害獣害虫の出現予報

「今年も超忙しいホワイトデーだ」などと、真っ赤な嘘をつく男が書くブログ

 桜の開花予報とか花粉のスギ花粉の飛散量といったニュースを目にする季節になりました。弊社近くの川沿いにある桜並木も、もうすぐ満開かなと期待しています。さて脈絡もなく今日は春に出現する主要な害獣や害虫は何か、予報してみましょう。

1.アブラコウモリ(イエコウモリ)

 春に冬眠から目覚めます。目覚めるとどうなるか?夜空を飛び回ることはもちろん、コウモリが家の軒にぶら下がっていて不気味である、玄関やベランダに糞を墜とされるといった被害が出ます。加えて、屋根裏に侵入されて物音が気になる、糞尿による悪臭や汚染といった問題にも繋がります。過去にコウモリの被害に悩まされた、また今後同じ被害が出ないか気になる方はコウモリ対策をまとめを御覧いただき、備えていただければと思います。

2.蚊(アカイエカ)

 蚊と言えば夏のイメージですが、アカイエカは雌成虫が越冬して翌年の春から活動を開始します。当然、目覚めた後は吸血します。吸血被害のみならずイヌのフィラリアを媒介する、筆者にとり怨恨深き対象でもあります。ドブや用水桶のような汚い水域から発生するため、そういった場所の清掃または薬剤散布の併用などが対策の上で重要でしょう。

3.アシナガバチ類(女王)

 4月の後半あたりからマークしておきましょう。冬眠から覚めた女王バチが一人っきり(1匹っきり)で巣作りから幼虫の世話といった巣の立ち上げを行います。それに伴ってベランダや軒先に知らない内に小さな巣が作られていたりします。この時季はまだ女王バチ1匹だけなので駆除はたやすく、スプレー式の殺虫剤で女王バチをやっつけた後、巣を取り除いてしまいましょう。

〇連休前後の予報

 シロアリ(ヤマトシロアリ)の羽アリが飛ぶ時季がゴールデンウイークの前後。あらためてシロアリ駆除と予防の大切さを実感する季節と言えるでしょう。かつて被害に遭ったことがある、または今後が心配である、しかし点検や駆除をどこに依頼すればいいか分からない場合は弊社で駆除業者様のご紹介もいたしますのでお問い合わせ下さい

 同じくゴールデンウイークの前後でヒトスジシマカが発生します。蚊取り線香や業務用の殺虫器で対応することになりますが、幼稚園や学校、オープンテラス、結婚式場といった施設では大量捕獲が可能な機器を利用しても良いでしょう。このあたり本格的なシーズンを迎える頃に詳しく解説の予定です。

 さて、三寒四温と言いますが寒暖の差を感じる日が続きます。よく食べてよく寝る、害虫の管理とともに体調管理にも気を付けたいと思います。皆様もご自愛ください。

春先の生息調査が大事

啓蟄の日も、布団の中から出てこない男が書くブログ

梅の花

 梅の花が香る暖かな週末が過ぎて本日は啓蟄の日です。啓蟄とは何か?冬ごもりをしていた虫が這い出てくるという意味とのこと。虫が好きな人にも嫌いな人にも胸の鼓動が高鳴る一日でしょう。

軒先に産み付けられたカマキリの卵
同上、拡大

 登場シーンも虫によって色々で、カマキリのように卵から小さな幼虫がどっさりと出てくるものもあります。虫が好きな人には微笑ましく、虫が嫌いな人の目には地獄の釜の蓋が開いたようなものと映るでしょう。

花を訪れたモンシロチョウ

 他には蛹の中から出てくるタイプもあります。この場合は出現するのが1匹だけ、しかし不規則に飛び回る連中が多く虫が好きな人には恰好の的、虫嫌いな方には悪夢以外の何物でもありません。

もち米から発生したノシメマダラメイガ(弊社社員宅にて)

 さて、虫が好きな人にも嫌いな人にも出てきて迷惑なのが食品に悪さをする虫。日頃食品を取り扱う方々には仇でしょう。せっかく作ったお料理やお菓子の中に入ってしまうと気分は台無し、商売であれば商品への異物混入事故となりクレーム対応や商品の回収・補償に直結します。笑い事ではありません。

生息調査の様子(黒いゴマ粒状のものが後述するトラップに捕獲された虫)

