半分くらいしか達成できませんでしたが、天気に恵まれてよい景色が楽しめました。写真は標高119.7メートル、タカノス展望台から見た淡路島。眺めるだけならば、地図で感じるほどの距離がない印象です。

 そして、ここからはお待ちかね(・・・かな?)の写真。友ヶ島と聞いて、この景色を期待された方もいらっしゃるかもしれません。かつて大阪湾を防衛する目的で明治時代に築かれた計5つの砲台跡。時間の関係で全ては回れませんでしたが(第2砲台跡へは2022年夏の時点では途中通行止めで接近不可)、僕だったら何をどこに配置するか、そんなことも考えながら散策しました。

 こちらは有名な第3砲台跡。実際に激しい砲撃戦があったとか、血なまぐさい地上戦が行われたとか、そんな歴史はありません。日常と違う景色を存分に楽しんで下さい。そしてその風景の中に、海を守り明日へと繋ぐ、そんな先人たちの息づかいを少し感じていただけたら、かつてここで勤務されていた方々も陰で喜んでくれるんじゃないかなと思います。

 ところで、遊んでばかりだと怒られるから、少しだけ虫のお話。綺麗なレンガ造りのトンネルを、より幻想的な雰囲気に変える照明が灯っています。

 クモの巣がしっかりと張られています。

 たぶんヒメグモとか、そんな種類ではないかと思います。朽ちゆくかつての要塞と、そこへ住み着いた生き物たちという構図でよい感じだと思います。ですが、雰囲気や景色を楽しみたいレストラン、カフェでクモの巣が張られて困っているという方は、クモを殺虫+巣を張らせにくくする殺虫剤をご利用いただければと思います。雨にも強いという有り難い特長付きです。

 そして最後に、本日の「ザ・ハイキングお役立ち防虫アイテム」のご紹介。山道を歩いていると、時々出てくる「まむし注意!」の看板。でも「実際に出会った時はどうすればいいの?」という声もあるでしょう。「近寄らない・逃げる」が鉄則ですが、どうしてもという場合はこちら、「スーパー毒ヘビジェット」の出番です。毒ヘビをやっつけるためのもので約3メートルの射程距離がある、ある意味大砲のような強力噴射スプレーです。用法用量をご確認の上、いざという時のために携行していただければと思います。

 ・・・僕がもう「山歩き、ハチ注意の看板、咄嗟のハチ対策商品」なんてことを言う時代は終わりました。そんなことは若くて新しいメンバーたちがきっと発信してくれるに違いありません。これからは隅っこの隅っこ、隙間産業的なポジションを目指していこうと思います。

 以上、和歌山県の旅行日誌と、ハイキングに役立つ防虫アイテムのプチ紹介でした。

■ 余談:本日は海の日です

2016年、長崎港にて

 ハッピーマンデー制度により7月の第3月曜日になった海の日。元々は海の記念日であり、明治天皇が東北・北海道へと巡幸された際、灯台巡視船「明治丸」に乗船されて帰京されたというエピソードに由来するものです。あまり詳しく書くゆとりがありません、なぜ7月20日だったのか等含め興味のある方は調べてみて下さい。「海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願う」という本来の意味もまた、少し振り返りたいなと思います。