インテリアグリーン兼ハエ捕りのご紹介

逞しい胸板は無いが、脇腹に積み重ねた腹板ならある男が書くブログ

1. 部屋の整理整頓のため家具を新調

先日、自宅の整理整頓が破綻しつつあるため家具を色々と新調しました。食器棚を新しい物に換えたところ、食器からランチョンマット、炊飯器に至るまでまとめて管理できて片付けが大変楽になりました。

玄関には靴箱を追加。革靴、マラソンシューズ、現場用の靴、普段使いの靴ときれいにおさまりました。空いたスペースにシューズクリーナーやマラソンポーチを入れることもでき、より機能的になったかと思います。

2. 空きスペースに色々と飾りたくなった

さて、その食器棚や靴箱の上には広いスペースがあります。何か小物を飾りたくなります。こうして片づけては余計な物を置き、また散らかる。散らかしと片付けの終わりなき螺旋階段を順調に上がっているようです。

とりあえず靴箱の上には控え目にネズミの置物を1つ置くだけにしましょう。畳を敷いてあげるとより雰囲気が出ます。将来的に屏風や色々な小物が周りに置かれ、やがて仲間も増えて散らかっていく、そんな未来が見えるようです。

そしてリビングに置いた食器棚の上にはインテリアグリーンを乗せてみました。部屋の中に緑があると雰囲気が落ち着きますね。なお、ここからが今日の本題。このインテリアグリーン。実はただの飾りではありません。

3. コバエを捕獲できるインテリアグリーン

実はこのインテリアグリーン、ショウジョウバエやノミバエといった、いわゆるコバエを捕獲するゼンドゾーンズというハエ捕りのアイテムだったのです。では、これでどうやってコバエを捕まえるのか?その構造や使い方を交えながらご説明しましょう。まずゼンドゾーンズは写真のように多肉植物を模したインテリアグリーン部分、鉢のような本体、最後に透明な容器の3つに分かれています。

次に使い方を見ると、透明容器に付属の専用の誘引液(補充用の別売もあり)を半分くらいまで入れ、そして本体にセットし、最後にインテリアグリーン部分を乗せて使用の準備完了です。これをコバエが飛んでいるところへ置くと、やがてコバエが誘引液のニオイにおびき寄せられてゼンドゾーンズへと飛んでくる訳です。

なお、インテリアグリーン部分の根元。こんな感じで小さい穴がいくつか開いています。ピンと来た方はその通り、誘引液のニオイにおびき寄せられたコバエはこれらの穴を通って本体の中へと侵入。そして最後は透明容器に入れられた誘引液にドボンと落ちてジ・エンドということです。

ところで「これで本当にコバエは捕れるのか?」という声もあるでしょう。ご安心ください、色々な現場で実験を行って捕獲されることを確認しております。実験にご協力いただいた八百屋さんではなんと3週間で約1,000匹ものショウジョウバエを捕獲したこともありました。

4. こんな特長もあります

なお、インテリアグリーン部分と鉢状の本体は2種類ずつバリエーションがあります。インテリアグリーン部分はTABITHA(上の写真では右)とSANDY(同、左)の2種類、鉢状の本体は茶(上の写真では右)と白(同、左)の2種類です。つまりインテリアグリーン部分2種×鉢状の本体2種=計4パターンの組み合わせが可能ということです。設置する場所の雰囲気に合わせてお買い求めいただければと思います。上記の写真を例にすると右はTABITHA(茶)、左はSANDY(白)の組み合わせとなります。

また、これは試験設置した現場でよく言われたことですが。「どう見ても防虫用品、ハエ捕りに使うものとは思えない」や「ただの飾りにしか見えない」という声もありました。これらの意見からは見た目を気にせずコバエの対策ができるという利点があると言えるでしょう。ショウジョウバエやノミバエといったコバエに困っている飲食店さんや青果店さんでは特にオススメかなと思います。

5. エピローグ

さて、お話を私の自宅に戻して。 今回食器棚を新調したおかげで今まで食器や炊飯器を乱雑に入れていたスペースには調味料やお米、調理器具などをスマートにおさめることができました。今後、防災用の保存食などを追加する予定です。