 そのため食品工場ではこれら食品に悪さをする虫の駆除はもちろん、彼らが屋内で発生していないか、また外から侵入をしていないか定期的に調査する必要があります。これを生息調査(モニタリング調査)とよび、異物混入事故を防止する上で極めて重要な作業となります。

床置きトラップの例(調査中との記載通り、生息調査を行っている)

 この生息調査の時に用いられるのが虫を捕獲する道具であり、一般にトラップと呼ばれます。虫の好む波長の光でおびき寄せて粘着テープで捕獲するライトトラップ、虫が這い回る場所に設置して粘着糊で捕まえる床置きトラップなど色々な種類があります。前者はハエなど飛び回る虫を、後者はゴキブリなど歩き回る虫を主な対象としています。

建物天井に作られたノシメマダラメイガの蛹

 ところで、冬も発生を続ける(夏に比べて発生数は低下します)虫はいますが、一般に暖かくなると活動し始める虫の方が多いでしょう。食品工場の食品原料から発生するメイガ類シバンムシ類も同様、蛹になる手前の幼虫(終齢幼虫と呼びます)で越冬、その後蛹となって春に羽化、成虫が出現します。この時点では未交尾で、すぐ産卵できる訳ではない。従って、ここで発生や侵入を察知していれば彼らが大発生する前に対策を立てることが可能です。

フェロモントラップ設置の様子

 もうお分かりの通り、そろそろ春を迎えるこの時季から各種トラップを用いた生息調査を始めておくことが(特に食品工場では)大事と言えるでしょう。今日取り上げたメイガ類やシバンムシ類に対しては特定の種を強力に誘引するフェロモントラップが効果を発揮します。メイガ類用のもの、タバコシバンムシジンサンシバンムシに対応するものなど取り揃えております。お探しのものがあれば弊社ホームページまたはお電話よりお問い合わせ下さい。

こんなところに虫 ~窓の周り~

某日、事務所の窓を眺めていると何か違和感が。

微妙な影が出来ているところがあります。

よく見てみると、何かがはみ出しています。

窓を開けて確認してみましょう。

何かがぺったんこになっていました。

ハクサイやキャベツをはじめとする野菜の害虫、コナガという蛾に何となく似ているような気がしますが、潰れているので分かりません。

ところで、こういった小さな蛾類の中には乾燥食品類から発生するメイガ類とサイズや輪郭が何となく似ていて紛らわしいものがいます。対策を取る前に種類の特定をきちんと行いましょう。いまいち自信が無い時は、弊社までお問い合わせをいただければと思います。

■ 担当者の雑記

先日、東京の某先輩に同行した際、御馳走していただいたプリン。そして引き換えに丸投げされたややこしい資料の作成も、ようやく完成まで漕ぎつけました・・・あとはお礼にどんな手土産を持っていこうか、次の営業同行が楽しみです。

新年ご挨拶

 現場と社内と自宅を往復している内に1月も半ばになっていました。年が変わったからと言って特に何か決心することもありませんが、お昼ご飯のお誘いがあれば脱兎のごとく3階から1階まで階段を駆け下りる、そんな欲深い1年にしたいと思います。

 現場と社内と自宅を行き来しているだけなので氏神様へのお参りもまだ済ませていません。こんなところは丑年、牛歩の歩みのまま、せめて1月中には済ませたいと思います。今日はとりとめもなく旅の途中でみたウサギにまつわるものを掲載するだけのお話です。写真は京都の三室戸寺さん。

 こちら、成田山の某所。駅からちょっと歩いたところにいます。

 鳥取駅の改札近く。まだ残っているのかな。

 奈良の大神神社。なでうさぎというものがあるそうです、気になる方は行ってみてもよいでしょう。

 最後に去年年末に江ノ島で撮影した日の出の写真を添えて本年のご挨拶とさせていただければと思います。来週からはもっとまともなお話が出来たらと思います、よろしくお願いいたします。

寒い冬も貴方のおそばにいる虫たち

 今季最強寒波などありがたくない言葉がニュース記事に並びます。筆者地元の金剛山も遠くからでも分かるほどに、うっすらと雪化粧でした。極寒のマラソン、かじかむ手で撮った一枚。

