ガーデニングのついでに蚊を退治(発生の元を断つ編)

母の日を実家の害虫駆除に費やす男が綴るブログ

 某日、実家に帰ったところその翌日は母の日であった。帰省のタイミングを誤った。予想通り、次の日に待っていたのは庭でガーデニングのお手伝いであった。母の日に筆者へ期待されるのは花束ではなく労働奉仕なのである。しかし母にとっては高所にある鉢の手入れや日曜大工など、日頃したくてもできなかったことが解決したかもしれない。痒い所に手が届いたのであれば幸いである。

 ところで母の日と言えばゴールデンウイークの後である。それは蚊が外で本格的に出現し始める時季でもある。案の定、この日もある時は筆者の傍を、そしてある時は母の傍を蚊が飛び回るという具合であった。こちらの痒い所にも手を伸ばさなくてはなるまい。去年に続き、庭にいる蚊の駆除作戦である。親孝行とて虫の話題に行き着くのは、もはや三つ子の魂何とやらである。

 そこで今回はガーデニングと一緒にできる蚊の対策をしたい。必要なのは専門知識ではなく地道な庭の掃除・片づけである。それさえ実行していれば蚊の湧くスポットは排除され、そして気が付けば手入れの行き届いた素敵な庭も完成する。では本題に入る。まず蚊が湧く場所とは落ち葉や泥の溜まった汚い水の中である。一般住宅の庭に多いヒトスジシマカの場合はほんの水たまり程度の場所で十分生活ができる。具体的には植木鉢の受け皿に溜まった水、野ざらしのプランターに溜まった水が挙げられよう。庭にそんな物があれば水を捨てて掃除する、乾かす。そして使わないのであれば野ざらしにせず物置にしまっておく。

 それと植え替えの時季にありがちであろうか。作業途中のためかプランターなどに園芸土の袋が広げられており、そこに雨水と土が溜まったまま放置されているところもある。こういった水たまりも蚊が湧く格好の場所になりかねない。きちんと掃除、整理整頓しておくに限る。

 他にはコンクリートブロックの窪みに溜まった落ち葉と水も綺麗に除去しておきたいものである。また作業が終われば横に倒しておき、再び窪みに落ち葉や水が溜まって元の木阿弥にならないようにしたい。

 さて、こうして掃除・片づけ・整理整頓を続けている内に難敵の登場である。観賞魚や水草を育てている訳ではなく、雨水と落ち葉が溜まるに任せている大きな水瓶である。覗き込むとおびただしい数の蚊の幼虫、いわゆるボウフラが目についた。排水が必要である。ホームセンターに売られているポンプで中の水を吸い取ることにした。

 そして吸い取った水はこちら。落ち葉や泥に紛れてボウフラや蛹が多数確認できた。正確に数えてはいないが大体50匹ほどであろうか。なお一般住宅に多いヒトスジシマカ1匹の平均産卵数は数十個から100個ほどと言われている。従って、この半数の約25匹が雌だとした場合。それらが成虫まで育ち、そして産卵したとすれば誕生する幼虫の数は1,000匹から2,500匹と見積もられる。こう考えると水瓶一つの掃除とて大変価値のある作業であったと言えるだろう。

 ところで、である。こうして回収したボウフラや蛹はどのように処分すべきか?去年も述べているが簡単である。彼らは水の中でしか生きられない。乾いた地面に水ごと流してしまえば良いのである。なお、繰り返すが本日は母の日である。傍で見ている蚊の雌から見れば鬼畜の所業であろう。立場が変われば正義と悪なぞ簡単にひっくり返るものである。

 そんな哲学的なことを考えながら水瓶の掃除に最後の仕上げである。底に溜まった泥と落ち葉の掻き出しである。蚊の幼虫、ボウフラはなにも水の中にさえいれば生活できる訳ではない。水底に溜まった泥や落ち葉を食べて生きていけるのである。であれば餌となる物を掃除して無くせば自ずと蚊の発生は終息する。蚊の雌が産卵する気持ちも失せるであろうか。産卵と駆除、繰り返される争いのどこかに終止符を打てるのであれば本望である。