そして靴箱を新しくしたことで玄関周りは非常にすっきりしました。生活に新たなリズムが生まれた気がしなくもないです。整理整頓をすると生活の流れが良くなるということでしょうか。では、その整理整頓のためには物を元に戻す習慣をつける。同時に、きちんとした物の収納スペースを作ってあげること。これも大切ということなのかもしれません。

最後に。嫌な虫がいない生活空間を作るためには掃除と整理整頓をして、虫が発生しづらい環境を作ることが大事です。併せて虫がきちんと収容される場所、つまり捕獲されるアイテムを置いてあげることもまた一つ、重要なポイントではないでしょうか。さて、ひたすら私生活と商品紹介を絡めるに絡めたところで本日は筆をおきたいと思います。

ベランダのくっつき虫にご用心

自宅で干している洗濯物にさえ虫が寄り付いてしまう男が綴るブログ

某日、ベランダで干していた服を取り込んだ時のこと。右わき腹に何かがついていますね。本当に小さくて黄色い点。ゴミかなと思いつつ観察。

拡大するとコレです。キイロテントウ。テントウムシはテントウムシでも食べるのはアブラムシではなくて菌(野菜などにつくうどんこ病菌)という変わり者。私の服によからぬ菌がついているのではなく、たまたま服に付着してしまったのでしょう。こうして家の中に持ち込まれてしまったキイロテントウ。特に悪さをする訳ではないのでベランダから釈放。

さて、テントウムシ程度で済めばよいですが。時にはカメムシがが干してある布団や服にくっついていることもあります。そういえば最近ベランダでカメムシを見かけないでしょうか?では、洗濯物ごとカメムシを部屋の中に入れないようにする方法は何か?取り込む前に彼らがくっついていないかチェックするだけですがここで新たな問題。見つけたカメムシにどう対処するか?筆者のように素手で対応できればそれでよいですが、それは無理という方はぜひ「布団や服についたカメムシにも散布できる殺虫剤」をお試しください。

・・・このところネタ切れです。お盆休みに何か面白い話題を集められないかどうか、頑張ります。ではまた次回!

虫たちの侵入できる隙間①

減量のためしっかり運動し、そしてその分がっつり食べてしまう男が綴るブロク

 近畿地方は梅雨明けしましたが、雨がしとしと降り続いた今月初め頃に時間を巻き戻して。写真は某日お昼ご飯を買いに行った時のワンシーンで、ツマグロヒョウモンらしき蝶が草の陰で雨宿りしていました。こんな蝶すら舞わない鬱陶しい天気の中、夕方から現場作業に出かけました。湿気る作業着、浸水する作業靴、心にカビが生えそうです。

 とはいえ現場作業と言ってもこの日は軽装。オープンツールバッグと書けばいいのでしょうか、こんな上側がガバッと空いた鞄を持ち歩き。そして中には自分が身に着けるための膝当てと手袋、加えて謎な紙の束が少々入っているだけ。

 その紙の束を現場で組み立てるとこの通り。ゴキブリなどの害虫を捕獲するためのトリモチに変身。我々業者がチェックシートや調査用トラップと呼ぶものです。これはゴキブリが通ったり居座ったりしそうま場所に置いておき、その現場のどこでゴキブリがどのくらい捕獲されるかを調べるために使います。今回は殺虫剤を撒いた後の効果判定のため、少し前から現場に置いてあるトラップを新しいものと交換することが目的です。

 ちなみにターゲットはこちら、 クロゴキブリです。リアルや写真は避けましょう、模型で代用します。家によく出る大きなゴキブリで恐怖の対象です。家の中で繁殖する印象がありますが、実は家の外から侵入することも多いのです。従って建物周りでの駆除や、部屋の中への侵入経路の特定も駆除を請け負う側にとっては重要なポイントになっていきます。

 ここで豆知識ですが、クロゴキブリが侵入できる隙間の大きさとは?それは3.5mmほどと言われております。どのくらいかと言えば100円玉が2枚くらい入る隙間です。扉と床の隙間はもちろん、壁と床の間に何か屋外から差し込む光が見えるな~というところも要注意です。