 さて、人と会う時の第一声が「寒い」しかないこの季節、外に虫なんかまずいないと思いがちですが、意外と見つかるもんです。

 弊社の事務所の外壁を見てみましょう。

 蛾の仲間が壁面に付着しています。

 それと、こちらは弊社開発棟の下駄箱の上です。

 もうお分かりでしょう。

 変なのがいますね。お昼ご飯を買いに行く途中でしたので真剣に撮っていませんし、真面目に確認をしていません。ハチとかの仲間でしょうか。

 さて、そんな虫たちの中で一番身近にいて困るもの、それはスズメバチやアシナガバチなど「刺すハチ」ではないでしょうか。この時季、彼らは新女王のみが越冬を行います。上の写真は朽ち木の中で冬を越すクロスズメバチの新女王です。他にもインターネット上で集団で越冬しているアシナガバチの新女王の写真を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 そんな彼らですが、時々人の出入りが少ない建物の中へ侵入し、衣服や靴の中に潜んでいることもあります。それを知らずに服を着る、靴を履くなどして刺されてしまったお話もまばらに耳にします。こればっかりは予防が難しく、従って冬の納屋や倉庫といった場所に吊るしてある作業着、置いてある作業靴は着用する前に「何か虫がくっ付いていないかどうか」を確認するしかないでしょう。

 とりわけ年末の大掃除では、普段手を触れることのない物置の中から掃除道具や新年の飾りを出すなどするのではないでしょうか。この時に思わぬ一撃を見舞われないためにも、ちょっと気を付けていただけたらと思います。

4年ぶりのNAHAマラソン

 先日、弊社恒例の年末フルマラソンへ行ってまいりました。その舞台は毎年12月に開催されるNAHAマラソンと決まっているのですが2020年および2021年はコロナ禍で中止、従って今回は3年ぶり(所用で2019年不参加の私は4年ぶり)の参加となります。

 道中の詳細はもはや私が書くまでもないでしょう、弊社ブログを担う新メンバーたちの投稿にご期待下さい。本日はこの弊社特有の年末行事、どんな雰囲気で催されているのか筆者の視点を交えながらご紹介しましょう。私とて楽しかったので…どうにも文章が長くなり始末に負えんのですが、9割の真実にちょっぴりの誇張、少しだけ臨場感を味わっていただけたら嬉しいです。

 さて、いつも発端は毎年8月のお盆前に流れる社内連絡。もちろんNAHAマラソンに申し込めという片山社長からの号令です。大体のメンバーは苦笑いを浮かべながら「今年も来たか、一丁やるか」という雰囲気で何気なくエントリーを行っているのでしょう。で、たぶんソレを一番後悔しているのがこの瞬間。前日の朝を迎え、空港でしおらしくしている様子を捉えたのがこの一枚です。

 なお、飛行機や宿の予約は会社で…というより片山社長が全て手配して下さります。従って飛行機に乗るのが初めてというメンバーも安心(かつての私もそう)。要は寝坊しない、それとランニングシューズや着替え、そこに若干の仕事道具といった必要な物さえ忘れなければよいのです。新人には「パスポートが必要」などというデマが飛び交うこともありますが、それはちょっとしたご愛嬌。加えて今年はいつもとは異なる景色、それが新型コロナに関する色々な決まりごと。ワクチンの接種証明やPCR検査の検査結果など、こういったところは各自の責任で必要な物を揃えておく必要があります。

 また、道中はかっちりと団体行動ということが珍しく、そもそも関西と関東、それと九州の3地点に営業所を構える弊社のこと、那覇空港への到着は営業所ごとにバラバラ。従って、お昼ご飯を食べるのも空港に到着したメンバーから順に数人で連れ立ってという形になります。今年のお昼はまたずいぶんと健康的だな…。

 ただし、お昼過ぎの会議からはいよいよチームワークを発揮して様々な議題に取り組みます。時に真剣に、時に笑い、時に啓発し合い、そんな風にしてゆっくりと濃密な時間が流れていきます。なお写真は撮ってませんが(今年はとてつもない豪雨だったので撮影が億劫…)、会議が終われば数人で連れ立ってマラソンの受付およびゼッケンの受け取りのため、会場へと足を運びます。その後はホテルで休憩していようが、虫を探しにホテルの周りを徘徊しようが自由です。

 ところがところが、日が暮れ出すとホテルの部屋から這い出して来てロビーに集まる一向。もちろんその目的は待ちに待った宴会会場への移動。中にはタクシーがつかまらず、じれったくなり徒歩で会場へと向かう猛者も現れます(今年は8割くらいが徒歩組)。そしていざ会場へ、そして全員着席、そしてマラソン部長:西尾リーダーの乾杯の音頭とともに無礼講で盛大に飲み会が開催されます。「フルマラソンの前日にやることじゃねぇ」という無粋な話はココでは無し、今日は今日という日を楽しみましょう、カンパーイ!!