 しかし、である。せっかく掃除をしても、やがては時間とともに落ち葉や水が溜まってしまって元通りになるだろう。とはいえ、こんな大きな水瓶を頻繁に掃除するのは大変である。親に任せる訳にはいかないし、筆者が何度も帰省して掃除する訳にもいかない。そこで、である。こんな時は殺虫剤の力を借りるに尽きる。ありがたいことに水中に投下しておくと蚊の発生予防になるものがある。今回はこれを散布しておいて終了としたい。

 さて、これで当分の間、実家は蚊とも痒みとも無縁であろう。立派に親孝行をしたとドヤ顔を決めたところで「あんた、親孝行もいいけれどそろそろ・・・」という小言がどこかから聞こえてきた。その言葉の続きは容易に想像がつく。痛いところを突かれる前に本日は筆を置かせていただきたい。

秋に見かけるイモムシ ~害があるもの・無いもの~

ベッドの上で布団に丸まったまま出てこないミノムシが書くブログ

 何年か前の秋、地元でランニングをしていた時のことである。歩道の端を歩く大きな芋虫が視界に入った。下の写真のような幼虫(=セスジスズメ)である。実に気持ちが悪い。しかし人や自転車に踏まれて死んでは不憫である。足を止めて近寄って素手で掴み、草むらに逃がしてやった。するとである。その一部始終を近くにいた小さな子供に見られていたようであった。緊張が走る。ランニング再開どころではない。ところがどうだ。開口一番「わぁ、芋虫さんよかったね〜」とのお言葉であった。何か全てが救われたような気分であった。

 さて本題に移りたい。秋になると芋虫毛虫、そして蛾が身近なところに落ちていることが多くないだろうか。例えば道端に。あるいは家の周りに。筆者が住むアパートもそうである。先日は下の写真のように見事なサイズの蛾が廊下に落ちていた。エビガラスズメであろうか。グライダーのように立派であるが、一般人にとってはどうだろう。恐らく恐怖の対象でしかないかもしれない。

 ところで蛾や芋虫毛虫が極度に嫌われる理由は何か?まず見た目が気持ち悪いことに尽きる。時には可愛いという真逆の評価が下される場合もあるが少数の意見であろう。次に毒がありそうだからとの声も聞こえてくる。この意見は見逃せない。毒を持つ、持たないものについて詳しく解説したいが途方もない分量になる。そこで今回は秋の時季に限定して述べたい。少なくとも下の写真のように「巨大な蛾」、それと冒頭に登場した「お尻にアンテナのようなものがある大きな芋虫」では毒を持つものはいない。手乗りさせても問題無いが、その際は周囲に誰かいてこちらを見ていないかどうかの確認が必要である。

 また蛾や芋虫毛虫に限らないが、家の周りに迷い込んだ虫を野に返す行為には一つ注意がある。それはまかり間違っても人の家の敷地や畑の中、また人通りの多い場所へ逃がさないことである。筆者とて自宅の庭木に食欲旺盛な毛虫を放たれるとどう思うか。遺憾の意を表明するだけではおさまらないであろう。それと同様である。できるだけ野山の近くや人気のない場所へそっと放つに限る。多様性が叫ばれて久しい昨今ではあるが、ここは大多数の一般人の感覚に寄り添った行動をとりたい。

 この他に公園や人家で秋に見かけるのが下の写真の芋虫である。これはツマグロヒョウモンという蝶の幼虫である。全身からトゲの生えた毒々しい見た目であるが何のことはない。ほぼ無害である。トゲに触れると少しチクチクするかもしれないが、後で腫れる・かぶれるということはまず無い。肌の弱い筆者が触れても問題は無かった。ただしこの幼虫はパンジーなどの花の葉っぱを食べてしまう。そのため庭の害虫になる点には注意が必要である。公園や人家で見かけると書いたのはそれである。植え込みやプランターに植えられたパンジーからも発生する。園芸がお好きな方は注意されたい。

