カメムシ出てませんか?

朝は病院で採血をされ、昼は会議室で採決を取る男が書くブログ

 4月も中頃に差し掛かりました。今年もお花見はしていませんが休日に散歩すると道中色々な花が咲いており被写体に困りません。ところで撮影の練習成果はいつ実を結ぶのか?そもそも開花するような才能など無い、身も蓋もない結論に至るのかもしれません。

 カメラのシャッターを切るたびに失われる自信、いっそ閉じてしまいたい心のシャッター。そして下を向いて歩いていると見つかる身の丈に合った幸せ。自宅のアパート階段を登る最中に何かを発見。

 調べれば活動を始めたテントウムシが1匹。被写体を探す能力には事欠かないが撮影の才能は無い。レンズを通して写し出される現実は時に理不尽かつ残酷。

 そうして心が荒んでいき、やがて美しいものまでもが歪んで見えてしまう。ではなくて遠くの方にいるテントウムシだと思ったソレがマルカメムシだったという見間違えが実際に起こる春先。その姿を見て胸ではなく鼻を突く思い出が蘇った方もおられるでしょう。

 造成地に近い場所、他に川沿いの地域などでは彼らの発生源となる植物(クズ)が繁茂する影響で目撃がより多くなるかもしれません。時々家の中に入って来る場合は手軽に使える殺虫剤、建物の周りによく飛来する場合は建物全体へ散布できる殺虫剤などが効果的です。

 余談ですがテントウムシそっくりに化けた(擬態した)昆虫もいます。興味のある方がいらっしゃれば「テントウムシ そっくり」など適当な単語を入れて調べていただければと思います。しまりのない結末となりましたが本日は以上です。

グルグル飛び回るハエ

観覧車を下から眺めるだけの傍観者が書くブログ

 某日、夜景を撮りに行きました。そんな私の話はどうでもよく、その町の近辺で昨年飛び回っていた虫について記載したいと思います。

 私が目撃したのは飲食店が並ぶ狭い路地でしたがマンションのエントランス手前でも見かけると思います。小さい虫が輪を描くように飛び回っており、それを捕まえると小さいとも大きいとも言えないハエ、これはヒメイエバエの雄です。このグルグル飛び回る行動は手元の図鑑(※)によると「輪舞(りんぶ)」と呼ばれるとのこと。

 ヒメイエバエは本州以南で5~6月と9~10月に多く見られます。あと1ヶ月ほどで皆様の目の前にも姿を現し始めるかもしれません。発生源はイエバエなどに似て生ゴミや動物の死骸・糞、堆肥などが挙げられます。従って野外から飛来してくることが多い、ゆえに侵入防止の対策が一般的でしょう。

 その対策を考えると捕獲が手っ取り早く思えるのですが、ヒメイエバエには「ニオイで誘引・捕獲するトラップ」の効果が芳しくありません。「吊るした粘着シートで捕獲するトラップ」の方が適しているでしょう。

 加えて彼らが飛来する場所の周りに殺虫剤を噴霧しておく方法もあります。ゴキブリやハエを対象にした殺虫剤が使いやすいでしょう。なおこのブログで「大抵の害虫には効く」と紹介しているサイベーレ0.5SCですが、用法用量よりヒメイエバエ(他にゴキブリ類なども)には利用することができません。この点ご注意いただければと思います。

※引用文献:

原色図鑑 改訂衛生害虫と衣食住の害虫 安富和男 梅谷献二 全国農村教育協会

春もナメクジ対策

雨の日も目が腫れている男のブログ

 雨の休日が続きますが悪いことばかりではありません、写真が映えます。おまけにわざわざ出歩く物好きはいません、ゆえに邪魔が入りません。リフレクションを狙える腕前はありませんが挙動不審さには社内で定評があります。お巡りさんに通報されないよう気を付けます。

 さて雨の日の害虫と言えばナメクジですが、わざわざ春にこの話題を持ち出す理由は何か。意外な事実、チャコウラナメクジは10月頃に繁殖が可能となり、翌年の春まで産卵します。卵の孵化ピークは4月頃、従ってナメクジの対策を考えるならば春先のアクションも大事です。

 例えば毎年庭に出るナメクジで困っている方は、試しに植木鉢をどけてみましょう。写真の通り透明なビーズ状の物があればこれはナメクジの卵、ゆえにスコップなどですくって処分です。この際なので落ち葉や枯草など彼らが生息しそうな場所も掃除しましょう。庭がすっきりして運気上昇(根拠はありません)、ナメクジがいなくなってお花も大喜びです。