 さて、その宴会の様子を覗いてみましょう。これまでのマラソンの練習成果を語る者、日頃交流が出来ない他の営業所メンバーと仕事について熱く語る者、実にエネルギッシュなやり取りが繰り広げられます。それとともに散見される、無礼講の名を借りた報復劇…私も日頃かわいがっていただいている先輩にたっぷりとお礼を返してやらねばなりません。こうして愛情のこもった罵声に大笑いの花が咲き、からりとした風が吹きます。こんな些細なやり取りに腹を抱えて笑う日のために、この1年を頑張ってきたような思いさえ感じます。

 そして、いよいよ迎えたマラソン当日の朝。いつもと同じくホテルの前で記念撮影をパシャリと。毎年新調される会社のマラソンウェア、それと少しずつ増えていく新しい顔。嬉しいなという想いは多分みんな一緒。

 さて、記念撮影が終われば会場へ。ゼッケンの区分ごとに指定の場所へ並ぶため、みんなとは大体ここでお別れ。一人ではないけれど一人の戦いが始まります。なお、NAHAマラソンの制限時間は6時間15分、ただしハーフまでは3時間ほど。体力と時間に注意しつつ、始まりの号砲とともに地面を蹴ってスタートラインを超えましょう。

 ところで、今年は土砂降りだった前日と打って変わって朝から晴れる、そして大会開始から30分後に強烈な雨が降る、そしてまた強烈に晴れるという感じで過酷なレースとなりました。具体的には熱中症の恐れがある、そうでなくても序盤から強烈に体力を奪われるといった具合でしょうか。筆者は2時間40分で中間地点を突破しましたが消耗激しく、写真を撮る余裕もありませんでした(なので社内の写真フォルダから色々と借用)。今年の全体の完走率が60%台ということも頷けるものでした。

 さて、舞台は後半戦へ。沖縄の南部を海沿いに巡るようなコースを辿ります。ところどころ視界が開けて海の見える場所が増え、肌を撫でる涼しい風の吹く気持ちがいいエリアです。しかし、そこはかつて先の大戦で激しい地上戦が繰り広げられた地域でもあります。色々なお話を見聞きして、そして時にそれらが生々しい夢となって現れて、汗びっしょりで目を覚ますこともありました。そんな悲惨な出来事が現実にあった場所。「うーじの森であなたに会い うーじの下で千代にさよなら」。島唄の歌詞に込められたその意味を初めて知った時の気持ちは本当に悲しいであるとか、何とも言い表せないものでした。

 そして25キロ地点で右手側に見えてくる「ひめゆりの塔」。少しだけマラソンのコースから外れますが手を合わせていくランナーも多く、また今年もそのような方を見かけました。ひょんなことがきっかけでお盆に田舎へ帰れば護国神社にきちんとお参りをして、またNAHAマラソンのスタート地点の近くにある護国神社にも手を合わてはいました。しかし、もっと身近なところにあるものに今まで目を向けてこなかった、なんて薄情だったろう。今年こそはと心に決め、遅すぎたことをお詫びしつつ、ようやく今回きちんと手を合わせ、お参りをさせていただきました。そして来年も、またその先も、NAHAマラソンを走る時には欠かさずお参りさせていただこうと思います。

 さて、後半戦も後半戦。刻々と迫る制限時間、体に蓄積されるダメージ、走れない足、沿道からは割れんばかりの声援。そして今回感じた不思議なこと、しっかり声を出すと元気になること。遠く離れた家の窓からおばあちゃんが手を振って下さっているので至近距離に誰もいないことを確認して「ありがとうございます、頑張ります!」と吠えんばかりの声で応じる。「聞こえたかな?」と見ると、また手を振り返して下さる。そして何故か300メートルほど走れるようになる。同じように声援に(距離を十分離して)しっかり応答する、するとまた元気が出て走れるようになる。ある種の強がりなのかもしれませんが、しかし挨拶をしっかりすることは他の人だけでなくて自分自身もまた元気づける、そんな気がしなくもない今回のNAHAマラソンでした。そして6時間いっぱいで同じ開発部の伊藤君とともに無事完走。

 伊藤君に撮ってもらった1枚…歳は取りたくないね。まったく。

 ところでところで、完走した後はどうなるのか?決められた集合場所へ…ということはなくて、基本的に社用携帯で報告をし、あとは風呂に入るなりご飯を食べるなり、夜まで自由行動です。この日は伊藤君とともにたまらず会場近くのソーキそばのお店へ直行!いや~胃袋にしみるなぁ~。

 さて、マラソンも終わり後夜祭。「まだ飲むんかい!」という無粋なお話は置いといて「今回完走できた人にはおめでとう!」、そして残念ながらリタイアしてしまった人には「来年こそは!」の思いを込めて、カンパーイ!!