 余談が過ぎますが、ネズミの場合はハツカネズミで7ミリほど、ドブネズミやクマネズミの子供であれば12ミリくらいの隙間を注意しなければなりません。こちらもネズミは実物の写真を避けてぬいぐるみで代用しましょう。目安としては、指が2本入るくらいの穴や隙間はネズミがやってくるかもしれないと考えて封鎖をしなければなりません。なかなか大変です。

 さて、そんなこんなで現場の調査用トラップを交換し、作業は完了。今回もクロゴキブリがちらほら捕獲されていました。時間が時間なので自宅に直帰し、作業鞄は玄関に置きました。作業鞄の中にはまだ生きているゴキブリが引っ付いたトラップも入っていましたが、まぁ脱走することもあるまいと思ってそのまま放置。そしてそれを忘れたまま時間は過ぎ、やがて就寝の時間に。そしてその深夜。突如虫が飛び回るような爆音で目が覚め、そして月明り越し目を凝らすと黒くて楕円形の虫が視界に入りました。・・・まずい、まさかトラップから脱走したクロゴキブリがいるのか?

 恐る恐る部屋の電気をつけると、何故かそこにはノコギリクワガタの雌が。3回くらい確認し、間違いないと確証を得てから捕獲。さて、自宅には2~3年に1度、カブトムシやクワガタムシが飛んでくることがあり、廊下やベランダに落ちているのを見かけるのですが。今回はどう考えても窓や何かの隙間から侵入したとしか思えない。さもなければ、知らないうちにどこかで私の作業服にとりついて、そしてそのまま一緒に家の中に入ってしまったのか。ノコギリクワガタが侵入可能な建物の隙間って何ミリだ?変に気になってしまい、眠れない夜になってしまいました。

 余談。腹ペコのまま置いておく訳にもいかず。早朝コンビニへ走り、自分の朝ごはんとともにバナナも購入。100均で購入し、駄目にしても心があまり痛まないカメラのパーツケースに餌のバナナとともにクワガタを投入。なおこの日は朝から出張だったのですが、とんだ災難です。この前のカブトムシの雌といい、何故出張の日に限って彼らは私の目の前にやってくるのか。

 そしてエピローグ。たまたま会社に別の案件で捕獲されたノコギリクワガタの雄がいたため、同居させてあげることにしました。相性も良いみたいで恐らく繁殖も可能でしょうが、あいにく私が卵から育てられるのはカブトムシだけです。クワガタの卵からの飼育は分からない。山に返してあげるのがベターでしょう。迷子のところを保護し、食事も与え、マッチングもしてやり、そして山に返す。何故ここまで面倒を見ないといけないのか。日頃どうしても現場で色々と駆除しなければならないため、たまには虫助けもしなさいという何とかのお告げなのでしょう。さて、次はどんな虫が自宅に飛んでくるのやら・・・。

確認・アップデート

ひなびた町への旅行でしか得られない栄養を摂取して生きる男が書くブログ

意外に多かった神奈川への旅行

 恐縮ですが最初に私事を少しだけ。筆者が旅へ出ようとすれば社内で「また長崎か?」と聞かれます。そがんごっとい行っとるか?試しに過去10年の旅先を調べると1割にも満たずイメージの問題、そしてトップは神奈川で2割強。数値化するとすっきりしますね。

社内の簡易実験の様子(殺虫座の効力確認など)

 そして本題です。日頃、皆様から害虫の駆除方法や殺虫剤の効果など様々なご質問をいただきます。入社年数が経つにつれ経験から先入観に囚われることがあり、自分の回答が正しいか実験して確認する、教科書を読み直して知識を修正する場面が増えてきました。仕事でも確認が大事ですね。その流れから弊社オンラインセミナー(無料)の宣伝です。今週からゴキブリ駆除の基本、殺虫剤の基礎知識、この2題で開催します。基礎の復習にいかがでしょうか、お申し込みはこちらからどうぞ。