 以上、外で見かける秋の蛾や芋虫毛虫のことから最後は家の中のソレへと話題を変えたい。すなわち家の害虫駆除のお話である。冬が近づくと下の写真のような芋虫が家の中に出るという相談を受ける。見た目は黄色っぽくて毛も何も無いシンプルなものらしい。大きさもせいぜい1センチほどである。ただし家のあちこちに出没するようである。こんな時はノシメマダラメイガという蛾の幼虫を疑っていただきたい。

 この幼虫は米や小麦を食べる食品の害虫である。他にインスタント麺やビスケットなど菓子類も被害に遭う。ドライフルーツや乾燥豆も同様である。乱暴に言えば乾燥した穀物、野菜、果物であればほぼ何でも餌にする。従って一般住宅でも普通に湧くことがある。その場合の発生原因はキッチンや物置に置いたままのお米、お茶っぱ、ぬか、保存食・・・こういったものであろう。ただ煮干しや鰹節、干し肉など乾燥した魚・肉類では発生ができない。

 玄米から発生した例を上の写真で示す。なお黒くて細長い物体は成虫で、詳しく書けば交尾中の雄と雌である。さらに増えるつもりのようだ。恐ろしい。さて、こうして食品の袋の中で増え続けたノシメマダラメイガは何かの拍子に外へと出てくることがある。これは袋の口を緩く縛っているとか、幼虫が袋を齧って穴を開けたとか、色々な原因が考えられる。そしてある日家の中で奇妙な芋虫をひょっこり見かけ、これは何?となるのである。

 加えて冬が近づくと虫たちは冬眠のことを考えなければならない。この幼虫たちも同様である。ではどのように冬を越すか?手頃な場所に繭を作り、その繭の中で冬を越す。上の写真はその繭で場所は一般事務所の部屋の中、天井近くの壁である。繭を作るのはこういったLの字になった角っこや段ボールの断面の中といった場所が好きなようである。またこの冬越しの時季は冬眠場所を求めて幼虫が活発に動き回るらしく、その過程で「家のあちこちで芋虫が見つかる」ということになるのであろう。つまり冬の前に家の中でこんな光景が見られるのは、この虫たちがどこかでたくさん発生しているということである。

 では対策について触れたい。身構える必要は全くない。要はキッチンや倉庫など食品を保管している場所をチェックし、虫が発生していないかどうか確認するのである。そして虫が湧いているようなものがあれば密封して廃棄する。それだけである。対象は既に述べた通りだがお米や小麦粉、乾麺、菓子類、お茶っぱなどである。その中でも茶色っぽい砂のようなもの(=幼虫が出した糞)や、表面に薄く糸が張ったようになっているもの(=幼虫が吐いた糸が絡まっている)もが混じっていれば即刻処分である。また廃棄処分と併せて掃除機で清掃することもオススメしたい。

 最後に、そういった掃除の最中に虫が飛び出して来た時はどうするか?ただ立ち向かうだけである。幸いノシメマダラメイガに毒はない。素手でひねり潰せば解決である。ただしスマートに対応したい場合は殺虫剤の出番である。スプレータイプで安全性により優れたものを虫に直接かけてやれば解決である。しかし、清掃をきちんと行ったのに発生が止まらない。こんな時は何か見落としがあるかもしれない。弊社までお問い合わせをいただければ幸いである。なお、ノシメマダラメイガという名前はすこぶる複雑である。筆者が慣れない喫茶店に入り、フラペチーノとなどと呼び慣れない単語で舌がもつれてしまうのと同様かもしれない。名前が覚えにくければ単純に「メイガ類」と言っていただいても問題ない。ところで筆者の自宅の米櫃は大丈夫だろうか。同じような虫が湧いていないだろうか。不安に駆られたところで本日は筆を置かせていただきたい。

季節の感じ方

機種変更が終わり、もぬけの殻になったスマホを普段通りに鞄へ入れて出勤していった男が書くブログ

 時々日本の四季はもはや二季になってしまったとの声を聞く。そんなはずはあるまいと甘く見ていたところ、そうと認めざるを得ないような毎日である。何だか悔しい。さて本題に移りたい。皆様は季節をどのように感じておられるだろうか。例えば空模様だろうか。あるいはイベントだろうか。本日はそんなお話をしたい。しばしお付き合いいただければ幸いである。