 プラスアルファでナメクジに効く薬(毒餌)を置いておいてもよいでしょう。ナメクジに普通の殺虫剤は効きません、専用の物が効果を発揮します。写真はナメクジが畑などで使用できる毒餌を食べているシーンです。自宅の玄関周りなどでは容器入り、かつ家の周りで使用できるものがオススメです。

 最後にお花見の季節が巡ってきました。華やかな話題は若いメンバーに譲ります。何か話題があれば投稿されるかもしれません。では皆様もよいお花見を。

カツオブシムシのお話

鰹の削り節のような薄っぺらい男が書くブログ

 突然ですが、こんな虫を部屋の中で見かけたことはないでしょうか。これは有名な衣服の害虫、ヒメマルカツオブシムシの幼虫です。茶色とクリーム色の縞模様、それと嫉妬せざるを得ない剛毛が体のあちこちから生えたタワシのような姿をしています。

 成虫はこんな姿、小さいテントウムシのよう。幼虫時代とは違って花粉や花の蜜を餌にします。白っぽい花に集まっていることが多く、意識し始めると庭や公園で「あ、いた」と気付くことが増えるでしょう。特別人に悪さはしません。

 さて本題、駆除や対策のお話です。先述の通り幼虫が問題になる、従って幼虫の駆除をメインに考えましょう。衣類から発生と書きましたが、その中で毛皮や羊毛といったものが加害されやすいです。筆者のクローゼットには縁が無い、そう期待しましたが植物繊維や合成繊維といった素材でも汗や垢、こぼした食品で汚れた部位を中心に被害を受けることがあります。これは残念、心当たりがあります。

 対策はタンスやクローゼットに防虫剤を入れておく、可能であれば衣類乾燥機で加熱処理することでしょう。特に後者は殺虫剤が効きにくい卵や蛹にも有効な点で魅力です。注意点は衣類がデリケートなものでないか、すなわち乾燥機にかけてもよいかどうか。加えて、熱が全体に行き渡るよう乾燥機に衣服を詰め込み過ぎないことでしょう。

 また部屋の中にポツンと前触れなく出現することもあります。この場合は直接駆除してしまいましょう。素手でひねり潰してもよいですが、スプレー式の殺虫剤、所謂エアゾールを噴霧すれば解決です。色々な種類がありますが速乾性で安全性がより高いもの殺虫成分不使用のものがより使いやすいでしょう。

 衣類以外に目を向ければ、かつお節や煮干し、昆虫の標本といった乾燥した動物質も加害します。上の写真は飼育しているヒメマルカツオブシムシ幼虫が食べた煮干しです、きれいに骨だけになりました。家の中で妙にたくさん姿を見かける、そんな時は台所など食品を保管しているところをチェックしましょう。意外な物から湧いているかもしれません。

 飲食店様や食品工場様の場合は発生源を探し出そうにも物が多い上に面積も広く苦戦するかもしれません。そんな時は発生源の絞り込みに使えるトラップの力を借りればよいでしょう。捕獲の多い場所を中心に彼らがどこで湧いているか突き止めましょう。

 さて、もうすぐ桜も咲きますね。雨が降らないことを祈るだけです。

害獣害虫の出現予報

「今年も超忙しいホワイトデーだ」などと、真っ赤な嘘をつく男が書くブログ

 桜の開花予報とか花粉のスギ花粉の飛散量といったニュースを目にする季節になりました。弊社近くの川沿いにある桜並木も、もうすぐ満開かなと期待しています。さて脈絡もなく今日は春に出現する主要な害獣や害虫は何か、予報してみましょう。

1.アブラコウモリ(イエコウモリ)

 春に冬眠から目覚めます。目覚めるとどうなるか?夜空を飛び回ることはもちろん、コウモリが家の軒にぶら下がっていて不気味である、玄関やベランダに糞を墜とされるといった被害が出ます。加えて、屋根裏に侵入されて物音が気になる、糞尿による悪臭や汚染といった問題にも繋がります。過去にコウモリの被害に悩まされた、また今後同じ被害が出ないか気になる方はコウモリ対策をまとめを御覧いただき、備えていただければと思います。

2.蚊(アカイエカ)

 蚊と言えば夏のイメージですが、アカイエカは雌成虫が越冬して翌年の春から活動を開始します。当然、目覚めた後は吸血します。吸血被害のみならずイヌのフィラリアを媒介する、筆者にとり怨恨深き対象でもあります。ドブや用水桶のような汚い水域から発生するため、そういった場所の清掃または薬剤散布の併用などが対策の上で重要でしょう。