手に汗握るスポーツ観戦

 お話は少し脱線。似たようなことはスポーツ観戦でもありますね。プロ野球で例えると、自分の贔屓球団に対して妙に打率の良い気がするライバル球団の打者がいたとして。対戦成績をチェックしてみると意外に大したことがない、そんなこともあるでしょう。たまたま大事な試合で1本打たれた、その記憶を引きずっているだけかもしれません。

朽木の中で越冬していたオオスズメバチの新女王

 話を元に戻して今までの知識を修正する必要があった場面。先日耳に挟んだスズメバチの冬越しが正にそうでした。専門的なお話ですが、スズメバチというものは秋に誕生した女王バチだけが朽木の中などで冬を越します。その際、上の写真のように1つのスペースで女王バチが1匹で過ごすのが普通と記憶していました。しかし近年は1つのスペースでまとまった数の女王バチが冬越しすることもあるらしく、弊社ハチ博士の見立てでは「宅地開発により生息環境(=越冬の場所を含む)が減ったことによる行動変化ではないか」とのこと。こういったところは生き物相手ということもあって新しい情報を入手してアップデートする必要があります。

ランニング中に見つけたクビアカツヤカミキリ

 他に新たな外来生物の話題も。先日は自宅の近くをランニング中にクビアカツヤカミキリを発見。頭を踏みつけて駆除しましたが、こんな身近なところで見つかったことに驚きを隠せませんでした。振り返るとヒアリ、ツマアカスズメバチ、セアカゴケグモなど、これまで日本に様々な外来種が侵入し、問題となってきました。ニュースになって終わりではなくて、現在どの種がどの地域にまで分布を広げているのかといった情報の更新も交えて繰り返し発信されていく必要があるように感じました。

 細々と日々知識の維持、修正、更新といった作業を繰り返しつつ、皆様に色々な情報をお届けできるようこれからも頑張ります。さて、ちょっと前の会議中。少し席を外してた間に今週からのオンラインセミナーの講師に登録されてしまってました。皆様に間違ったことをお伝えしないよう、週明けから講演資料の確認に大忙しです。ちょっと会議の席ば外しとっただけだったとに。なして・・・。

虫たちの移動距離①

試しにヨガをやってみたところ、ものの5分で両足を攣った男が綴るブログ

 某日、久しぶりの出張で東京へ行ってまいりました。始発に近い時間の電車に乗らなければならないところ地元の駅にて落下物を発見、カブトムシの雌。おそらく駅から300メートルほど離れた天神さんの森から飛んできたのでしょう。捨ておくと人に踏まれるかカラスに食われるか。さりとて森まで逃がしに行ってやる時間もない。えぇい、ままよ。

 たまたま持ち合わせていたタッパーに投げ込んで東京出張へ連行。今日は日帰りなので夜に元いた森まで逃がしに行けばよいでしょう。なお、高槻から東京までの距離は片道500キロ以上。野生のカブトムシではまず達成できない移動距離。もし森に住む虫たちに言語やらコミュニティーがあるのだとしたら「うちの森には往復1,000キロの旅をしたカブトムシがいるらしい」と後日話題になるでしょう。

 ところで一般的な昆虫の移動距離はどのくらいか?虫により異なるものの一般家庭でよく見かけるヒトスジシマカの場合は1日に100メートルほど。同じ蚊でもコガタアカイエカでは1,000メートルほどと言われております。

 次にシロアリの羽アリの場合。ヤマトシロアリで100メートル程度、イエシロアリでは1,000メートルほど、あまり長距離は飛べません。ということはシロアリの羽アリが大量に出現した場所があれば、その近くに巣がある可能性が考えられます。仮に自宅の近くで羽アリをたくさん見かけた場合は自宅で発生していないかの点検や、シロアリの予防を検討する必要があるでしょう。

 害虫が続いたので華やかな虫の話題を。渡りをする蝶として知られるアサギマダラの場合、1,000キロ以上を飛行した個体がいるとの報告も散見されます。1,000キロと言えば東京から下関までに匹敵する距離。同じ虫でもこれほど移動する距離が異なるというのもまた面白いお話ですね。他にもハチとかバッタとか、色々な虫の移動距離も後日続編として書きましょうかね。