 10月の終わりにしては大して寒くない今日この頃。日中は半袖で十分な日もある。このように気温では季節が分かりにくい。ところがニオイではどうか?ニオイ=秋のカメムシの話題に繋げるつもりであろうとの指摘が聞こえる。図星であるが最初は綺麗な話題から広げていきたい。このところ町の中で良い香りを放っているのがキンモクセイである。この香りを嗅ぐと秋の訪れを実感するものである。このように嗅覚から感じる秋もあるだろう。

 次に音である。秋といえば各地でお祭りが開催される。地元の祭囃子が思い起こされた方もおられるだろう。続いて身近なところではどうか?夜になると虫たちが奏でる音色が聞こえてくる。仕事から帰り自宅で一服していると、家の中にもその演奏が流れてくることがある。これを騒音と感じるか風物詩と感じるか。それは聞き手次第である。しかしいずれにせよ、このように聴覚から感じる秋もある。なお上の写真は弊社の事務所にやってきたコオロギである。このように時々音色だけでなく虫そのものも建物の中に入ってきて人を驚かせ、そして悲鳴を上げさせることもあるのはご愛敬である。

  他には味覚の秋もある。残念ながら昆虫食の話題ではない。それは弊社姉妹ブログをご覧いただきたい。季節がおかしくなったような昨今、作物は例年と比べて大きさや味は変わらないのかどうか。多少気になるところであるが旬のものを食べると季節の変わり目を実感するものである。なお、自分の年齢を考慮すると食べ過ぎには注意が必要になってしまった。食べ物で季節だけでなく年齢まで実感してしまうようになってしまったのは甚だ遺憾である。

 話を元に戻す。しかし人間は視覚から8割以上の情報を得ているとの説がある通り、やはり目で見たものから季節を感じることが多いのではないだろうか。心がすっかり害虫駆除の世界に染まった筆者は建物の周りにカメムシが飛んでくると秋を実感する。そうでなくともマンションの廊下に大きなカマキリが出現したりするとそう思うものである。なお一般の方にとって虫とは少なからず気持ちの悪い存在である。季節と虫とがリンクして、あの虫がまたやって来る嫌な時季になったと感じてしまう方も、もしかしたらおられるかもしれない。

 いささか自分語りで恐縮であるが、虫が一般の方から嫌われていることを示すエピソードがある。筆者の高校時代、教室に虫が飛び込んでくることが年に数回あった。時には大きなバッタやコガネムシ、ヤモリがやって来るのだが、それだけで周囲はもう大混乱という始末であった。そしてこんな時は颯爽と躍り出てこれらを捕らえ、そして外に逃がすよう心掛けた。この瞬間だけは黄色い声援に包まれるからである。ただし一つ注意が必要である。それはその後きちんと手を洗っておくことである。これを怠ると評価は暗転する。無情だがそれが現実であった。下手をすると虫と関わる人間でさえこの扱いであった。

 また大きなクモや蛾と対峙する際にも気を付けるべきことがあった。これらは殊更恐怖の存在として映るのであるが、これに立ち向かう人間もまた異質な存在として見られていたようである。周囲から見ればエイリアンVSプレデターのようなものであったのかもしれない。今思えば素手で立ち向かうのではなく、殺虫剤とは言わずとも何かしらの道具でスマートに対処する必要があった。今の知識が当時の筆者にもあればよかったのだが後の祭りである。

 さて、そんな悲惨(?)な体験談からの今回のまとめである。すなわち殺虫剤のお話に着地したい。なるべく虫に直接触れることなく駆除する方法は何か?選択肢は色々であるが、害虫が現れるであろう場所に前もって殺虫剤を撒いておくくことであろう。こうすると殺虫剤を撒いた場所を害虫がトコトコ歩いているうちに殺虫剤の成分が徐々に虫の体内に取り込まれ、そして駆除される。今回は季節を考慮して建物の外側全体へ飛んでくるカメムシへの対処を例に挙げたい。この場合、建物の外全体という広い範囲へ散布できる殺虫剤が理想的である。