 そうして夜も更けて、そして迎えた朝。少しだけ目が早く覚めたので、昨日の会場周りを散歩。 毎年のように前日はあれだけ「うわ~、今年もまた走るのか~…」と思うのですが、終わってみればいつもの通り「今年も参加させていただけて良かった!」と感動に包まれる、そしてまた沿道で応援して下さった皆様の親切さが身に染みる、今年もそんな3日間となりました。そして目の前にはまだ昨日の余韻を残す会場。充実感と寂しさとが入り混じる、少し切なげな光景。

 最後に会場へとかかる橋の上から日の出を拝み、また来年もその先も、みんな元気でここへ帰ってこさせていただけるよう祈りつつ、今年のNAHAマラソンの旅の締めとさせていただければと思います。積もるお話が積もるに積もってしまいましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。そして沖縄の皆様、今年もありがとうございました!!

秋の終わりのアブラムシ

 先週8日は皆既月食が見られた日でした。FAOPMAのイベント参加で忙しかった弊社スタッフの間でも果敢に撮影を試みたメンバーがおり、微妙に赤いとか点のように小さいとか、既に元の色に戻ってしまってるとか、怪奇的なお月様が撮影されました。

出張から戻ってきた頃には元通りになってしまっていたお月様

 さて、この時季になると多くなる小さな羽虫について今日はお話しましょう。園芸植物や農作物の大害虫であるアブラムシに翅(羽)のついた個体を最近よく見かけます。下の写真はいつものスーパーマーケットで外壁に取り付いていたもの。一円玉との比較より、実際のサイズは4ミリ程度でしょうか。

 次に私の眼鏡についていた個体。自転車で通勤中に偶然付着したようです。私の視界が、部分的に月食(適当)。そして眼鏡のレンズが汚い。

 最後はお昼に弁当を買いに行った時、買い物袋に付着していた例。うっかり袋に付いたアブラムシに気づかないでいると、弁当を食べている最中に「ソレが偶然空調か何かの風に乗って袋から弁当の中へ落っこちてくる」なんてことが起きるかもしれません。私のような人間であれば「油揚げだ」と笑ってつまんで捨てると思いますが、普通の感覚の方であればそうもいかないでしょう。食欲が減退することかもしれません。

 このように翅のあるアブラムシをはじめ羽虫が「袋や鞄、衣服などに付着して屋内へ持ち込まれる事例」には注意が必要でしょう。それに加えて、羽虫がフラフラッと外から屋内へ迷い込み、そして工場の生産ラインや飲食店の客席など重要なエリアへ到達してしまうことも悩ましいものです。ではその対策は何か?一つには建物の入り口の前などに置ける、または前室など屋内に設置できる殺虫器を設置することでしょう。いずれも建物への侵入を阻止する、あるいは建物の奥へと侵入される前に、なるべく出入り口に近いところで駆除する効果が期待できます。

建物の前室などに設置して威力を発揮する自動殺虫器「ストロンテック」(赤丸部)

 この他にも扉や窓の隙間を防虫ブラシで塞いで侵入経路を無くす、あるいは窓ガラスに窓ガラス用殺虫剤を噴霧しておいて窓際からの侵入を阻止する、羽虫がよく飛来する外壁に色々な害虫に効果のある殺虫剤を噴霧するなどするとよいでしょう。基礎的な内容に終始しましたが、ご参考まで。

窓ガラスへのサイベーレエアゾール噴霧

 ■担当者の雑記

 いよいよ手袋が手放せない、寒い季節となりました。そんな中、南極観測船「しらせ」が先日もっと寒い、寒すぎるであろう南極を目指して日本を出発したとのことでした。そういえばこういった船内の防虫対策、特に食料保管設備周りの害虫管理はどうなっているのか、興味は尽きません。それと同時に目的地へ無事辿り着き、そして日本にまた帰ってきてくれることを祈るのみです。そして果たして今度はどんな発見を持ち帰って来てくれるのでしょうか。楽しみです。

撮影:2016年8月6日 横須賀にて(前田浩志)

郵便物?