3.アシナガバチ類(女王)

 4月の後半あたりからマークしておきましょう。冬眠から覚めた女王バチが一人っきり(1匹っきり)で巣作りから幼虫の世話といった巣の立ち上げを行います。それに伴ってベランダや軒先に知らない内に小さな巣が作られていたりします。この時季はまだ女王バチ1匹だけなので駆除はたやすく、スプレー式の殺虫剤で女王バチをやっつけた後、巣を取り除いてしまいましょう。

〇連休前後の予報

 シロアリ(ヤマトシロアリ)の羽アリが飛ぶ時季がゴールデンウイークの前後。あらためてシロアリ駆除と予防の大切さを実感する季節と言えるでしょう。かつて被害に遭ったことがある、または今後が心配である、しかし点検や駆除をどこに依頼すればいいか分からない場合は弊社で駆除業者様のご紹介もいたしますのでお問い合わせ下さい

 同じくゴールデンウイークの前後でヒトスジシマカが発生します。蚊取り線香や業務用の殺虫器で対応することになりますが、幼稚園や学校、オープンテラス、結婚式場といった施設では大量捕獲が可能な機器を利用しても良いでしょう。このあたり本格的なシーズンを迎える頃に詳しく解説の予定です。

 さて、三寒四温と言いますが寒暖の差を感じる日が続きます。よく食べてよく寝る、害虫の管理とともに体調管理にも気を付けたいと思います。皆様もご自愛ください。

春先の生息調査が大事

啓蟄の日も、布団の中から出てこない男が書くブログ

梅の花

 梅の花が香る暖かな週末が過ぎて本日は啓蟄の日です。啓蟄とは何か?冬ごもりをしていた虫が這い出てくるという意味とのこと。虫が好きな人にも嫌いな人にも胸の鼓動が高鳴る一日でしょう。

軒先に産み付けられたカマキリの卵
同上、拡大

 登場シーンも虫によって色々で、カマキリのように卵から小さな幼虫がどっさりと出てくるものもあります。虫が好きな人には微笑ましく、虫が嫌いな人の目には地獄の釜の蓋が開いたようなものと映るでしょう。

花を訪れたモンシロチョウ

 他には蛹の中から出てくるタイプもあります。この場合は出現するのが1匹だけ、しかし不規則に飛び回る連中が多く虫が好きな人には恰好の的、虫嫌いな方には悪夢以外の何物でもありません。

もち米から発生したノシメマダラメイガ(弊社社員宅にて)

 さて、虫が好きな人にも嫌いな人にも出てきて迷惑なのが食品に悪さをする虫。日頃食品を取り扱う方々には仇でしょう。せっかく作ったお料理やお菓子の中に入ってしまうと気分は台無し、商売であれば商品への異物混入事故となりクレーム対応や商品の回収・補償に直結します。笑い事ではありません。

生息調査の様子(黒いゴマ粒状のものが後述するトラップに捕獲された虫)

 そのため食品工場ではこれら食品に悪さをする虫の駆除はもちろん、彼らが屋内で発生していないか、また外から侵入をしていないか定期的に調査する必要があります。これを生息調査(モニタリング調査)とよび、異物混入事故を防止する上で極めて重要な作業となります。

床置きトラップの例(調査中との記載通り、生息調査を行っている)

 この生息調査の時に用いられるのが虫を捕獲する道具であり、一般にトラップと呼ばれます。虫の好む波長の光でおびき寄せて粘着テープで捕獲するライトトラップ、虫が這い回る場所に設置して粘着糊で捕まえる床置きトラップなど色々な種類があります。前者はハエなど飛び回る虫を、後者はゴキブリなど歩き回る虫を主な対象としています。

建物天井に作られたノシメマダラメイガの蛹

 ところで、冬も発生を続ける(夏に比べて発生数は低下します)虫はいますが、一般に暖かくなると活動し始める虫の方が多いでしょう。食品工場の食品原料から発生するメイガ類シバンムシ類も同様、蛹になる手前の幼虫(終齢幼虫と呼びます)で越冬、その後蛹となって春に羽化、成虫が出現します。この時点では未交尾で、すぐ産卵できる訳ではない。従って、ここで発生や侵入を察知していれば彼らが大発生する前に対策を立てることが可能です。