 具体的には水で薄め、そして噴霧器で散布するような殺虫剤が該当する。噴霧器と書けば小難しく聞こえるかもしれないが何のことは無い。農家さんが農薬をまく時に使う手押しポンプのようなものを想像していただければよい。同じ要領でシャーッと撒くのである。次に撒く殺虫剤であるが、広い範囲へと散布するのであればほぼニオイの無い物がありがたい。加えて今回であればカメムシに効くものがベストチョイスである。それであればカメムシに好評のサイベーレ0.5SCをお勧めしたい。具体的な使い方については商品ページの通りであるが、不明な点があれば弊社スタッフまでお問い合わせをいただければ幸いである。

 さて最後に虫といっても我々の目を楽しませてくれるものも多い。あまり毛嫌いせず適度にお付き合いをしたいと思ったところで本日は筆を置かせていただきたい。

白壁に煌めく緑の星 最近カメムシ増えた?

春一番が吹き荒れる中、110番通報されそうな男が書くブログ

 某日、お店でパクチーなるものをいただきました。店内や皿の柄が見えないよう拡大しています。映えない写真です。皆様の脳裏にあの独特の香りが呼び起されれば目的は達成です。前置きから本日の本題へ。

 某日、関東で春一番が吹いたというニュースを受け。そしてお昼休みにご飯を買いにスーパーへ出かけた時のこと。道中の壁に見慣れたシルエット。

 はい。カメムシです。パクチーとよく似た香りを放つあの虫。

 先月の初詣よろしく冬を越せずに干からびた死骸と思いきや。触角がプルプルと動きています。こうして生存を確認。

 念のため周りを確認。そのすぐ傍にも生きたカメムシの姿。

 お昼ご飯そっちのけで他にもカメムシがいないか周りを調査。こうしてキョロキョロしているところを通報されないように注意は必要です。「相手は臭いカメムシ、そしてあなたは胡散臭い中年。ご注意ください。」でしょうか。大きなお世話です。

 10分間調査の結果。カメムシは合計4匹。ちょっと今日は目立つなと。こんな時、気になるのであればスプレー式の殺虫剤で駆除すればよいのです。毎年カメムシがたくさんへばりついて気持ちが悪いという壁やベランダがあるようでしたらしばらく殺虫効果が残るような薬剤をそろそろ散布し始めてもいいでしょう。ところで前回予告されていたチョコのお話はどうなったのか?ネタが集まらず白紙です。ホワイトデーの頃リトライすることにしましょう。さて、今週は以上です。

その虫、豆まき虫ではなく

豆ではなくパンケーキをぶつけたい男が書くブログ。誰の顔になのかはさておき。

 2月になり先日は節分でしたが皆様いかがお過ごしでしたでしょうか。写真と話題に全く関連がなく申し訳ございません。これしか良いのがありませんでした。実にいい香りです。強引に話を続けます。ご家族で豆撒いたりイワシの頭を柊に刺したり、そんな節分の日だったでしょうか。私はSNS上で細巻を6本束ねて作られたガトリング砲のような恵方巻写真を見つけてしまい、ひとりでニヤニヤしていましたが、そんなことはさておき。

 今日は去年の12月頃からちょくちょくお問い合わせが続いている虫について。写真のように大豆ではなくゴマ粒ほどの大きさをした虫が家の中にポツポツと出現するとの相談があります。虫が嫌いな人には福は内、虫も内、などと冗談ではありません。

 さて、その虫と一円玉との大きさ比較。どうでしょうか。サイズは硬貨の製造年を示す文字といい勝負。とにかく小さい。間違っても「オニ~~ムシ」みたいな大きくて強そうな生き物の名前にはならないと思いますが。では、君の名は?(話題が古い)

 正解は、ヒメマキムシの仲間でした。豆まき虫ではありません。おもろないぞと?やぐらし!そして話題のフリから穀物害虫ですよと言いたいのか。そうでもありません。実はこれ、カビから発生する虫なんです。