 さて、往復1,000キロの出張が終わって帰宅。明日は朝早くから現場作業が予定されているので夕飯はコンビニ弁当で簡単に。1日連れ回したカブトムシは腹ペコで森に帰すわけにもいくまい、夕飯と一緒に購入したバナナを与えて腹いっぱいにしておく。かくして1人と1匹、ともに食卓を囲むという奇妙な一夜を過ごし、翌朝カブトムシは無事元いたであろう森へと帰っていったのでありました。

害虫駆除と掃除の深い関係

自宅の掃除機がけ、すいとるっちゃん。綺麗になるけん、みんなもやってみらんね。

 唐突ですが害虫駆除業者と言えば、どんなイメージでしょうか。殺虫剤を撒いていく人と言えば、まぁ正解です。加えて近年では環境改善により害虫が発生しにくい環境を作る人、そのための対策を提案できる人、これが満点の答えではないでしょうか。害虫が発生する根本的な原因は何か。最善の解決策は何か。時に答えがあって無いような世界ですが日々現場で悩み、担当者なりの根拠と道筋を立てて作業をしている訳です。

写真1. 害虫の生息調査の様子。怪しいと思ったらとことん調べるのが勝利への道。

 さて、タイトルの「害虫駆除と掃除の関係」について。特にチャバネゴキブリが相手の場合。これは殺虫剤を撒くだけでなくて「どれだけ現場を掃除できるか」が勝負を左右します。加えて、お客様が簡単に実践できる「きれいな状態を維持するための提案」を閃くことができるかどうか。これが1ヶ月後や2ヶ月後、現場を再訪問した時に「ゴキブリが元通りに増えているか根絶されているか」という結果に直結します。

写真2. 床に散らばる米(赤丸)と散乱するチャバネゴキブリの死骸(青丸)

 ところで掃除といっても具体的に何をするのか。例えば床に落ちている生ゴミ、場合によってはおしぼりやビニル袋、紙類もそうですが、これらをきれいに片づけること。他にゴミ箱の管理、もう少し言えば蓋をきちんと閉めることができる容器にするよう提案すること。食品棚に開封されてそのままの食品や材料が置かれていないか、そういったところのチェックなども含みます。別に床をワックスがけでピカピカにするとか、そういった専門的な清掃とは異なります。もっと簡単に言えば整理整頓。ただの片付けでしょう。

写真3. たまに床に落ちているゴミ。ゴミを掻き出すアイテムで引き出して片づける。

 お断りしておくのは、床にゴミが散乱しているような現場ばかりではないこと。もっと言えば、かなりの清掃が必要な現場、そちらの方がうんと少ないのです。ただし、そういった片付けに苦労する現場。害虫駆除業者にとって何が問題かと言えば大きく2つあります。1つは水で薄めて使用する殺虫剤の効果に悪影響を与えること。もう1つはゴキブリに食べさせて駆除する毒餌(ベイト剤、食毒剤)の効果を落してしまうことでしょう。

写真4. 散乱するゴキブリの死骸。死骸が多く出る割にゴキブリが減らなければ清掃を見直す。

 前者、水で薄めて散布する殺虫剤だと床に落ちている生ゴミやビニル袋、紙類がシェルターの役割を果たし、ゴキブリに直接殺虫剤を当てられないことが問題です。基本的に薬液を浴びせる、または薬液がかかった場所を歩かせるか、そこで休息させるなどしてこれらの殺虫剤は効果を発揮します。ところがゴミがあることでそういった効果が期待できないのです。実験的にゴミを多くした飼育容器とそうでない飼育容器を作ってゴキブリを放ち、そこに殺虫剤を撒いてみたところ、生存率には大きな違いがあったことからもこれは明らかです。

 後者、ゴキブリに食べさせて駆除する毒餌の場合をみましょう。生ゴミが周りにあるということは、毒餌以外にもゴキブリにとって食べるものがあることを意味します。当然、設置された毒餌をゴキブリが見つける、そして食べる確率が低下し、その分殺虫効果も低下する訳です。ことさら問題なのはゴキブリという小さな生き物のため必要な餌の量も少なくて済む、つまりわずかな量の生ゴミでも十分足りてしまうということです。