フェロモントラップ設置の様子

 もうお分かりの通り、そろそろ春を迎えるこの時季から各種トラップを用いた生息調査を始めておくことが(特に食品工場では)大事と言えるでしょう。今日取り上げたメイガ類やシバンムシ類に対しては特定の種を強力に誘引するフェロモントラップが効果を発揮します。メイガ類用のもの、タバコシバンムシジンサンシバンムシに対応するものなど取り揃えております。お探しのものがあれば弊社ホームページまたはお電話よりお問い合わせ下さい。

寒い冬も貴方のおそばにいる虫たち

 今季最強寒波などありがたくない言葉がニュース記事に並びます。筆者地元の金剛山も遠くからでも分かるほどに、うっすらと雪化粧でした。極寒のマラソン、かじかむ手で撮った一枚。

 さて、人と会う時の第一声が「寒い」しかないこの季節、外に虫なんかまずいないと思いがちですが、意外と見つかるもんです。

 弊社の事務所の外壁を見てみましょう。

 蛾の仲間が壁面に付着しています。

 それと、こちらは弊社開発棟の下駄箱の上です。

 もうお分かりでしょう。

 変なのがいますね。お昼ご飯を買いに行く途中でしたので真剣に撮っていませんし、真面目に確認をしていません。ハチとかの仲間でしょうか。

 さて、そんな虫たちの中で一番身近にいて困るもの、それはスズメバチやアシナガバチなど「刺すハチ」ではないでしょうか。この時季、彼らは新女王のみが越冬を行います。上の写真は朽ち木の中で冬を越すクロスズメバチの新女王です。他にもインターネット上で集団で越冬しているアシナガバチの新女王の写真を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 そんな彼らですが、時々人の出入りが少ない建物の中へ侵入し、衣服や靴の中に潜んでいることもあります。それを知らずに服を着る、靴を履くなどして刺されてしまったお話もまばらに耳にします。こればっかりは予防が難しく、従って冬の納屋や倉庫といった場所に吊るしてある作業着、置いてある作業靴は着用する前に「何か虫がくっ付いていないかどうか」を確認するしかないでしょう。

 とりわけ年末の大掃除では、普段手を触れることのない物置の中から掃除道具や新年の飾りを出すなどするのではないでしょうか。この時に思わぬ一撃を見舞われないためにも、ちょっと気を付けていただけたらと思います。

秋の終わりのアブラムシ

 先週8日は皆既月食が見られた日でした。FAOPMAのイベント参加で忙しかった弊社スタッフの間でも果敢に撮影を試みたメンバーがおり、微妙に赤いとか点のように小さいとか、既に元の色に戻ってしまってるとか、怪奇的なお月様が撮影されました。

出張から戻ってきた頃には元通りになってしまっていたお月様

 さて、この時季になると多くなる小さな羽虫について今日はお話しましょう。園芸植物や農作物の大害虫であるアブラムシに翅(羽)のついた個体を最近よく見かけます。下の写真はいつものスーパーマーケットで外壁に取り付いていたもの。一円玉との比較より、実際のサイズは4ミリ程度でしょうか。

 次に私の眼鏡についていた個体。自転車で通勤中に偶然付着したようです。私の視界が、部分的に月食(適当)。そして眼鏡のレンズが汚い。

 最後はお昼に弁当を買いに行った時、買い物袋に付着していた例。うっかり袋に付いたアブラムシに気づかないでいると、弁当を食べている最中に「ソレが偶然空調か何かの風に乗って袋から弁当の中へ落っこちてくる」なんてことが起きるかもしれません。私のような人間であれば「油揚げだ」と笑ってつまんで捨てると思いますが、普通の感覚の方であればそうもいかないでしょう。食欲が減退することかもしれません。

 このように翅のあるアブラムシをはじめ羽虫が「袋や鞄、衣服などに付着して屋内へ持ち込まれる事例」には注意が必要でしょう。それに加えて、羽虫がフラフラッと外から屋内へ迷い込み、そして工場の生産ラインや飲食店の客席など重要なエリアへ到達してしまうことも悩ましいものです。ではその対策は何か?一つには建物の入り口の前などに置ける、または前室など屋内に設置できる殺虫器を設置することでしょう。いずれも建物への侵入を阻止する、あるいは建物の奥へと侵入される前に、なるべく出入り口に近いところで駆除する効果が期待できます。

建物の前室などに設置して威力を発揮する自動殺虫器「ストロンテック」(赤丸部)