 カビから発生する。ということは、さぞかし汚い家で湧くものなのか?エアコンの掃除が行き届いていないとか、お風呂場の水回りが汚いというような。いえ、そうでもありません。私の家でも見たことがありません。悲しき説得力です。逆に新築ピカピカの住宅で出ることがあります。せっかくの新築に家主よりも先に住み着いている。殺意が沸きます。鏡で自分の顔を見ればまさに鬼の形相でしょう。ではそんなヒメマキムシ発生の理由を探ってみましょう。

 まずカビといっても種類は色々。生える場所もいろんころん、様々です。そしてご相談を受けた中で多かった事例はこれ。実は床と巾木の隙間の奥に何かしらのカビが生えていた。狭所なので湿気とかこもりやすいのでしょうかね。そしてそのカビを餌にしてヒメマキムシが発生していたというもの。写真矢印の下にある隙間なんかがソレです。実際、巾木の隙間から小さな虫が出てきたという声が結構あるのです。新築住宅の場合は建材が完全に乾燥してなくて室内に湿気がこもりやすいこともあるらしく。このことで新築ながら目立たない狭所で同様にカビが生じる場合があるのです。

 ではその対策は?巾木の隙間を埋めてしまうことでしょう。しかしそれは根本的な解決にならない。巾木の奥にあるカビも除去したい。ばってん、そんなことは難しい。そこでこんな殺虫剤の出番。カビの除去はできませんが、虫を殺虫してさらに今後そこで虫が発生出来なくなってしまう殺虫剤。実に物騒な書き方ですが何のことは無い。昆虫の脱皮を邪魔して駆除してしまう成分が入っているだけです。要は幼虫が大人(成虫)に育たない。育つ途中で死ぬ。そして大人にならないから結婚して次の世代を作ることが無い。よって虫の発生サイクルがストップする。そういった殺虫剤をこれらの隙間へ噴霧してあげるとよいでしょう。

 さて、一通りお話を終えたところで独り言。最近、小さい虫のお問い合わせばっかりです。写真を撮るにもサイズ比較のために一円玉を財布から出したりしまったり。もうめんどくさくなりました。机の上に一円玉1枚、置きっぱなしです。こんな体たらくですが、ご相談いただいた皆様の害虫退治が無事成功に終わり大円満となりましたら幸甚でございます。さて、今日は節分に絡めたお話でした。来週はチョコレート絡みで何か書きましょうかね・・・乞うご期待。

予報:茶色っぽい羽アリが飛ぶ

空調服のおかげでお腹周りの服が膨らみ、小太りじいさんと化した男が綴るブログ。

 時間を1週間ほど巻き戻して。台風が過ぎ去ってすぐのお盆明けでした。ゴミや木の葉が駐車場に散乱。掃除しないといけないと思っていたところ、新人の坂口君が清掃を済ませてくれていました。ありがとうございます。

 さて、台風には勢力や針路の予報があります。そこで私は今後発生しそうな虫の予報をしてみましょう。9月のはじめに茶色っぽい、あるいはオレンジ色っぽい羽虫がたくさん飛んでくることがあります。これはキイロシリアゲアリの羽アリです。

 他のアリと同様に繁殖期になると大量の羽アリが出現し、巣から飛び立っていきます。これを結婚飛翔と呼びます。この羽アリの大集団は体が少し大きな新女王アリと小さめの雄アリからなります。彼らは結婚飛翔の際に交尾し、そして雄はその後死亡して新女王は自力で巣を作り、新たな集団が誕生する訳です。

 この羽アリの集団が目指す先、つまり針路はどちらに?夜間に明るくて目立つ場所です。駐車場の外灯周りや事務所・工場の出入り口周り、一般家庭であれば常夜灯のある玄関周りでしょう。他に全ての建物に共通するのが窓。屋内の照明の光が窓ガラスを通して漏れるために窓にも集まって来るという訳です。

 羽アリの発生そのものは1週間ほどでおさまりますが、大量の羽アリが飛んできて気持ちが悪い、また工場では異物混入の原因になる場合もあります。毎年羽アリの飛来に困っている、という方がおられましたら今年こそ対策を取られてはいかがでしょうか。上記の通り夜間に明るく目立つ場所、こういった場所へ殺虫剤をあらかじめ散布しておくとよいです。とりわけ匂いが少なく、色々な虫に効くものが非常にお勧めです。窓ガラスにはガラス用の殺虫剤を利用しましょう。毎年同じことを申し上げておりますが、今年の分は以上です。

