日間賀のどこか・タコの島の沖に浮かぶ鼠島

タコ焼きのようにコロコロとひっくり返される男が綴るブログ

 昨日は半夏生であった。これは関西または西日本で見られる風習とのことで、もしかすると馴染みのない方もおられるかもしれない。が、強引に話を続ける。昨晩はタコ料理が食卓に並ぶご家庭が多かっただろうと想像する。そこでタコにまつわる旅のお話をしたい。しばしお付き合いいただければ幸いである。

1.タコの島

 さて本題に移る。皆様はタコの島というものをご存じだろうか?何も島全体が足を広げたタコのような形をしている訳ではない。ならばタコノキのいう木が自生している小笠原諸島かという声が聞こえてきた。それは深読みし過ぎである。とどのつまり、タコが名物として知られている島である。島の名前は日間賀島といい、読み方は「ひまか」である。いささか難読地名であるが覚えておきたい。

 では次に所在地である。愛知県知多郡に属するが、地図を眺めながら解説した方が早いかもしれない。まず愛知県の南部にはクワガタムシの角のように伸びた2つの半島がある。その右側=東が渥美(あつみ)半島で、左側=西が知多(ちた)半島である。そしてその知多半島のすぐ先に浮かんでいるのが日間賀島である。なお、その周りには篠島や佐久島といった島々があることも申し添えたい。

2. 実際に立ち寄ってみた

 そして随分前の某日、所用があってこの日間賀島を訪ねることができたので簡単に記したい。アクセスは 河和(こうわ)港または師崎(もろざき)港から出ている高速船が手軽である。 いずれも10~20分で島に到着できるが、便数が限られている点には注意が必要である。

 なお、スケジュールの都合で写真はさほど残していないが良い島であった。あちこちに点在するオブジェの意味を探る、1泊宿泊してタコ料理を堪能するなど、いつかまた訪ねてみたい。名古屋からのアクセスも1時間程度と手軽である。皆様も一度、行ってみりゃー。

3.沖にひっそり浮かぶ鼠島

 ところで、である。この日間賀島のすぐ沖には筆者がどうしても写真に収めたかったものがあった。それは愛知県版の鼠島である。前回の記事にも書いた通り、筆者が密かに楽しんでいることの一つは日本各地に散らばるネズミの名を冠した土地巡礼であり、そのミニマムのトライアルが日本全国の鼠島を写真に収めるというものである。どこからともなく「耳にタコができるほど聞いた話だ」という声が漏れてきたが、それはご容赦願いたい。

 なお、日間賀島の鼠島は高速船の中から撮る、日間賀島西港の堤防まで行って撮影するなどいくつか選択肢がある。スケジュールの都合で今回は船内からの撮影となったが、そのアングルから見事なネズミの形を写すことができた。筆者のネズミフィルターを通して見た姿を図示するが、目や耳のようにも見える岩肌剥き出しの部分があり、そして木々の影も見ようによっては前足や後足にも見える。これは良い1枚となった。晴天に巡り合えた縁にも感謝である。

 以上、半夏生のお話からタコの話題を広げたつもりが、いつの間にか最後はネズミの話題にすり替わってしまっていた。これは当ブログの宿命である。どんなにネズミの話題から離れようとしても、タコの吸盤のようにぴったりとくっつかれてしまい振りほどけないようなものである。しかし、かくして全国12島ある鼠島のうち3島の撮影を達成したと申し上げたところで本日は筆を置かせていただきたい。