 この他にも扉や窓の隙間を防虫ブラシで塞いで侵入経路を無くす、あるいは窓ガラスに窓ガラス用殺虫剤を噴霧しておいて窓際からの侵入を阻止する、羽虫がよく飛来する外壁に色々な害虫に効果のある殺虫剤を噴霧するなどするとよいでしょう。基礎的な内容に終始しましたが、ご参考まで。

窓ガラスへのサイベーレエアゾール噴霧

 ■担当者の雑記

 いよいよ手袋が手放せない、寒い季節となりました。そんな中、南極観測船「しらせ」が先日もっと寒い、寒すぎるであろう南極を目指して日本を出発したとのことでした。そういえばこういった船内の防虫対策、特に食料保管設備周りの害虫管理はどうなっているのか、興味は尽きません。それと同時に目的地へ無事辿り着き、そして日本にまた帰ってきてくれることを祈るのみです。そして果たして今度はどんな発見を持ち帰って来てくれるのでしょうか。楽しみです。

撮影:2016年8月6日 横須賀にて(前田浩志)

郵便物?

朝晩が冷え込む季節になってきました。空模様が流氷を海の底から眺めたみたいになってて良い感じ、撮影しておくか。

ところで最近出張プラスアルファで自宅はしばらくほったらかし。郵便物が溜まっていないか気になる。

・・・またとんでもない物が届いたもんだ。

品物はクビキリギス。翅や胴体に送り主の記載は無し。 たまたま僕のところに迷い込んで来たか・・・それにしても、またえらい隙間に挟まってたもんだ。

このアパートの玄関にある郵便受けは全部で63。偶然にしても結構な確率。「この人のトコなら大丈夫だろう」と察知していたのであれば、勘の良さは大したもの。

成虫で冬を越すことと時季を考慮すれば餌や水をあげたりというケアは要らないはず。郵便受けの中でほったらかしておく。ここなら凍死もせんでしょうし。気が向いたら越冬に適した枯草の中に投げ込んでやるか。

どうせなら、送り先を間違えた宝くじの当たり券とかギフトカードが届いて欲しいもんだ・・・まぁ、先週の休日は存分に楽しめたから、いいさ。この話はまた後日いつか。

このように冬眠する虫が我々の身近な場所へやって来るのが今の季節。その最たる例はカメムシの仲間でしょう。他にもバカでかい蛾が建物の壁にへばりついていることもありますが、スプレー式の殺虫剤を使えば事足ります。噴霧した後に油じみが残らないものが使いやすいです。なお、面倒であれば素手で掴んでその辺の草むらに投げ捨てる、箒で叩き落すなどしてしまってもよいのです。

茶色い羽アリが飛び始めました

 最近、アリのご相談がちょこちょこと届きます。

 歩き回る働きアリではなくて、羽アリの方です。少し時季が早い気もしつつ、サクラアリなどではないかと思います。

 そういえば、秋の中頃から終わりにかけて毎年よく姿を見たな。

 そう、お昼ご飯を買いに行った後の、買い物袋の上とか。

 ところで、実際に皆さんが彼らを目にするのは建物の周りが多いでしょう。もう少し踏み込んで言えば夕暮れから夜間にかけての時間帯で、窓の周りや常夜灯、照明看板、自販機の周辺など。まとめると、夜に明るく目立つ場所といったところでしょうか。

 さて、種類によって初夏とか秋の初めとか、大雑把な発生時季が決まっているクロアリの羽アリたち。しかし正確な出現の日時まで予測することは困難で、かつ大量発生する割に1週間から10日ほどで自然と姿を消してしまいます。従って「羽アリが出た」というご相談をいただいたのに、あれこれ対策をお伝えして殺虫剤などをご購入いただいて後日「いざ駆除!」という頃には発生が勝手におさまっていることもあり得ます。私にとっても「あと2~3日やり過ごして下さい」と言うべきか「この殺虫剤を購入して使って下さい」とお伝えすべきか、判断や回答が難しい場面もあります。

 それでも一つ言えることとして「毎年ある時季になると羽アリが飛んでくる」、そして「そのせいで困っている」という場合は事前に殺虫剤を用意して散布し、迎え撃つ体勢を敷く、これが大事でしょう。具体的には外壁にサイベーレ0.5SC、窓ガラスとサッシにはサイベーレエアゾールを散布しておくなどの対策が効果的です。散布する場所のキーワードは、常夜灯の光に照らされる、室内の光が漏れてくる、外灯や照明看板の光が当たる、といった「夜に明るく目立つ場所」です。