夏も気を付けたいダニ

たこ焼きをひっくり返すかのようにコロコロと考えを変える男が書くブログ

新調したカメラと旅をするようになってから1年が経ちますが、そんな私の話はどうでもいいです。問題は、あまりメンテナンスをしてあげないまま使い倒してしまった結果について。

近頃、夏の青空をバックに撮影すると無数の黒い点が浮かび上がるようになりました。・・・写真を確認した私の額にも汗が浮かび上がります、やってしまったか。一眼レフを愛用されている方なら一度は通る道、イメージセンサーにかなりのゴミがついているようでした。素人が手入れして解決する話でもなく、メーカーさんの元で半日入院させる羽目に。

さて、梅雨の時季にはそんな無数の黒い点々ではなく白っぽい点々がキッチン周りで多数出現することがあります。その正体には色々な害虫が考えられますが、候補の一つとして挙がるのがコナダニ類でしょう。人から吸血をするのではなく、貯蔵食品類から発生するような種類です。

貯蔵食品から発生するダニと聞いてピンと来た方もおられるでしょう。開封してから長期間経過したお好み焼き粉やたこ焼き粉、あるいはホットケーキミックス、これらからコナダニ類が大量に発生する事例があります。そしてそうと知らずにそれら材料を使って調理・食べた結果、重篤なアレルギー症状を起こしたという事例が散見されます。対策は開封した材料は虫が湧く前に早く使い切る、そして美味しくいただくこと、それに尽きるでしょう。

キッチン周りにたくさん発生している場合、何かが発生源になっている可能性が考えられます。粉を吹いたようになっている貯蔵食品が見つかれば大体ソレが元凶でしょう。密封して廃棄処分します。あとはダニに利用できる殺虫剤を用いて付近を徘徊しているダニを殺虫すればよいのです。ただし、これらダニ用の殺虫剤にはアルコールベースの物もあるため火気厳禁、従ってキッチン周りでの使用では、使用前の火の始末などご注意いただければと思います。

さて、ただいま私の自宅のベランダでは大量にカブトムシが羽化しておりますが、彼らの体にも色々とダニがつきます。これはもちろん殺虫剤で始末する訳にはいかず、地道に取り除くか許容範囲内に抑え込むしかないのが悩みの種です。

色々と付着する虫

腹に脂が乗ってきた男が書くブログ。

 最近は熱中症に注意が必要なくらい暑い日があります。暑いと虫の発生も増加するので色々な場所で色々なものに付着している姿を目にするでしょう。例えば上の写真は弊社の事務所の壁です、一見何もいないようでいます。

 タカラダニが付着していました。人から吸血することは無いです、見た目の気持ち悪さが主な問題です。プラスアルファ、潰すと赤い汁を出すため特に白い壁や服、その他諸々にソレが付着すると汚染の原因にもなります。

 かわいそうですが1匹試しにノートの上でぺったんこにしてみました。どうでしょう、体長1ミリ少しの小さな存在ですが潰れると意外に目立ちます。

 一円玉との比較。事情を知らなければ血痕のようにも見えますしミートソースなどをこぼした痕のようにも見えます。これが売り場に置いてある諸々に付着していると良い気分はしないでしょう、筆者も敬遠します。あんまり悪者扱いしたくはありませんが、異物の混入や汚損に気を遣う施設の方はタカラダニの屋内侵入にもご注意いただければと思います。

 屋内への侵入を防止する方法はいくつかあります。防虫ブラシで扉の隙間を埋めてしまうのも一つです。あるいは簡易な方法として窓のサッシなど侵入経路上に殺虫剤を予め散布しておく考え方(サッシに施工しやすい)もあります。

 あとは雑談です、適度にお付き合いいただければ幸いです。上の写真は作業服姿の筆者左腕です、何かがいるのがお分かりでしょうか?

