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多摩川に浮かぶ鼠島(撮影失敗編)

ただの旅日誌

気分の浮き沈みが激しい男のブログ

 某日、週末に東京へ出張する機会をいただいた。夜遅くまでかかる行事であったため終了後は予定通りホテルで一泊した。さて、その翌日である。土曜日である。旅好きな関西人が関東で迎える休日の朝である。当然下心が湧く。大阪に直帰では勿体無いので、社内にお許しをいただいた上で少し寄り道をさせていただいた。本日はそんな放浪の様子を記したい。しばしお付き合いいただければ幸いである。

 かくして旅は始まった。さて、今回の目的は何か?それは羽田空港の近く、多摩川河口に浮かぶ鼠島の撮影である。華やかな観光地の景色やランチの写真を期待された方にはいささか申し訳ない気持ちになるが、強引に話を続ける。過去にも書いている通り、社内でネズミのことを担当する筆者にとって鼠の名を冠する土地の巡礼は密かな楽しみである。加えて、出張の延長線上にある旅だと考えれば、少しでも普段の業務に関連するものにしたいとも思う。そこは少しだけ真面目である。

 話を本線に戻す。続いて今回の主役、多摩川の鼠島について簡単に触れたい。最寄り駅は京浜急行電鉄空港線の穴守稲荷駅であり、そこから歩いて20分ほどの場所にある。元は陸地(果樹園?)であったそうだが大正時代に行われた河川改修工事の際に色々とあり、ここだけを残して周りは川の一部となったらしい。つまり人工島である。また、満潮時には水没して見えなくなる点に注意が必要である。以上、下調べをした上で干潮の時刻に合わせて意気揚々と出発した。しかし現場についてみるとどうだ?あるべき場所に島がない。これはどうしたことか?

 よくよく考えると重大な見落としがあった。それは潮位である。干潮時刻に加え、この数値も見ておかなければならかった。大失敗である。なお後日、このことを社内日報に記したところ、同じ開発部の伊藤君より助言があった。曰く、3月頃までは潮位が最も下がる時間帯は夜にあたり、そこから逆転し始めて4月頃から昼間に最も潮位が下がるようになるらしい。春の行事が潮干狩りであるのもココに由来するそうである。こんなことを社内日報に書く人間も大概であるが、そこへ大真面目にコメントを返す人間も同様である。こんな風に仕事から外れる話題にも誰かが乗っかってくれて話に花が咲くところは弊社の面白いところである。

 さて、目的を果たせず帰る羽目になった。手持ち無沙汰なので駅の近くにある穴守稲荷さんへ参拝することにした。そうして境内を少し散策したのち、時間となったため電車に乗って帰途に就いたのであった。

 ところでお稲荷さんといえば稲荷寿司であるが、その由来は何だろうか?これは偶然ネズミの論文を読み進めている際に知ったのであるがネズミだそうである。曰く、五穀豊穣の神のお使いとして稲荷神社に鎮座するキツネへのお供え物としてネズミの油揚げが献上されていたようである。これが時代が進むとともに豆腐の油揚げへと変わったとのことであった。穴守稲荷のすぐそばにある多摩川で浮かぶ鼠島、不思議な縁を感じながら終えた旅であった。さて、季節は早くも4月となった。昼間の干潮時刻に潮位が最も下がる春である。多摩川の鼠島撮影に再挑戦したいと思ったところで本日は筆を置かせていただきたい。

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