 他にも挙げ出すとマニアックになりますが、なんとなく想像がついたのではと思います。これが害虫駆除において掃除が大事だという理由です。さて、現場で作業を終えて休憩のためコンビニに立ち寄る、あるいは次のお客様の元に向かう。汚れた姿のままお邪魔する訳にはいきませんので、汚れがつかないよう作業中は膝当てや手袋を着用し、場合によっては上着だけでも新しいものに交換することが我々に求められます。一方で現場の奥から油じみ、埃や粉塵だらけの姿で戻ってきたということは、きちんと調査・清掃をして殺虫剤を散布した。やるべきことを確実にこなした証拠でもあります。一言、ねぎらいの言葉だけかけていただけますと嬉しいです。作業に従事した皆一同、大いに喜ぶと思います。

リアイベ(セミナー)開催だ!ガチ来いだぞ!

ガチ変な中年が綴るブログ

某スタジアムにて

 某日、プロ野球のオープン戦を観戦しました。シーズン前でも席はほどよく埋まっており、ベンチ入りメンバーは新旧合わさった顔ぶれ。場内アナウンスは変わりなく惚れ惚れとするダンディーなお声、颯爽と姿を現した選手たち、轟く歓声、雰囲気は満点。やがてプレーボール、さんざめく金管楽器の音色、ミットに響く乾いた音、グラウンドにこだます野太い声。そして時折鳴り響く鋭い打球音、外野を駆け抜ける白球と追いかけて走る黒い影、球場に湧き上がる熱気。現地観戦からしか得られない栄養があります。

過去のセミナー風景

 ところで、明日から弊社では春の一大イベント「春季レベルアップセミナー」が始まります。今回は福岡から始まり、大阪、名古屋、東京の順に現地開催されます。さて、このセミナー。振り返ってみれば当ブログ、姉妹ブログでもご案内と後記こそ掲載されているものの、その詳細を記した記事が少ない。そこで今日はどんなイベントなのか、少し掘り下げてみましょう!

1. 幅広いテーマ・最新の情報!

内容は最近話題の害虫から覚えておくべき業界の変化、海外の事例など多岐にわたる

 本質は有害生物の生態や駆除に用いる殺虫剤・機器類のご紹介。その中でも最新の技術、近年のトレンドなどを分かりやすく、特に笑いを交えながら解説します。ギャグが滑って場を静まり返らせてしまうこともまた、現地開催ならではのご愛嬌。同情して笑ってはいけません、くだらないボケには厳しいツッコミを。こうして講師たちのトークスキルは磨かれていくのです。そうです、弊社技術コンサルタントたちの話術は毎回ご参加下さっている皆様に支えられて成長してきたといっても過言ではないでしょう。

弊社代表片山より経営に関する講演

 閑話休題。他にも弊社代表の片山から経営に関わるお話、システム担当者より情報管理ツールのご紹介といった講演もあります。また外部より講師をお招きし、その専門分野についてご講義いただくこともあります。過去を例に挙げると専門家による害獣の生態や捕獲のノウハウ、研究者によるカメムシの深い世界のご紹介、カビとはどのようなものかといった易しい解説など、後ろで座っている弊社社員にとっても大変勉強になるものばかりでした。

2. 商品カタログと実物も多数展示!

担当者イチオシのポップがちょっと賑やかな展示コーナー

 さらに講演だけでなく、休憩時間には商品のカタログや一部商品の実物を手に取っていただくこともできます。新しい殺虫剤や施工ツールの情報を求めておられる方にはぴったりのコーナーです。なお余談ですが商品によっては「担当者イチオシ」のポップが、その担当者の顔写真とともに掲載されていることがあります。是非その担当者を探し出して質問攻めしてください。時折困った顔をするかもしれませんが、大体は内心喜んでいます。ゆえに手加減は無用です。

最新の防虫機器ペストビジョンシリーズ

 他にも弊社が推す機器類も展示、実演といったデモを行うこともあります。カタログや動画だけでは分からない、あの商品の真の姿、それと担当者の生き生きとした表情を是非ご覧ください!

3. 日頃のご質問にもお答えします!