 ちょっとだけ拡大。矢印のところに虫がひっついていますね。潰さないよう気を付けながら顕微鏡へ持ち込んでみましょう。

 正体は翅(羽)の生えたアブラムシでした。飛翔能力があまり優れていないので風に流されてあらぬところへ飛んで行った、その過程で私の服にひっかかってしまったのでしょう。このように知らぬ間に体に付着する虫もいます、異物に気を遣う施設で作業されている方は入室時のルール(エアシャワーなど)徹底していただければと思います。

 さて筆者も体、特に腹回りに付着するアブラムシではなくて脂に気をつけなければならなくなりました。これは知らぬ間に付着した訳ではありません、心当たりを告白すれば全てを語り尽くすまで1週間はかかるでしょう。暑くなって運動量が増えるとこってりしたのが食べたくなりますが、防虫管理を語る前に自信の健康管理をまず徹底したいと思います。では本日はこれまで、また来週です。

ウッドデッキで虫探し

灰色のゴールデンウィークを過ごした男が書くブログ

 世間はゴールデンウイークでしたがランニング以外に特別なことはしておりません。ゆえに走っている最中、どこかの家の庭先から漂ってきたバーベキューの香りで今が連休であると感じた程度です。枯れ果てた中年が向ける視線の先、同じく朽ち果てたウッドデッキにつく虫のお話をしましょう。写真の中に何かいるのがお分かりでしょうか?

 リアルな写真が載せらないので明るさとアングルで勝負。明るくするとより見えやすくなったのではないでしょうか。

 何の種類であるか詳細は不明ながら蛾の仲間が隠れておりました。

 次にウッドデッキの日の当たらない場所。同じ日陰者同士で相性が良い、ゆえに見つけるのは容易。どこにどんな虫がいるか分かりますか。

 フラッシュ撮影すると露わになりました。

 木の枝でつつくと蛾類の幼虫であることが分かります。種類は特に調べる時間がないためスルー・・・調べたとて分かるまい。

 あとは虫の姿を直接見なくとも痕跡から。ウッドデッキの表面の削り痕。

 アシナガバチが巣の材料として木材を削り取った痕でした。この時季であれば巣作りを始めたばかりの女王バチの仕業でしょう。

 こういった削り痕が見られた場合、近くにハチの巣がつくられていないかご用心。もしも巣が見つかったら、また人通りの多い場所であり危険であると判断された場合はハチ用の殺虫剤などでまず女王バチを駆除し、ついで巣を撤去していただければです。

 最後に気の早い話ですが、ウッドデッキに生えたコケから発生する毛虫がいます。ヤネホソバと呼ばれるもので毒があります。屋根のコケが原因でベランダに出現することもあります。主に梅雨の時季に見られますが今年は既にお客様からお問い合わせがあったこともあり、5月中下旬くらいからマークしておいてもよさそうです。さて、本日は以上です。

赤い点々のような虫

減塩に取り組み食卓がしおらしくなった男が書くブログ

 4月も中ほどになり新緑の季節を迎えましたが強引にトップの写真は赤いお花、キリシマツツジです。手軽に見に行けるのは自宅から電車で3駅離れた長岡天神、今年の見ごろは早いらしくボヤボヤしていると終わってしまいます。

 ところで先日、赤いダニのような虫の相談をいただきました。調べたところ見た目と時季とを考慮してハダニの仲間だろうとの結論に至りました。普段は植物の上で生活していますが、一部の種はこの時季になると地面を徘徊するようになり、家屋内へ侵入ものも時に見られます。人から吸血するなどの害は加えず、またゴールデンウイーク頃には自然と徘徊も終息し見られなくなるでしょう。

 しかしゴールデンウィーク頃から梅雨の時季にかけて、今度はタカラダニが発生します。自宅のベランダや庭先に赤いダニが歩き回っている、そんな経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。タカラダニも吸血などの危害を加えることはありません。ただし体が柔らかくて潰れやすく、また体液の赤い色が白い服や壁紙、あるいは書類に付着するとシミになってしまうなど、地味な被害を与えてくることはあります。

 家の中へと侵入したタカラダニへの対策は屋内でも使いやすい殺虫剤を用いて駆除することなどですが、死骸を潰さないように注意が必要でしょう。掃除機で吸ってしまうなどすればよいでしょう。