減量のためしっかり運動し、そしてその分がっつり食べてしまう男が綴るブロク

近畿地方は梅雨明けしましたが、雨がしとしと降り続いた今月初め頃に時間を巻き戻して。写真は某日お昼ご飯を買いに行った時のワンシーンで、ツマグロヒョウモンらしき蝶が草の陰で雨宿りしていました。こんな蝶すら舞わない鬱陶しい天気の中、夕方から現場作業に出かけました。湿気る作業着、浸水する作業靴、心にカビが生えそうです。

とはいえ現場作業と言ってもこの日は軽装。オープンツールバッグと書けばいいのでしょうか、こんな上側がガバッと空いた鞄を持ち歩き。そして中には自分が身に着けるための膝当てと手袋、加えて謎な紙の束が少々入っているだけ。

その紙の束を現場で組み立てるとこの通り。ゴキブリなどの害虫を捕獲するためのトリモチに変身。我々業者がチェックシートや調査用トラップと呼ぶものです。これはゴキブリが通ったり居座ったりしそうま場所に置いておき、その現場のどこでゴキブリがどのくらい捕獲されるかを調べるために使います。今回は殺虫剤を撒いた後の効果判定のため、少し前から現場に置いてあるトラップを新しいものと交換することが目的です。

ちなみにターゲットはこちら、 クロゴキブリです。リアルや写真は避けましょう、模型で代用します。家によく出る大きなゴキブリで恐怖の対象です。家の中で繁殖する印象がありますが、実は家の外から侵入することも多いのです。従って建物周りでの駆除や、部屋の中への侵入経路の特定も駆除を請け負う側にとっては重要なポイントになっていきます。

ここで豆知識ですが、クロゴキブリが侵入できる隙間の大きさとは?それは3.5mmほどと言われております。どのくらいかと言えば100円玉が2枚くらい入る隙間です。扉と床の隙間はもちろん、壁と床の間に何か屋外から差し込む光が見えるな~というところも要注意です。

余談が過ぎますが、ネズミの場合はハツカネズミで7ミリほど、ドブネズミやクマネズミの子供であれば12ミリくらいの隙間を注意しなければなりません。こちらもネズミは実物の写真を避けてぬいぐるみで代用しましょう。目安としては、指が2本入るくらいの穴や隙間はネズミがやってくるかもしれないと考えて封鎖をしなければなりません。なかなか大変です。

さて、そんなこんなで現場の調査用トラップを交換し、作業は完了。今回もクロゴキブリがちらほら捕獲されていました。時間が時間なので自宅に直帰し、作業鞄は玄関に置きました。作業鞄の中にはまだ生きているゴキブリが引っ付いたトラップも入っていましたが、まぁ脱走することもあるまいと思ってそのまま放置。そしてそれを忘れたまま時間は過ぎ、やがて就寝の時間に。そしてその深夜。突如虫が飛び回るような爆音で目が覚め、そして月明り越し目を凝らすと黒くて楕円形の虫が視界に入りました。・・・まずい、まさかトラップから脱走したクロゴキブリがいるのか?

恐る恐る部屋の電気をつけると、何故かそこにはノコギリクワガタの雌が。3回くらい確認し、間違いないと確証を得てから捕獲。さて、自宅には2~3年に1度、カブトムシやクワガタムシが飛んでくることがあり、廊下やベランダに落ちているのを見かけるのですが。今回はどう考えても窓や何かの隙間から侵入したとしか思えない。さもなければ、知らないうちにどこかで私の作業服にとりついて、そしてそのまま一緒に家の中に入ってしまったのか。ノコギリクワガタが侵入可能な建物の隙間って何ミリだ?変に気になってしまい、眠れない夜になってしまいました。

余談。腹ペコのまま置いておく訳にもいかず。早朝コンビニへ走り、自分の朝ごはんとともにバナナも購入。100均で購入し、駄目にしても心があまり痛まないカメラのパーツケースに餌のバナナとともにクワガタを投入。なおこの日は朝から出張だったのですが、とんだ災難です。この前のカブトムシの雌といい、何故出張の日に限って彼らは私の目の前にやってくるのか。

そしてエピローグ。たまたま会社に別の案件で捕獲されたノコギリクワガタの雄がいたため、同居させてあげることにしました。相性も良いみたいで恐らく繁殖も可能でしょうが、あいにく私が卵から育てられるのはカブトムシだけです。クワガタの卵からの飼育は分からない。山に返してあげるのがベターでしょう。迷子のところを保護し、食事も与え、マッチングもしてやり、そして山に返す。何故ここまで面倒を見ないといけないのか。日頃どうしても現場で色々と駆除しなければならないため、たまには虫助けもしなさいという何とかのお告げなのでしょう。さて、次はどんな虫が自宅に飛んでくるのやら・・・。