展示コーナーにいる弊社スタッフへお気軽にお声がけ下さい

 セミナーとは関係の無い内容でも、日頃現場で疑問に思われていることがあれば弊社技術コンサルタントまでお気軽にお声がけ下さい。ゴキブリ、ハエ、シロアリ、ネズミ、ハチなど幅広い分野に対応いたします。なお多趣味なスタッフもちらほら、まかり間違っても趣味の話を振ってはいけません。どっちが本職なのか分からないほどに熱く語る、脱線して止まらなくなってしまいますよ!

設営を終えて受付が始まり始めた会場の様子、広いお部屋でお待ちしております

 なお、会場はゆとりを持って100名以上収容可能なお部屋を予約しております。大勢の方にご来場いただければと思います、直前のお申し込みや当日の飛び込み参加も大歓迎です。興味がございましたら弊社セミナー案内ページよりアクセス、お申し込みいただけますと幸いです。

以上、ちょっとした弊社セミナーのご紹介でした。

白壁に煌めく緑の星 最近カメムシ増えた?

春一番が吹き荒れる中、110番通報されそうな男が書くブログ

 某日、お店でパクチーなるものをいただきました。店内や皿の柄が見えないよう拡大しています。映えない写真です。皆様の脳裏にあの独特の香りが呼び起されれば目的は達成です。前置きから本日の本題へ。

 某日、関東で春一番が吹いたというニュースを受け。そしてお昼休みにご飯を買いにスーパーへ出かけた時のこと。道中の壁に見慣れたシルエット。

 はい。カメムシです。パクチーとよく似た香りを放つあの虫。

 先月の初詣よろしく冬を越せずに干からびた死骸と思いきや。触角がプルプルと動きています。こうして生存を確認。

 念のため周りを確認。そのすぐ傍にも生きたカメムシの姿。

 お昼ご飯そっちのけで他にもカメムシがいないか周りを調査。こうしてキョロキョロしているところを通報されないように注意は必要です。「相手は臭いカメムシ、そしてあなたは胡散臭い中年。ご注意ください。」でしょうか。大きなお世話です。

 10分間調査の結果。カメムシは合計4匹。ちょっと今日は目立つなと。こんな時、気になるのであればスプレー式の殺虫剤で駆除すればよいのです。毎年カメムシがたくさんへばりついて気持ちが悪いという壁やベランダがあるようでしたらしばらく殺虫効果が残るような薬剤をそろそろ散布し始めてもいいでしょう。ところで前回予告されていたチョコのお話はどうなったのか?ネタが集まらず白紙です。ホワイトデーの頃リトライすることにしましょう。さて、今週は以上です。

その虫、豆まき虫ではなく

豆ではなくパンケーキをぶつけたい男が書くブログ。誰の顔になのかはさておき。

 2月になり先日は節分でしたが皆様いかがお過ごしでしたでしょうか。写真と話題に全く関連がなく申し訳ございません。これしか良いのがありませんでした。実にいい香りです。強引に話を続けます。ご家族で豆撒いたりイワシの頭を柊に刺したり、そんな節分の日だったでしょうか。私はSNS上で細巻を6本束ねて作られたガトリング砲のような恵方巻写真を見つけてしまい、ひとりでニヤニヤしていましたが、そんなことはさておき。

 今日は去年の12月頃からちょくちょくお問い合わせが続いている虫について。写真のように大豆ではなくゴマ粒ほどの大きさをした虫が家の中にポツポツと出現するとの相談があります。虫が嫌いな人には福は内、虫も内、などと冗談ではありません。

 さて、その虫と一円玉との大きさ比較。どうでしょうか。サイズは硬貨の製造年を示す文字といい勝負。とにかく小さい。間違っても「オニ~~ムシ」みたいな大きくて強そうな生き物の名前にはならないと思いますが。では、君の名は?(話題が古い)

 正解は、ヒメマキムシの仲間でした。豆まき虫ではありません。おもろないぞと?やぐらし!そして話題のフリから穀物害虫ですよと言いたいのか。そうでもありません。実はこれ、カビから発生する虫なんです。