朝晩が冷え込む季節になってきました。空模様が流氷を海の底から眺めたみたいになってて良い感じ、撮影しておくか。

ところで最近出張プラスアルファで自宅はしばらくほったらかし。郵便物が溜まっていないか気になる。

・・・またとんでもない物が届いたもんだ。

品物はクビキリギス。翅や胴体に送り主の記載は無し。 たまたま僕のところに迷い込んで来たか・・・それにしても、またえらい隙間に挟まってたもんだ。

このアパートの玄関にある郵便受けは全部で63。偶然にしても結構な確率。「この人のトコなら大丈夫だろう」と察知していたのであれば、勘の良さは大したもの。

成虫で冬を越すことと時季を考慮すれば餌や水をあげたりというケアは要らないはず。郵便受けの中でほったらかしておく。ここなら凍死もせんでしょうし。気が向いたら越冬に適した枯草の中に投げ込んでやるか。

どうせなら、送り先を間違えた宝くじの当たり券とかギフトカードが届いて欲しいもんだ・・・まぁ、先週の休日は存分に楽しめたから、いいさ。この話はまた後日いつか。

このように冬眠する虫が我々の身近な場所へやって来るのが今の季節。その最たる例はカメムシの仲間でしょう。他にもバカでかい蛾が建物の壁にへばりついていることもありますが、スプレー式の殺虫剤を使えば事足ります。噴霧した後に油じみが残らないものが使いやすいです。なお、面倒であれば素手で掴んでその辺の草むらに投げ捨てる、箒で叩き落すなどしてしまってもよいのです。

茶色い羽アリが飛び始めました

 最近、アリのご相談がちょこちょこと届きます。

 歩き回る働きアリではなくて、羽アリの方です。少し時季が早い気もしつつ、サクラアリなどではないかと思います。

 そういえば、秋の中頃から終わりにかけて毎年よく姿を見たな。

 そう、お昼ご飯を買いに行った後の、買い物袋の上とか。

 ところで、実際に皆さんが彼らを目にするのは建物の周りが多いでしょう。もう少し踏み込んで言えば夕暮れから夜間にかけての時間帯で、窓の周りや常夜灯、照明看板、自販機の周辺など。まとめると、夜に明るく目立つ場所といったところでしょうか。

 さて、種類によって初夏とか秋の初めとか、大雑把な発生時季が決まっているクロアリの羽アリたち。しかし正確な出現の日時まで予測することは困難で、かつ大量発生する割に1週間から10日ほどで自然と姿を消してしまいます。従って「羽アリが出た」というご相談をいただいたのに、あれこれ対策をお伝えして殺虫剤などをご購入いただいて後日「いざ駆除!」という頃には発生が勝手におさまっていることもあり得ます。私にとっても「あと2~3日やり過ごして下さい」と言うべきか「この殺虫剤を購入して使って下さい」とお伝えすべきか、判断や回答が難しい場面もあります。

 それでも一つ言えることとして「毎年ある時季になると羽アリが飛んでくる」、そして「そのせいで困っている」という場合は事前に殺虫剤を用意して散布し、迎え撃つ体勢を敷く、これが大事でしょう。具体的には外壁にサイベーレ0.5SC、窓ガラスとサッシにはサイベーレエアゾールを散布しておくなどの対策が効果的です。散布する場所のキーワードは、常夜灯の光に照らされる、室内の光が漏れてくる、外灯や照明看板の光が当たる、といった「夜に明るく目立つ場所」です。

寒くなって来たので・・・

先週の前半、通勤途中にある橋の上より。ひつじ雲では無いことは確かですが、いわし雲か、さば雲か区別がつきません。鳥の羽毛みたいだと思い写真を撮っておきました。見れば見るほど、羽ばたく鳥・・・そうでもないか。

 なお、このような雲が見られた後は雨が降るとのこと。はたして3連休の大半は雨になり、冷え込みが厳しい朝になりました。朝の通勤がどんどん億劫になります。

 さて寒くなり始めたので、そろそろ冬眠に入るカメムシの対策をと言いたいのですが、それは後進に譲るとして感染症のお話を。11月頃からノロウイルスの発生件数が増加し始めるとのこと(※1)、万が一に備えて消毒や後片付けの用意などされてもよいと思います。消毒に関する資材だけでなく、後片付けに便利な装備品もこの際点検・補充などしていただけたらと思います。

 ところで、今週はきれいな夕焼けを拝める日が続くと良いですね。