 カビから発生する。ということは、さぞかし汚い家で湧くものなのか?エアコンの掃除が行き届いていないとか、お風呂場の水回りが汚いというような。いえ、そうでもありません。私の家でも見たことがありません。悲しき説得力です。逆に新築ピカピカの住宅で出ることがあります。せっかくの新築に家主よりも先に住み着いている。殺意が沸きます。鏡で自分の顔を見ればまさに鬼の形相でしょう。ではそんなヒメマキムシ発生の理由を探ってみましょう。

 まずカビといっても種類は色々。生える場所もいろんころん、様々です。そしてご相談を受けた中で多かった事例はこれ。実は床と巾木の隙間の奥に何かしらのカビが生えていた。狭所なので湿気とかこもりやすいのでしょうかね。そしてそのカビを餌にしてヒメマキムシが発生していたというもの。写真矢印の下にある隙間なんかがソレです。実際、巾木の隙間から小さな虫が出てきたという声が結構あるのです。新築住宅の場合は建材が完全に乾燥してなくて室内に湿気がこもりやすいこともあるらしく。このことで新築ながら目立たない狭所で同様にカビが生じる場合があるのです。

 ではその対策は?巾木の隙間を埋めてしまうことでしょう。しかしそれは根本的な解決にならない。巾木の奥にあるカビも除去したい。ばってん、そんなことは難しい。そこでこんな殺虫剤の出番。カビの除去はできませんが、虫を殺虫してさらに今後そこで虫が発生出来なくなってしまう殺虫剤。実に物騒な書き方ですが何のことは無い。昆虫の脱皮を邪魔して駆除してしまう成分が入っているだけです。要は幼虫が大人(成虫)に育たない。育つ途中で死ぬ。そして大人にならないから結婚して次の世代を作ることが無い。よって虫の発生サイクルがストップする。そういった殺虫剤をこれらの隙間へ噴霧してあげるとよいでしょう。

 さて、一通りお話を終えたところで独り言。最近、小さい虫のお問い合わせばっかりです。写真を撮るにもサイズ比較のために一円玉を財布から出したりしまったり。もうめんどくさくなりました。机の上に一円玉1枚、置きっぱなしです。こんな体たらくですが、ご相談いただいた皆様の害虫退治が無事成功に終わり大円満となりましたら幸甚でございます。さて、今日は節分に絡めたお話でした。来週はチョコレート絡みで何か書きましょうかね・・・乞うご期待。

ようやくお参り2024年

「初詣」と打ったはずが「発毛で」と変換されてしまった男が綴るブログ

 早くも2月になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。能登半島地震の被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

 さて某日、ようやく地元の氏神様へご挨拶に行ってきました。はよ行かなと思いつつ気がつけば月末でした。何をするにも腰は重い、しかし今日の足取りは軽く。鳥居へと続く階段を登りましょう。

 そしてそんな道中に現れるのが様々な虫の死骸。いきなり何ちゅうもん見せてくれるんや・・・。階段の途中にトビズムカデでしょうか。時季を考えると落ち葉の下や土の中で冬眠しているはず。それが境内の掃除などでほじくり出され、寒さで身動きが取れないまま踏みつけられて死んだのか。殺虫剤使うまでもねぇ。拝殿へ向かう前に早くも合掌。

 気を取り直しましょう。階段を登り切って鳥居の前で一礼、くぐり抜けて手水舎へ。色々と清められた気分となって拝殿に足を運べば、鳴り響くお賽銭が落ちる音。特別何かをお願いする訳でもありません。平穏で些細な毎日で十分です。そうして一仕事終えた気分となって帰途につく。その途中で今度は木の幹に何かを発見。

 ツヤアオカメムシでしょうか。この写真だけでは特定は難しいですが。成虫で越冬するとのことですが、時々スーパーマーケット駐車場の壁や空き家のブロック塀にしがみついたまま息絶えているものを目にします。冬眠場所が悪かったのか、それとも単に寿命を迎えたのか。カメムシに手を合わす人間なんて私ぐらいなものでしょう。なんか気分の上がらない1月でしたが、ここから上がってまた下がって、そんな繰り返しでのらりくらりと本年も頑張ろうと思います。